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アジア新興国 成功の5割を握るディストリビューターの選定

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、この『製造業のためのアジア新興国販売チャネル戦略』、私、森辺の新刊の解説をしていきたいと思います。

今日は118ページ、2の「成功の5割を握るディストリビューターの選定」ということでお話をしていきたいと思います。このディストリビューターの選定ね、本当にすごく重要で、誰とやるかよりも誰に売るかのほうが圧倒的に重要なんだけども、誰に売るかが決まったらね、今度は、じゃあ、誰とやろうかという話なんですけど、この誰とやろうかの選択を間違えるとね、やっぱりうまくいかない。ここの選定で成功確率の5割は決まると言っても間違いじゃないぐらい、本当に重要で。やっぱりダメな相手とどれだけやったってね、ダメはダメにしかならないんですよね。これ、ダメを良くするってね、万に1つ良くできるということもあるのかもしれないけども、効率が悪いし、今もアジア新興国の成長スピードとかね、いろんな競合のスピードを考えたときに、いかに合理的に相手を選んでいくか、ディストリビューターを選んでいくかということはすごく重要で、そんなことについてこのページでは解説をしていますよと。

まず、118ページにもある、理由なき1カ国1ディストリビューター制をやめる。理由なき1カ国1代理店制をやめると言ったほうがスッと頭に入ってくるかもしれませんけど。代理店じゃなくて販売店なんですけど。多くのケースで1カ国1ディストリビューター制になっているというケースがすごく多くて、「じゃあ、その選んだ1ディストリビューターで自分たちのターゲットを全部網羅できているんですか」って言うとね、そこはやっぱり「…」になってしまうと。これはB2CでもB2Bでも一緒で、「なぜ1カ国1ディストリビューター制なんですか」と、「いや、管理が楽なので独占でやっています」とかね、「一応、非独占契約なんだけども、ほぼ独占のような感じでやっています」みたいな、いまいちよく分からない。なぜここを選んだのかもよく分からないし、なぜ1カ国1ディストリビューター制なのかもよく分からないと。それを紐解いていくとね、その1社でもう完全に網羅できているんだっていうのであればすごくいいんですけど、いや、網羅すらできていないと。新たにディストリビューターを増やそうとすると、既存のディストリビューターから猛反発を食らうと。今までずっと頑張ってきたじゃないかみたいなね、こういう問題に陥っている企業というのは本当に多くて。そんなことをやっていたらダメですよ、それってこうやって改善していきましょうねみたいなことが、この120、121ページでは書いているのかな。

122ページに図がありますけど、強固なディストリビューター、ディストリビューション・ネットワークを構築するためにはね、販売チャネルを構築するためにはね、3つすごく重要なことがあって、1つはディストリビューターの発掘選定ですよね。ここでだいたい成功の5割ぐらいが決まってしまいますと。いざ、こことやるというふうにほぼほぼ決まってきたら、そのディストリビューターと契約交渉をするわけなんですけど、この契約交渉までに、締結調印日までに何を握ったかということがものすごく重要で、ここまででもうね、8割方決まってくるんですよね。結構、日本のメーカーはね、「とにかく販売店、ディストリビューション契約のひな型はうちの既定のものであまり変えたくありません」みたいな、その契約書を見てみると、守りの内容は完璧なんだけども、攻めの内容がまったく載ってないと。結局、ディストリビューション契約の契約締結というのは一種のイベントであって、儀式であって、なかなかそれまでに決めていかなきゃいけない、握らなきゃいけないところが実態と伴ってないみたいなね、そんなことは結構あると。

3つ目。3つ目がディストリビューターの管理育成。結局、締結したあとにどれだけそれが事前に握ったとおりにいくかいかないか、もしくはさらに伸びしろを発揮して伸びていくかというのは、もうこのディストリビューターとの契約後のアクションの管理育成にかかっているんですよね。ここが伸びしろを大きく変えていく、100%で終わるのか、はたまた8割まで決まっていたのにそれが60、50、40となっていってしまうのかね、それとも150、200と伸びていくのかっていうことは、もうそこで決まっていくと。この3つが大変重要ですよと。
次回以降、これを1つ1つね、ディストリビューターの発掘選定、契約交渉、管理育成を解説していきたいなというふうに思います。それでは今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。