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第12回 アジア新興国市場の最適な導入期戦略

テキスト版

欧米先進グローバル企業と日本の大手消費財メーカーにはアジア新興国市場における導入期戦略に違いがあります。その理由は、欧米先進グローバル企業ではある戦略が徹底されているからです。その戦略について解説していきます。

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みなさんこんにちは。スパイダーの森辺です。
今日は欧米の先進グローバル消費財メーカーと日本の消費財メーカーのアジア新興国市場における導入期戦略の違いついてお話しします。

まず 、最初に申し上げたいのは、欧米の先進的なグローバル消費財メーカー、例えばユニリーバ、P&G、ネスレといった消費財メーカーと日本の大手の消費財メーカーではアジア新興国市場における導入期戦略に大きな違いが存在します。その違いが両者のマーケットシェアの違いつながっており、今日はこの両者のアジア新興国市場における導入期戦略の違いについて学んでいきます。

一般的 に消費財メーカーが商品を市場投入した時、その商品は導入期、成長期、成熟期、衰退期といった、製品ライフサイクルをたどっていくことになるわけですが、当然日本の消費財メーカーもアジアに進出をすれば、まずは導入期ということで、導入期戦略を展開します。
ただ 、多くの日本企業は現地に進出をしながらいつまでたってもこの導入期から抜け出せない。もう既に3年、5年、7年経っているにもかかわらず、なかなか製品が成長期に突入せず、いつまでたっても導入期。こういう消費財メーカーは少なくありません。一方 で欧米先進グローバル企業は新製品や自分たちの新たな商品を市場に投入してから、ある一定の定めた期間で法則的に成長期を迎えることができる。なぜか。それ は、欧米の先進グローバル企業というのは、アジア新興国市場の最大の魅力は中間層であるということを熟知している。そして、その中間層を取るためには、いかに伝統小売のチャネル構築を行うかということが重要であるということを理解している。したがって 、彼らの導入期戦略のKPIはいかに伝統小売の間口数カバレッジを増やすか。いかに伝統小売における配荷店舗を増やすか。というところに徹底されている。
そのためのディストリビューションネットワークの構築だし、そのためのディストリビューションネットワークのマネージメントである。
一方で日本の企業の多くはそのことを頭ではわかっていながらもどうしても自分たちの商品は良いものだから、近代小売からやろうと、近代小売が売れてから中間層獲得だ。こう いう思想がどうしても働いてなかなか本気で伝統小売の攻略や、中間層の獲得の戦略ができていない。
当然、アジア新興国というのは日本よりも所得が低い国ですから、そしてまた消費財というのは数十円数百円のもの、数売ってなんぼの商売。そうなってくると
1番ボリュームの大きい中間層を取らない限り、成長期に突き抜けることはできないのです。

重要 なのは、いかに中間層をターゲットとした戦略から導入期の時点からぶれない。そして 、近代小売の攻略をするということは必須でありながら、同時にいかに伝統小売を攻略するかということが、成長期に突き抜け、ひいては高いマーケットシェアの獲得に繋がるのです。
それではみなさんまた次回お会いしましょう。