森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、番組に寄せられた質問に答えていきたいなというふうに思います。
今日の質問は、こちらも消費財メーカーさん、食品メーカーさんですね。質問の内容をかいつまんでお話をすると、私がね、森辺さんがこの番組で調査の重要性、日本の企業は調査しなさ過ぎると、ファクトベースで物事を考えていかないと、何をベースに考えるんですかということを散々この番組でも言ってきているわけで、調査の重要性をすごく言っていると。なんだけども、自分の今いる会社がね、調査予算が出てこないんだと。10万20万の調査予算で、上司にいい顔をされませんということらしいんですよね。調査予算が出てこない会社はどうしたらいいんですかという、そういう質問なんですけど…。
辞めて別の会社に行きましょうという。(笑)そんなことを言ったら怒られてしまうので、そうじゃなくてね、これはもうね、ちょっとどうしようもないなと思って。さすがに調査予算が出てこない…。1,000億超えてきて、消費財メーカーでね、数百億、まあまあ、1,000億超えてきて調査予算が出ないとか、数百万、1,000万単位の調査予算が出てこないって、これはなかなかもうないんじゃないかなと思うんですよね。おそらく数百万前半の消費財メーカーさんとかだと、まだあるかなと思います。数百万後半…、数百億後半ぐらいから、数百億前半だったら調査予算が出ないとか、そんなことやったことないと、それよりもとにかくがむしゃらに特攻隊長行きます!みたいなのが多いんですよね。数百万後半ぐらいから徐々に調査をしっかりやるようになって、数千億円…。数百万と言ってしまっているかな。数百億円前半が調査予算出てこない会社が多いです、確かにと。数百億円、売上ね、数百億円後半からだんだん徐々に予算が出てきて、数千億円、売上数千億円から後半、前半後半、これは1兆超えてもしっかり予算は出しているイメージがありますかね。
これもね、どちらかと言うと、消費者系の調査というよりかは、やっぱり僕は競争環境とか基準値づくり、販売チャネルづくりの指針となるインプット、情報をやっぱり収集する調査が僕は重要だなと思います。うちがそういうことをやっているから、僕はそれは重要だと思っているのかもしれないけども。でも、事実そうなので、売上に直結するので、まあね、調査をしっかりやったほうがいいと思います。調査予算が出てこない、どうするの…。「自分たちでやれ」とかいう、よく分からない会社があるんですけど、自分たちってメーカーの人間で、調査屋さんじゃないので、しかも、その自分たちの、自分たちで手に入る情報なんていうものをベースに何か戦略ってつくってないんですよね。ネットで検索します、ChatGPTたたきますみたいなのって2次情報って言われる、いわゆる誰かが公開しているデータを集めてきて見てるので、マクロ情報ですよね。市場環境を調べるんだったら、もうこれで十分だと思います。市場環境の調査を外に出すということは、その手間とか、まとめ方のきれいさとか、そういうことをベースに、あと、軸を合わせるというのは結構大変で、いろんな企業が断片的にいろんな情報を出しているので、1つの軸で10カ国見たいんだけど、軸が合ってないみたいな、そこの分析を含めて軸合わせみたいなことをやるので、ちょっと外部に出しますとかっていうのはいいと思いますよ。だって、われわれの調査員もそうですけど、そんなことばかり年中やっていますから、得意ですよね、そういうことはね。消費者調査もね、ある一定の母数に対して傾向を見たりとかっていうことはいいんじゃないですかね。でも、僕はやっぱり消費者調査は定量よりも定性、圧倒的に定性で、やっぱり調査に答えることで、アンケートに答えることでお金をもらうとか報酬をもらうような人たちに何を聞いても真実なんて出てこないでしょって僕は思い込んでしまっているのでね、集めるとかも突撃して見る。家庭に突然ピンポン押して、「すみません。キッチン見せてください」とか、「すみません。昨日、何食べましたか?」とか、そういう手法でインサイトを探っていくっていうのは僕らのやることなので。それは僕らのスタディのために僕らはやっているのでね、それを調査としてお客さんに提供とかっていうのはないんですけど、自分たちのスタディとしてやるので。まあ、そういうもの。
やっぱり一番重要なのは、産業系の調査と言われる競争環境の調査ですよね。競合が自分たちに比べて、何が秀でているの?と。自分たちは何が十分できていて、何が不足しているの?ということを具体的に可視化して、数値で明確にするっていうね、これはやっぱり現場の営業マンが「競合はこうでしたよ」っていう情報じゃない、そういうレベルじゃないんですよね。自分たちの営業が現場で拾ってくる情報って、直属の上司には、やっぱり自分が営業マンとして、これはもうね、性格が良い悪いとか、悪意があるとかないとかじゃなくてね、やっぱり自分に都合の良いように直属の上司に情報を伝えるんですよ。もう、これね、人間ってそういうものなので、情報の伝達って。直属の上司がその上の課長にまた情報を伝えるときも自分の都合の良いように伝えて、それがさらに部長に伝わり、本部長、担当役員みたいなところ、社長に伝わるときにはまったく違う情報に書き換わっていると。だから、経営者が現場に行くみたいなことをやるわけですよね。これはもう絶対にそうなんですよね。「誰々がこう言っていたよ」っていうのを、5人ぐらい介して言ったときに、全然違うことになっているというね。これは実験室でやっても違う話になるのに、現実社会でやったらめちゃめちゃ違う話になってしまうわけですよね。だから、そういう情報ではなくて、客観的に取っていかないといけないので、やっぱり餅は餅屋で、この手の調査はわれわれみたいな、こういう調査を専門としているところがやらないと、それはなかなか無理だと思うんですよね。そこに対して予算が出てこないって言われてしまうと、ちょっと、うーん、欧米の企業はね、こういう調査を費用じゃなくて投資っていうふうに解釈するので難しいですよね。でもね、20年前からセミナーに来てずっと情報を集めてるんだけども、やっぱり調査予算は出てこなくて、「提案はしてほしい」って提案しに行くんだけど、調査予算出てこなくて、同じところを20年ずっとこう、うろちょろしているというか、同じ状況からずっと突破できてない会社とかやっぱりありますからね。今パッと思い浮かぶだけでも2社ぐらいありますから。でも、やっぱりそういう、その会社は調査出てこないんですよ。調査費用というのは出てこないんですよね。だから、現場でやっているメンバーは大変、可哀想ですよね。だって、調査予算が出ない中で自分で情報集めて、僕はやさしいですから、僕の知っていることは教えますけどね、それは調査予算出てこなくても。それはただで全部お話はもちろんできないけども、立ち話の中でお話できることはお話してますけど。でも、やっぱりそういう会社もあって、悩まれていたし。でも、逆に言うと、経営者と会って、経営者のマインドを変えて、「じゃあ、やってみよう」と言ってやって、そこからずっともう10年以上、調査をやり続けて、どんどん進化していってるお客さんもいらっしゃるので。
まあ、なんだろうな、調査出ない、どうしたらいいですかって、ちょっとなかなか、すみません…。うん。どうしたらいいですかね、回答が。だって、どうやって戦っていくかを考えるのに、絶対にインプットは必要じゃないですか。要は情報がないとね、敵がどこにいて、どれぐらい強くて、どれぐらいの武器持ってて、自分たちは何人の兵隊連れて、どんな武器持って戦いに行けばいいのかっていうことを分からないまま、とにかく竹やり持って、「わーっ、神風って、行け」って、それは根性論としては非常に美しいのかもしれないけど、それは勝てないですよね。「そんな情報集めなくていい。とにかく突撃」って、いや、もう、僕ならそんな会社は辞めてしまいますという。時間の無駄ですからね。今の時点で調査予算が出てこないっていうことはね、それは調査予算出るまでに、じゃあ、来年出るか、出ない、再来年出るか、出ない、その先出るか、5年後出るか、何の保証もない中、自分の年齢だけどんどん上がっていきますと。その調査予算が出ない間、自分の年齢がどんどん上がっていく間、ずっと神風特攻隊をさせられるわけですから。それで気づいて50です、55ですってなったときに、自分は何のインプットもなく、ひたすら神風特攻隊だけできますみたいな話になってしまうので。まあ、20代だったら即転職、30代でも即転職、50代だったらしがみつく、みたいな話じゃないかなと思うんだけど。うーん、ちょっとすみません。こんなぐらいの話しかできないです。調査予算がない。いや、悩んでいるんだと思うんですよね、この人ね。なんだけども、現実的にはそうだと思うんだよな。いまどき海外やるのに「調査予算がない」って言われてしまうと、ちょっと、はい、すみません、一生懸命考えているんですけど、ごめんなさい、こんな回答で。
以上になります。皆さん、また次回お会いいたしましょう。