小林:こんにちは。ナビゲーターの小林マアヤです。
森辺一樹(以下、森辺):こんにちは。森辺一樹です。
小林:森辺さん。本日は、5月18日に私も同席させていただいた、マーケティング研究協会主催の、食品・飲料・菓子・日用品等の消費財メーカー向けの「先進グローバル企業に学ぶ アジア新興国における戦略的チャネル構築」、こちらのセミナーで出た質問について、今回も引き続きリスナーの皆さんと共有していきたいと思いますが、いかがでしょうか。
森辺:はい、よろしくお願いします。
小林:はい、よろしくお願いいたします。本日の質問なんですけども、ディストリビューターと契約する時に重要なこと。こちらについて、ご回答お願いします。
森辺:そうですね、出てましたね、そんな質問がね。ディストリビューターと契約する時に重要なこと。もう少し大きな話からすると、ディストリビューターって選定が重要ですよ、っていうお話をしていて。セミナーではね。選定を間違えちゃったら、もう後でどうやったって、もうどうにもならないから、選定はすごく重要だって話をしたと思います。その選定をして、選定をするってのは候補を絞り込むっていう意味ですけども、セミナーではどうやって候補を絞り込めばいいのか、どういう基準で絞り込めばいいのかっていう話をして。じゃあ、絞り込んだ候補と契約をする時に重要なことなんだけども、実は、契約前の詰めをどれだけやるかが、契約後の成功をするか否かを決めると言っても過言ではないくらいに、絞り込んでから契約をするまでのこの1・2か月の時間が、すっごい重要なんですよね。で、契約をする時に重要なことってのはまさにそういうことなんだけども、絞り込んで、例えば5社とかっていう候補に絞り込んだ時に、その5社のいずれかの企業、もしくは複数の企業と契約するわけじゃないですか。この時にね、どれだけ契約後の、特に初年度の、所謂目標数値。それをどこの小売りに対して、どういうSKUで、どう実現するのかっていうことを、どれだけ細分化して決めれるかが、上手くいくかいかないかの決め手なんですよね。契約する前に、もうKPIを決めてしまう。目標金額決めてしまう。大体目標金額をざっくり、コミットはしなくてもいいけど一応は決めとこうね、みたいな感じで決めるんですよ。結局、一年経ってみないと蓋を開けれないっていう状態で、そんなの12か月無駄にしまくるわけじゃないですか。いかにそれを12か月で割って、毎月、1月いくら、2月いくら、3月いくら、4月いくらってやってくかってことすごく重要で、その詰め方を契約までに5社とやると、3社4社は逃げていくんですよ。嫌なんでね。苦しいんでね。そうすると、向こうの本気度合いが測れるし、実力のほども測れるわけじゃないですか。そこを、なんとなくふわーっと残したまま契約をすると、希望的観測だけ大きく膨らんで、なかなか上手くいかないってのが、僕の経験から申し上げれることなんだけども。重要なのは、契約書の内容云々なんて、どうせ基本販売契約しかしないんだから、その基本販売契約は特に何かあるっていうわけでもないわけですよ。個々の注文でそれぞれ決まるんで、基本的な代理店契約を基本契約として結ぶ。それについては、特に大きな事項なんてのはないはずなんでね。リーガルな話で。メーカーとして守るべき防御がしっかりできた契約書であればいいので、契約書自体はそんなに重要じゃなくて。その契約書を締結しますよという前に、どれだけ契約してからの一年間の具体的なプロセス、目標、KPI、これらを詰め切ってるかっていうことが一番重要ですね。それ詰めないとね、運が良ければ万に一つ上手くいくし、ほとんど上手くいかないですよ。最初良かったんだけど、それほどでもないね、っていう結論になってしまうので、そこが一番重要じゃないかなと思います。
小林:分かりました。ありがとうございます。では、そろそろお時間がやってまいりましたので、今日はここまでにしたいと思います。
森辺:はい、ありがとうございました。
小林:ありがとうございました。
<終了>