森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、いくつかね、この11月、他社のセミナーで登壇をする機会があって、そのときにご質問を受けたりとか、それから懇親会でお話をする中で、日本企業が大きく今までのやり方からね、アジア新興国市場における戦略を大きく変えようとするときに、変えようとしているリーダーが直面する課題みたいなことを少しお話する機会があったので、ちょっとその話をしていこうかなと思います。結構いろんな会社でこういう課題ってあるんじゃないかなというふうに思うんですが、そのことについてちょっとお話をしていきたいなと。
とある消費者調査会社さんの依頼で、大阪でセミナーをやってくれということで呼ばれて行ってきて。とあるというか、クロス・マーケティングさんという有名な消費者の調査会社さんの依頼で行ってきたというのと。あと、これも別に秘密じゃないと思うのであれですけど、リコーさんのセミナーで。これはリコーさんのお客さんを呼んで、その方々に向けて私がお話をするということで。両方、何の話をしたのかというと、日本の競争力、日本企業のアジア新興国市場における競争力の強化についてお話をしましたと。その中でまあまあいろんな、テクニカルな質問はもちろんそうなんだけども、1つ日本企業が抱える大きな課題というか、これって結構いろんな企業でそうだよなというケースがあって。何かというと、正しいことをやろうとしても、今までのやり方で成果が出てこなくて、じゃあ、そのやり方を変えないといけないよねと、新しいやり方に変えないといけないよねと。ただ、その新しいやり方で成果が出てないときって、古いやり方から新しいやり方に変えるのってものすごく大変で。結構、アジア新興国市場においてね、素早い動きで早くシェアを獲っていけている企業って、意外にオーナー社長の会社が多いんですよね。大手のメーカーでも、オーナー社長さん、もしくは二代目が思いきり旗を振って舵を切ってドーンと行くというね、これはもう組織がその方向にガッと向きますから、比較的浸透していく。例えばユニ・チャームなんかもそうですし、ユニクロなんかもそうですよね。失敗してもまた挑戦をしてやっていく。それ以外にも非常に、オーナー社長とまで言わなくても、その一族の影響力が強い会社とか、あと、もしくは社長がサラリーマン社長でも、非常に強いリーダーシップのもと動く会社というのはそうなるわけですけども。多くの場合はそうじゃないですよね。結構、今までのやり方から大きく変えるということでマーケティングに強い会社からマーケターの人を入れて、その人が社内でいろいろと試行錯誤しながらやっていくんですけど、やっぱりいろんな事業部やいろんな人を巻き込んで動かしていかないといけないので、ものすごい体力、労力、パワー、センス、いろんなものが必要になって、当然時間もかかる。そうは言ってもね、5年10年かけているわけにはいかないので、たぶん2~3年でそれをやっていくという話になるんでしょうけども、結構大変ですと。今まで物事をマーケティングありきで考えたことがないような組織に自分が呼ばれて入ってきて、この組織をマーケティング思考に変えていかないといけない。今まではどうしても4Pで言うところのプロダクト1P、僕がよく言うね、1P戦略でずっと海外をやってきていて、プロダクトが良ければすべて良しと。でも、それが良しではならなくなってしまって、その中でプレイスやプロモーションやプライスやプロダクト含めてミックスで考えていかないといけないと。まさにマーケティング・ミックスですよね。それが非常に大変ですと。
結構、そこで折れてしまったりとか、成果が出る前にノーの判定を出されてしまったりとかっていうケースは結構多いと思うんですけど。僕はまず1つ思うのが、やっぱりこれはある一定の時間はかかるということが1つ絶対的に理解しないといけないことで。今までマーケティング思考で考えてアジア新興国をやってきていなくて、取りあえずモノでしょと、取りあえず輸出でしょと、取りあえずパートナーでしょということでやってきた企業が戦略的に考えていくっていうのはね、これはなかなか難しい、その中で働く人がそれをやっていかないといけないわけで。誰かがロジカルな戦略を描いたとしても、それをやる人たちがそういうマインドセットになってないとなかなか難しいので。大きい、広い意味で言ったらね、これは10年15年単位の話だし、狭い範囲で言ってもやっぱり成功体験を3年4年で小さく出していくというね、それを徐々に大きくしていくということがすごく必要なので、そういうことにすごくやっぱり苦しんでいる会社は意外に多いんだなというふうにね、最近すごく思っています。
ただ、僕が今お付き合いしている会社の中でも、ものすごい強いリーダーシップのもと、成果が出なければ腹を切るぐらいの覚悟をしっかり持ったリーダーが外から入ってきて組織を変えていく。多少の摩擦も恐れずにどんどん進んでいくような人もいるので、やっぱりそういう人を見るとね、われわれも最大限の力を、微力ながらそこに投下をして、お役に立ちたいなと思いますしね。向こうも本気なのでね。当人が本気だったら、こっちもめちゃめちゃ本気になりますから。なんだろうな、まとまりのない話で申し訳ないんだけども、いろんな会社がそういう状況に、今、直面しているんじゃないかなというふうに思います。特にB2Bの会社なんかは多いのかもしれないですけど。B2Cの会社はね、やっぱりB2Bよりもマーケティングのマインドセットというのはもともと持ち合わせていると思うので。それでもね、アジア新興国市場、調査すらやらずにとにかく突撃みたいなね、そんな感じでやってきているわけだから。皆さんだけじゃないですよという、いろんな会社がそういう課題を今乗り越えようとしているので、そういう英知をSPYDERのセミナーとかカンファレンスで共有できたらいいなと思っていて。うちの会社ではこういう課題があって、組織をこういうふうに変えていかないといけなかったんだけど、こういうふうにブレークスルーしたみたいなね。それを聞きに来た人たちがそれに勇気づけられて、自分たちもまだまだそれを継続していけるみたいなね、そんな場を持ちたいなとふと思ったセミナーであったということなので。いつかちょっとね、近いうちにそんな場をつくっていきたいなというふうに思います。僕の頭の中でもうすでに1人いるのでね、そういう状況の組織に入ってきて、その組織を大きく変えようとしている方がいらっしゃるので、ぜひあの方を皆さんに紹介できたらお役に立つんじゃないかな、なんて思ってちょっと聞いてました。
じゃあ、今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。