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第145回 海外ビジネスで求められる能力

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、海外ビジネスで求められる能力についてお話をします。この図の通り、海外でビジネスを行う際に個人が求められる能力、スキルセットとかケイパビリティというふうに言われたりもしますが、というのは、国内で行うビジネスと比べて大きく異なります。逆に、この国内のビジネスで求められる能力と海外のビジネスで求められる能力が違うから、日本企業がアジア新興国市場に行った際に海外、グローバル市場に行った際に大変苦労するということにつながっています。今日は、この海外事業ではどういう能力が一体求められるのか、どういう人材が海外市場では向いているのか、そして、どういう人材が向いていないのか、それをこの図を使って国内と海外で比較をして見ていきたいと思います。

まず国内のビジネスなんですが、国内のビジネスというのは、皆さんの事業、いずれの業界・産業インダストリーの企業でも知名度や消費者の支持、これがB2Bだったらユーザーの支持ですね、また、B2Cだったら小売りの信頼、そして、販売チャネルがそもそも整っていて、ノウハウもオペレーションも社内にはあると。つまりは、あるある尽くしのビジネスを国内ではやっているわけですよね。当然そうで、新入社員で会社に入っても、基本的には自分の担当エリアとか、営業だったら担当エリアを任されたときに、もうその担当エリアでは、すでにどのように顧客を対応していくのか、既存顧客を対応していくのか、どのように新規顧客を取っていけばいいのかという、ある程度の枠組みみたいなものは出来上がっているんですよね。自分たちの会社のことも知られているし、自分たちの会社のことも信頼をされていると、信用力もある。その中でビジネスをする。つまりは、現状の1
2にしたり、2を3にするというのが国内のビジネスで、われわれがずっとやっていることなんですよね。もっと言うと、先人が築き上げた土台の上でビジネスを行っているというのが国内のビジネスでは大前提でございます。

じゃあ、海外のビジネスってどうなんだ?と言ったときに、新規で参入をするとなると、まず知名度がない、国内でどれだけ大手で大きな有名な会社でも、海外に出たときにはやっぱり知名度がまだまだ低かったり。B2Cだったら消費者の支持が全くない、聞いたこともない、見たこともない、日本で有名なのかもしれないけど、われわれは知らないというのは、もうごまんとそんな事例はあって。そして、B2Bだったら、ユーザーですよね、ユーザーも知っているけど使ったことがないとか、そもそも知らないという。また、B2Cだったら小売りの信頼もないし、販売チャネルもこれからつくらないといけない、全くないわけですよね。そして、その国でビジネスをするノウハウもなければ、オペレーションもない。つまりは、ないない尽くしのビジネスというのが海外なわけですよね。そうなってくると、その個人、海外事業を担当する個人に求められるケイパビリティって何なのかというと、ゼロから1を生み出す力というのが求められる。これって国内の事業とは全く違って、ある程度土台があって、今あるものをもっと増やすんだ、1を2にするんだ、2を3にするんだと。もっと言うと、100を1,000にするんだ、1万にするんだということと、全く無のゼロから1をつくるというのは、もう、求められる能力が全く違う。「ない」ところに「ある」をつくり出していくって、言ったら第二創業に近い、起業家に近いような、そういう精神力であったり、能力が求められる。そうなってくると、やはりそういう人材をいかに海外の事業に当て込んでいけるかということが非常に重要で。また、ないない尽くしのビジネスをしないといけないから俗人的では駄目であると。個の俗人性にかけて海外事業をやっていたら、結局、いい人はできるけど、できない人はできないということになってしまうので。いかに本社がしっかりと戦略を持ったうえで、そういうゼロから1をつくることに向いているような人材をそこに投入できるかということが非常に重要で。俗人性だけで戦って突破しようというのはなかなか難しいというのが海外事業だと思います。この大きな違いを理解をすれば、皆さんが今、何をすべきかというのが分かってくると思います。

それでは、また次回お会いいたしましょう。