ASEAN – 既存ディストリビューターとの契約解除 その2
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この放送の要点
- コンプライアンス違反などがない限り、自ら解除する選択肢は取らない。
- 1カ国20億円規模になると、切った月から売上が消える。
- 販売権を得意な地域に限定し、狙いたい領域には新しい体制を充てる。
- 既存担当と新規担当は分ける。ただし社内が二派に割れないよう注意する。
コンプライアンス違反などがない限り、ASEANなどアジア新興国市場の既存ディストリビューターを自ら解除する選択肢は取りません。1カ国で20億円規模の売上があると、切った瞬間に売上が消えるためです。競争力の差を可視化したうえで、得意な地域・製品だけを担ってもらう契約に変更し、本当に狙うべき地域や顧客には新しいディストリビューターを充てるのが現実的です。
テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日も前回に引き続き、既存ディストリビューターとの契約解除みたいなお話をしていきたいと思います。前回、既存のディストリビューターとの契約解除において、まず解除するしないとかっていう前にね、競争力の差を客観的に具体的に数字で導き出すことがすごい重要ですよというお話を前回はしたと。その差が大きいと既存のディストリビューターだけではなかなか難しいというお話をしたと。結局、既存のディストリビューターとの契約解除というのはね、結論から言うと、これ、何か本当に約束を破ったとか、レギュレーション違反があったとか、コンプライアンス違反があったとか、何かそういう重要な、もう論外な話がない限り、私は既存のディストリビューターを解除するという選択肢は基本的にはしないと。
ただ、契約が切れてしまってもいいなという状態、これは全然あると思うんですよね。わざわざ敢えて自分たちから切る必要はなくて、もしかするとそのうち切れていくかもしれないけども、別にそれは時間をかけたらいいわけなんですよね。なぜならば、もう今、既存で中途半端に売上があるわけですよね。1カ国で例えば20億とか売上あって、契約切ったらその月から売上なくなってしまうので。例えばもう少し小さい感じでね、5億以下ぐらいのまだ売上で新しいディストリビューターに切り替えましたと、引き継ぎもしっかりいくと、既存のディストリビューターの在庫も新しいディストリビューターが買い取って、しっかり引き継ぎがいくという状態であればやったらいいですけど、20億ぐらいまでいってしまうと、なかなか気持ちよく切り替え・引き継ぎなんていうことにはならないので、まず、前回お話したように、競争力の差を明確に可視化して、そうすると自分たちの戦略をつくることができるんですよね。短中長期で、自分たちはどこまでやらないといけない。やっぱりこれは1社のディストリビューターではそもそももうこのエリア以外できないじゃんとか、そもそもこの顧客以外できないじゃんとか、自分たちが本当に狙いたいエリア、これは無理だよね、配荷が無理ですと、自分たちが本当に狙いたい顧客に対しての配荷は無理ですということが明確に分かるので、明確に分かったら、既存のディストリビューターには今得意の地域で得意の製品だけをやってもらうということに契約を変えていくという、こういうことのほうが、言ったら現実的なんですよね。全土で与えていた販売権をこの地域だけにするとか、あと結局、私たち、自分たちはこの高付加価値のこの商品を売りたいのに、結局この売りやすい商品しか売らないと。ディストリビューターというのは基本的に売りやすいもの、自分たちの今の既存の売りやすいルート、ここに商品を流すというのは彼らの一番の選択肢になるのでね。なぜならば、一番彼らにとってROIがいいからですよね。なので、できない子にやれと言っても、これは無理なんですよね。そこに労力を使うのであれば、できることだけをしっかりしてもらうと。一方で自分たちが本当にやるべき地域とか、やるべき商品に関しては、ここからが新しい体制、新しいディストリビューターをやっぱりしっかり発掘選定して、そこと新しいやり方をやっていくということが基本的には現実的。
もちろん既存のディストリビューターは絶対に納得はしないし、気持ちよくはそれを受け入れないんだけども、法的に契約をしっかりと切り替えをすることができたら、相手が認める認めないは、もうそこはいいんじゃないかなと。結局、「いいですね。これでやりますよ」と言ってもね、「いい」とは絶対に言わないですよね。「いい」と言うインセンティブが彼らにはないので、基本的には「話は聞いたよ」と、「やるんだったらやったら? 仕方がないよね」ということになるので、それを心から「分かりました」とは、彼らにとっては言う必要ないですよね。なので、基本的には別にそこまでメーカー側も求める必要はなくて。われわれなんかはね、既存のディストリビューター担当と新規のディストリビューター担当を分けるということをやっぱりやる必要があって、もちろん1つの会社がやっているので、会社の意思決定ということにはなるんだけども、やっぱり人間って感情ですから、ディストリビューター、現場で動いてやり取りしていて、新規のディストリビューターとのやり取りをしている担当者が既存のディストリビューターとのやり取りをしている、今まで既存のディストリビューターとずっとやり取りをしていた人が新規をやるというのは、これはまたなかなか難しいので、やっぱりそこは変える。でも、そこを変えると、今度はメーカー側の社内でやっぱり既存のディストリビューター派と新規のディストリビューター派に、またこれは分かれていってしまうので、メーカー側でワンチームがしっかり取れるのであればね、既存のディストリビューター担当と新規のディストリビューター担当というのはしっかり分けたほうが僕はいいと思います。
細かい話をするといろいろテクニカルな話がいっぱいあるんだけども、今日はもう時間が来てしまったのでこれぐらいにしておきますけど、また次回ちょっとこの話の続きをしたいと思いますので、よろしくお願いします。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。



