A:東、B:森辺
A:こんにちはナビゲーターの東忠男です。
B:こんにちは森辺一樹です。
A:森辺さんディストリビューターの件で話をしたんですけど、輸出ビジネスのときと、チャネルビジネスのときと、現地現産でやるようなビジネスのときでは、ディストリビューターのレベルといったらいいのか悪いのかわからないですけど、付き合う会社も付き合うディストリビューターも違ってくると思うんですけど、その辺は森辺さんどう思いますか。
B:全然違いますよね。基本的に輸出ビジネスは、うちはいくらで出します。はい買いますって言った人が買っていくわけじゃない。だからその人がどういうレベルかはどうでもよくて、キャッションデリバリーでお金くれてお金の入金確認できたら出しますみたいなねだからポイントとしてはそこだけみたいな。金払いがどうなのかは意識してないわけ。だってFOBにジャパンに渡したら、そのあとのことはどうでもいいってことだから。これが輸出ビジネス。そして僕はここから脱却しなきゃいけないといっていて、輸出ビジネスのやつはどうでもいいって話だよね。ここから輸出型のチャネルビジネスになるっていうときは、結局その間口カバレッジを増やさないと売上って上がらないわけじゃないですか。間口のカバレッジを増やすのか、その間口における店頭シェアを増やすのかのいずれかですよね。もっというと両方やれっていう感じなんですよ。まず最初に間口カバレッジを増やせって話なんですけど、そうなってくると、今度輸出型のチャネルビジネスになったら、それができるディストリビューターを選ばなきゃいけない。特にアセアンの場合はMTよりもGT、TTの市場のほうが大きいので、GT、TT市場の間口カバレッジを増やせるディストリビューターを選ばないといけないよね。そういうディストリビューターを選ぶのが輸出型のチャネルビジネスね。現産現販のチャネルビジネスになってくると、自分たちの現地法人がいるわけですよ。そうすると基本的には自分たちで間口カバレッジをあげて、自分たちで店頭シェアをあげるっていうことを僕は推奨していて、基本的には自社セールス。なのでディストリビューターっていうのは運ぶだけ。まあむしろ運送会社に毛がはえたもの。そうなるとディストリビューターマージンは減らせるわけだから、この現産現販のチャネルビジネスとディストリビューターの種類が異なってくるんですよ。そういう基準で選らんでいく必要が僕はあると思います。
A:そうするとそこで大切なポイントとか、輸出ビジネスで手を上げた人に、基本的には商品を渡していくと。チャネルビジネスになったときに手を上げた人じゃなくて、自社から選ばなければいけない形になるんですけど、その選び方がよくわからないとか、そういう相談がよくくると思うんですけど。当然きちっと選ぶにはそれなりの費用だったりお金がかかると思うんですけど。ここだけは気をつけなきゃいけないよねっていうのはあると思うんですよね。そのへんは森辺さんどう思いますか。
B:売上をあげるためのKPIが、間口カバレッジとその間口での店頭シェアっていう、ここをずらさないでディストリビューターを選べばいいだけなんですよ。そうすると答えは一つしかなくて、今付き合おうとしているディストリビューターが本当に間口カバレッジをあげられて、なおかつその店頭におけるシェアを最大化できるんですかどうなんですかっていうことだけを見て行けばいいんだよね。そうすると間口カバレッジあげるのって人の数じゃん。セールスマンの数と質。御社の商品のためにどれだけの人員をさいてその人員の質はどれくらいのものなのかっていうことが、ディストリビューターと握れるところと僕はいつもやるようにしているし、握れないんだったら、駄目だよね。それをあいまいな形で決めちゃうんですよ。日系のどっかが使ってるからここいいんじゃないのとか。なんかポカリやってるから、マンダムやってるから、味の素やってるから、キューピーやってるからいいかもしれないみたいな。でもそれは事情があるわけじゃない。P&Gやってるから、ネスレやってるから、プリングスやってるからみたいな話なんだけど。彼らはP&Gでね30%売上立ててたら、P&Gは彼らにとって特別な話でしょう。そこに突然新規ですいません売ってくださいって言ってきた日系企業に、そんなに力入れるかって、必ずしもそうじゃないでしょう。だからそこを見て行かないといけないですよね。
A:そうすると現産現販になったときもアジア。
B:現産現販になったときは、特に質というよりはカバレッジだよね。どれだけのGTやTTの間口カバレッジに間口に配下できているのか、舞われてるのか、いわゆるアクティブアカウント何個もってるの、それ本当にアクティブなのっていう20万持ってますとかいうんですよ。実際調べたらアクティブ6万くらいしかないんですよ。そういう会社いっぱいあるんですよ。そこを見て行かないとだめですよね。特にPGとかネスレとかユニリーバが使っているようなディストリビューターっていうのは、比較的でかいんですよ。でかいんですよってディストリビューターだから数百億なんだけども。そこは間口カバレッジを取って店頭シェアをあげるための、いわゆるセールスマンの行動計画みたいなものが明確にひかれてるのね。だからノウハウとしてそういうディストリビューターは持ってるわけですよ。どうやって間口カバレッジをあげて、店頭シェアをあげるか。そういうところが使えれば、一番いいですよね。現産現販ビジネスになってくると基本的には自分たちが現地法人が間口カバレッジをあげて、店頭シェアをあげるのだから、逆にいうと小さくて安いところをたくさん使ってとにかく配らせる、とにかく配達してこいっていう、配達要員じゃない。それに毛が生えたようなものだから。そうすると必ずしもでかいところがいいとは限らない。ものによるよ、これは。商品によるよね。そういうのは一つありますよね。
A:ディストリビューターのセールスマンの兼ね合いっていうのが最終的にありますよね。結構大きな企業でもディストリビューターに任せっきりで、自社はしないとか、ディストリビューターはある地域をやって、1社ここやりますみたいな、区分けしたりするお客さんもいらっしゃったりするんですけど、その辺は欧米企業と全く違うじゃないですか。欧米企業は必ずディストリビューターがついて、基本的には自社の営業マンがそこをカバレッジして、間口シェアを上げるっていうことをやってると思うんですけど、その辺の考え方ってどういうことなんですかねっていうのとなんでそうなっちゃうんですかねっていう。
B:基本的には現地には法人があって、自分たちがやらないのって、ばかすぎるんですよ。だって人件費一緒じゃないですか。自分たちで雇うのか、企業で雇ってもらって企業で払うんだったら、当然そっちのほうが高くなるじゃないですか。だから絶対自分たちでやるべきなんですよね。でもそのノウハウがないから、そうなっちゃってるっていう話なので、外資はそのノウハウを早く取り込めてるからね。すでにあるからね。先進企業なんてのは。だからそこを使って自分たちのセールスでね、それをやるわけなんですけど、そこはまあ現産現販ビジネスじゃなくて、基本は自分たちですよね。ディストリビューターって、所詮アジアのディストリビューターでそんなに質は高くないわけですよ。日本みたいに。黙ってたら全部やるかってそういうのでもないから。やっぱり現地法人があるのであれば、全部自前でやらないと、ぼくは駄目になると思いますけどね。特に間口カバレッジ上げて、店頭シェアあげる活動は、基本的なその戦略は自分たちが持って、その戦略のいわゆるオペレーションリードを自分たちがやる。その作業をディストリビューターに手伝わせるのはいいと思うんだよ。なんだけど日本企業の場合よくわかんないから、ちょっとお願いしますみたいなスタンスじゃない。それだとディストリビューターを本来は使わなきゃいけないのに、ディストリビューターに上手く使われちゃうってことになっちゃうわけですよ。それでディストリビューターがああいうこういうっていうと、自分たちが答えを持っていないから、ああいわれたらああだ、こういわれたらこうだって、全部そっちに引っぱられちゃう。で、いいディストリビューターと組めば、そりゃ売上は上がるけども、大概はそうじゃないから原因もよくわからないままディストリビューターの言うとおり、困っちゃった、そういう状態になってる企業は非常に多いですよね。
A:森辺さん今回はここまででまた次回。
B:はい。お願いします。