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第119回 アジア新興国で成功する4P(マーケティング・ミックス)

概要

皆さん、こんにちは。スパイダーの森辺です。前回、アジア新興国市場で失敗する4P(マーケティング・ミックス)についてお話をしました。今回はその逆で、アジア新興国市場で成功する4P(マーケティング・ミックス)についてお話をします。アジア新興国で成功している企業は、必ず今日説明する、成功する4Pができています。逆に、成功する4Pができているにもかかわらず、アジア新興国市場で失敗するなんていうことは、絶対にあり得ません。今日は、アジア新興国市場で成功する4Pについて、一緒に学んでいきましょう。
この図が、アジア新興国市場で消費財メーカーが成功するために必要な4Pです。Product・Price・Place・Promotionの4つを4Pというふうに言うわけですが、まず、Productから見ていきたいと思います。アジア新興国市場で成功する消費財メーカーというのは、必ずこのProductが、アジア、現地の中間層が求める商品になっている。失敗する企業で、私、こういうふうに説明しました。間違ったProductというのは、日本で成功実績のある、日本で親しまれてきたProductというのが、失敗する企業がここに来るんですが。成功する企業というのは、その現地の中間層が求める商品を、というのがまずProductとして絶対的に大前提としてくる。それが、結果として日本で親しまれたものと同じであったとしても構いません。重要なのは、現地の中間層が本当に求める商品になっているか、ということです。
2つ目のPrice。これは、中間層が賄える価格にするということがすごく重要で、この賄えるというのが大変重要なキーワード。消費財ですから、買うなんていうことは誰にでもできるわけですよね。頑張れば、1回や2回、3回ぐらいは買えるわけです。しかし、この賄えるというのは自分たちの生活の中に取り込んでまかなっていくということですから、消費財ビジネスの最大の重要ポイントである、いかに多くの人に、いかに早い頻度で、いかに繰り返し、永遠に買ってもらうかという、これ、まかなえないとならないわけですね。1回2回買ってもらったって、そんなのは企業にとって全く意味がないので。いかにまかなってもらう価格にできるかということがすごく重要で、安い価格は重要じゃないです。高く売れるんだったら、高く売ったほうがいい。ただ、重要なのは賄えるか、賄えないかと、このPriceというのは非常に重要です。
3つ目がPlace。このPlaceというのは、間違ったPlaceというのは、結局、価格が高いので、TTに置けないので、間違ったPlaceはMTだけ、というふうにお話をしましたが、中間層が買いやすい売り場に並べるということがすごく重要で、MTかTTかなんかどうでもいいんですよね。中間層が買いやすい売り場というのはどこなのか。よく誤解は、MTは富裕層が行き、TTは貧困層が行くみたいな捉え方をしている人がいますけども、富裕層も中間層も貧困層も、MTにもTTにも行くんですね、アジア新興国では。従って、いかに買える売り場を広げるか、ストア・カバレッジを広げるかということが非常に重要なので、中間層が買いやすい売り場、つまりはストア・カバレッジを広げないといけない。例えば、成功しているような消費財のグローバル企業というのは、ストア・カバレッジが圧倒的に高い。ネスレ、ユニリーバ、P&Gなんていうのは、数10万のストア・カバレッジを、どのASEANでも持っているので、ストア・カバレッジというのは非常に重要。いかに中間層が買いやすいかと。
4つ目のPromotionは、中間層が選びたくなるような仕掛けをしないと、やっぱり棚に並んだ商品というのは選ばれないですよね。ストア・カバレッジを伸ばすことは、チャネルへの投資だと、Placeだと言いましたが、並べたものを消費者がどう選ぶか、選びたくなるか、他社の商品ではなくて、いかに御社の商品を選ぶかというのは、やはりPromotionの投資なんですよね。従って、中間層が選びたくなるような仕掛けをその売り場でやらなければ、BTLをしなければ、ある一定のところまで売上が推移したらしっかりATLに投資をしなければ、商品は選ばれないと。
この4つがしっかり守られているから初めて商品というのは売れていくわけで。この4つのいずれか1個でも間違ってしまったら、商品は売れないわけですよね。従って、今、なかなかうまくいっていない企業というのは、この成功する4Pに当てはめていくと、だいたい分かってくるんじゃないかなと。そこに言い訳を絶対しないということですね。例えば、いやいや、中間層が求める商品って、うちは日本の企業で、日本の商品で、プレミアム戦略なんだから、やっぱりプレミアムだよねと。プレミアムということはやっぱり賄える金額よりもちょっと高めを狙うべきだよね。そうすることで中間層のど真ん中じゃなくて、どんどん、どんどん、層が上ブレしていくと。確かに、TTはやるし、将来やらなきゃいけないと思っているけど、まずはMTだから、MTやっているんだよね。Promotionだってやるべきタイミングに来たらうちはやりますよ。ただ、今はPromotionかけるタイミングじゃないからやっていないんだよね。こういう言い訳がずっと出てきて、結局、10年経っても、なかなかメインストリームに入っていけない日本の消費財メーカーというのは非常に多いので、まず言い訳をせずに、この4Pに当てはめるということが大変重要かと思います。
それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。