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第111回 近代的小売と伝統的小売の違い

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皆さん、こんにちは。スパイダーの森辺です。今日は、近代小売と伝統小売の違いということで、前回、先進グローバル消費財メーカーのキーサクセスファクター(KSF)主要成功要因のその2という中で、ストアカバレッジを最大化するための戦略的チャネル構築を、先進的な欧米の企業はやっていますよ、という話をしました。その中で、なぜチャネル構築が必要かと言うと、TTを獲らないといけない。なぜTTを獲らなきゃいけないかと言うと、中間層を獲らなきゃいけないから、という流れの中で、いまさら、近代小売も伝統小売の話もしない、と言ったかもしれないんですけども、改めてしろ、ということなのでします。
まず、近代小売、英語ではモダントレード、MTというふうに訳されます。これ、どういうものかと言うと、デパート、ハイパー、スーパー、コンビニ、その他の近代的な小売。ポイントは、僕の定義ですけど、POSレジがあるかないか。あれば近代だし、なければ伝統というふうに定義するのが一番分かりやすいと思います。これは、これが正しいという定義はないので、例えば、レジのレーンが5レーン以上あるところは近代というふうに言ったりとか、3レーン以上は近代と言ったり、POSがなくてもレジキャッシャーがあれば近代と呼んだり、エアコンがかかっていたら近代と呼んだり、いろいろあるので。ただ、私の定義はもう、POSレジが、これが近代か伝統かの一番のポイントであると。言ったら、顧客データをしっかり収集しているか、ということが近代の最大のポイントで。これがチェーンストア化していると絶対に顧客データを集めているので、POSレジが入っていますと。なので、POSレジで判断するのが一番いいんじゃないかなと思います。
もう1つの伝統小売、トラディショナルトレード、略してTTですけども、昔ながらのパパママショップですよね。こういうショップですね。これ、おそらくこの写真はフィリピンのSMだと思います。SMモール。こっちはね、ベトナムの伝統小売だと思います。写真を見ただけで、どこの国の近代と、どこの国の伝統かって分かっちゃうって、かなりマニアックだと思うんですけど。その伝統もいろいろあるんですよ。大きい、交通の量の多いところにあるような伝統、おそらくこれはその類です。一方で、居住区エリア内にあって、その地域の居住区の人たちだけが買い物をしに来るようなTTもあります。
日本では、よくMTかTTかの二極の議論をされるんですけどもね、実は、この間にGTというのもあって、僕はこれをGTって定義しているんですけど、国によっては、GTというのはジェネラルトレードの略で、国によっては、MTをGTと言ったり、TTをGTと言ったりするケースもあると。あと、TTのことを、例えば、フィリピンだとサリサリストア、SSSというふうに呼ぶ。現地の言葉でサリサリと言うんですけども、そういうサリサリストアと言ったり、インドネシアではワルンと言ったりすると。いろんな名前がそれぞれ国によってあるんですけども、GTというのはこの間に入る。例えば、これ、極端ですよね。POSレジがあるようなスーパーと、こういう、おばちゃんが1人奥にレジ番しているようなね、オーナーがいるという、こういうTTと。
この間には、グローサリーとか、ミニマートみたいな、POSレジは入っていないです。ただ、店員は2~3人ぐらいいますと。レジにはおばちゃんが座っていますと。引き出しからお金を出して、こう渡していくみたいな、これの倍、大きくても4倍ぐらいのお店、いわゆる地域のグローサリーストアというのがあるので、そういうものをGTと呼んでいると。そのGTの中には、問屋機能を有しているようなものもあって、そういうGTが、このTTを、例えば、地域のTT100店舗に商品を卸していたりするんですよね。そうすると、MTも、主要なMTと非主要なMTに、最低でも2種類には分けられるし、GTもGT1、GT2というふうにうちの社内では、GT、大きい、小さいとか、よく人が入るエリアにあるGTと、そうでないエリアのGTと、だいたい交通量の多いGT、居住区のGTで分けるんですけど。
TTもそうですよね、交通量の多いところにあるTTと、居住区の中にあるTT。それから、何て言うんですかね、ドアがないような、本当にボロボロのTT。これ、一応シャッターがあるので、ドアはあるんですけども。あと、路上販売みたいなのも、一応、TT4としてね、カテゴライズして、レイヤー分けして、どのレイヤーのTTまでを狙うべきかと。だいたいTT2ぐらいまでを狙ったほうがいいんですけども、そんなふうに分けて整理をすると。
消費者というのは中間層だからTT行くんだと、貧困層だからTT行くんだと、富裕層が近代小売に行くんだと。これは大きな間違いで、富裕層だろうが、中間層だろうが、貧困層だろうが、MTもGTもTTも全部使います。月に1回スーパーで大量買いをする。日常のものはTTで買う。いろいろなので、中間層はMT行かないとか、富裕層はTT行かないとかということではないので、そこは誤解なきようにということになると思います。
MTとTT、どっちが重要かという問題もよく議論されるんですけど、これ両方重要です。MTで並んでいないものをTTのオーナーは取り扱いません。見てください、これスペースが大変狭い中で、ここで売れていないものをここで売るかって、売らないですよね。スーパーでたくさん売れているビールを、ハイネケンを、TTでも売りたいと。スーパーで大して売れていないものは、TTで売りたくないよと。一方で、このスーパーというのは、これ、棚に置くのにリスティングフィーを取る、棚代を取るわけですよね。けど、TTのストアカバレッジが高いメーカーの商品に高額の棚代取るかと言うと、そうではないと。ですから、P&Gとか、ネスレとか、ユニリーバなんかの商品の棚代は著しく低いと。払っていないようなところもあるというのも1つかなというふうに思います。なので、両方重要であるというのも付け加えておきます。
それでは以上です。また次回、お会いいたしましょう。