森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日から、前回まで番組に寄せられる質問にお答えをしてきましたが、今日から新しい議題ということで、ちょっと僕がこんな話はどうかなというものに戻っていきたいなというふうに思います。
今日は、日本の消費財メーカーのありがちな販売チャネル上の間違いというか、過ちというか、間違いと過ちは同じような話ですけど、そのことについてちょっとお話をしていきたいなというふうに思うんですが、セミナーとかでもよくこの話は質問を受けるんですよね。日本企業の、シェアの低い企業の失敗の要因みたいな話はこの番組のエピソードでも散々してきましたけど、こと販売チャネルに限って言ったときに、どういう過ちをおかしているかということが、いくつか代表的な事例があるので、そのことについてちょっと今日はお話をしていきたいんですが…。
まず1つあるのがストラクチャー。販売チャネルのストラクチャーが、そもそもこのストラクチャーではこれ以上シェア上がらないよねとか、上がりにくいよねとか、例えば2000何十年までの目標に対して、絶対にいかないよねということが物理的に証明されているのに、そこに疑いを持っていないというケース、これね、非常に多いんですよね。僕はストラクチャーを見れば、「もうこれはシェア10%とか無理ですよ」とかね、「これは2030年までにこの目標は無理ですよ、なぜならば…」というのが説明できるぐらいにストラクチャーってすごい重要で。ストラクチャーって何のことを言ってる、その名の通りなんですけど、ストラクチャー、要は、自分たちのターゲットに対して今のこの自社の営業から中間流通、ディストリビューターの数、それから展開領域みたいなところをパッとね、そんなに詳しいストラクチャーじゃなくていいですよ、大きな構造だけね、二次店ぐらいまで含めた構造を見れば、だいたいこれだと近代小売はこれぐらいカバーができて、多くの課題を抱える伝統小売ではこれぐらいしかカバーできないから、この数字はいかないよねとかっていうことが非常によく分かる。ひどいケースだと、理由なき1カ国1ディストリビューター制を敷いていて、取りあえずそこと、そこにおんぶにだっこみたいなね。さすがにその1カ国全部そこにお任せしているというのは最近だとそんなにないけども、不得意のエリアに関しても、そこに独占権を与えてやらせていると。細かいことを言うと、独占を渡しているのにコミットメントを取っていないとか、そういうことは結構あるんですけど。ストラクチャー、ここがそもそも全然違うと。もう足りないよと、ディストリビューターの数が足りないというね。もっと言うと、ディストリビューターの質も競合に劣っているとかね、競合とディストリビューターを比較したことがないので、競合のディストリビューターの競争力が100だったときに自分たちのディストリビューターってどれぐらい強いんだろうみたいなところの計算がまったくできていないんですよね。結局、ディストリビューターとディストリビューターが市場でぶつかり合って勝ち負けがついてくるわけなので、そこに50とかね、30とか差があったら、日々それだけ負け続けるということなので、こういう構造も非常に多い。ストラクチャーも30年前から同じストラクチャーね、ほぼ変わってないという問題もあるわけですよね。これは20~30年でディストリビューターのいわゆるパワーバランスってすごい変わってきているのでね、同じカテゴリー内のディストリビューターの強い弱いもね、すごく順位が変わってきているので、ずっと同じでいいわけないですよね。だから、ストラクチャーがそもそもまずいと。これもね、まずいということを分かっているんだけど、なんとなく分かっているんだけど、そこにアクションを打てないというケースも本当に多いですよね、決められないというね。それはそうですよね。決めて何かあったら責任誰が取るんだという話になりますと。そうこう悩んでいるうちに帰任になるわけですよね、駐在員がね。新しい駐在員が来て、じゃあ、着任早々そんなことをやるかというと難しいので、またそれがっていうことで、それがずっともう10代続いているとかね。ディストリビューターのオーナーなんかから言わせると、「最近もう、若いのしか来ないね」みたいな、そんな状態になって、ストラクチャーが劣化していると言ったらいいのかな。
そもそもストラクチャーが最適化されていなかったら、これは中身をどれだけ鍛えたってね、ストラクチャーって戦略に近いようなものですからね、この戦略で20%取ると言っているのに近いぐらいのものなので。全体像なので、ストラクチャー。このストラクチャーが間違っていたら、中にどんな組織を入れて、どういうふうにマネジメントしたって、それは戦術の域を超えないので、やっぱりなかなか難しいよねということになるので、このストラクチャー診断みたいなことは絶対にやったほうがいいですよね。なので、そういう課題がある方はぜひご連絡をとかって言うと、また宣伝臭くなってしまうのであれですけど、ぜひストラクチャーを見直すということをしてみてはいかがでしょうか。
それでは今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。