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第147回 ものづくり+グローバル・マーケティング

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、ものづくり+グローバル・マーケティングということで、日本企業にとって、いかにこのものづくりに+グローバル・マーケティングが必要かということについてお話をしていきたいと思います。

まず、どの産業セクターの日本の製造業も、ものづくりは世界的に見ても大変素晴らしくできているというふうに思います。ものづくりが非常に長けているというのが我が国の製造業の特徴ですし、そうして今の経済的な地位を世界でも確率してきた。これはもう間違いない事実だと思います。一方で、この日本企業がここ過去20年30年、世界的な競争力を大きく低下させている1つの要因が、やはりものづくりにあまりにも固執してグローバル・マーケティングを軽視したということも、一方で大変大きな事実だと思います。

日本というのは、もともと欧米がつくっていたものを、よりよく、より小さく、より安くつくることで、このものづくりという、ものづくり大国という地位を欧米から奪っていったわけですよね。もともとは、多くのものは、例えば、アメリカで発明されてアメリカでつくっていた、ヨーロッパで発明されてヨーロッパでつくっていた。それを日本が今まさに中国からわれわれがやられているようなことをアメリカにしたわけですよね。アメリカの企業よりもより安く、よりよく、より小さくつくって、アメリカからものづくり大国の座を奪い取っていったというのがかつてでございます。そのときに、奇跡の経済成長とか、Japan as No.1というふうに言われたというのがその時代であります。そこからときはさらに流れて、中国がまさに日本からその座を奪っていって。最初はコストでしか奪えなかった、より日本よりも安くつくることでその座を奪っていったんだけども、最近では製品・性能・品質の差がだんだん埋まっていって、産業によってはもう差がない、もしくは、むしろ中国製のほうがいいという産業まで出現しているというのが現在だと思います。

このアメリカからその製造大国、ものづくり大国という地位を奪っていったときというのは、多くのものが発明からまだ間もなかった。例えば、テレビが白黒からカラーに変わって、カラーのブラウン管が液晶になった。白黒がカラーになったって、これは大きな違いですよね。そして、ブラウン管の分厚いテレビが細くなったって、これも大きな変化である。ここから先の変化って、なかなか目に見えにくくなってしまったというのと、一方で、中国や韓国、台湾の企業がキャッチアップをしてきて。もともとその商品自体が発明から時間が経って、目に差が見えにくくなってきたというところに、中国や韓国や台湾の企業の追い上げがあって。そうすると、日本がアメリカから奪ったものは、もうそもそも日本企業しかつくれなかった時代というのは、ひたすらいいものだけをつくっていれば、ひたすらものづくりだけをしていれば、それで世界で勝てたんですよね。

ただ、そんな時代から、競争環境が劇的に変わった。中国の企業も韓国の企業も台湾の企業も競争相手になったということと、あと、市場環境が大きく変わった。先進国だけじゃなくて新興国もマーケットになった。新興国というのは必ずしもいいものだけを求めていない。オーバースペックなものはむしろいらない。最低限の機能と品質でいいんだという世界が起きた。そして、もう1つがデジタリゼーションの波がきた。インターネットが進化した。IoTだ、ビッグデータだ、AIだと、新しい時代の潮流が今まさにきているわけですよね。そうなってくると、ハードそのものをつくるものづくりということだけではなかなか世界では勝っていけない。とくにアジア新興国ではかなり難しい。だからこそ、そこにグローバル・マーケティングのナレッジであったり、スキルが必要になってきて、ものづくりはもう、皆さん、日本の企業は本当にどこの国の企業よりもしっかりできる。この企業が、もし、ものづくりだけじゃなくて、グローバル・マーケティングを+できたら、マーケティングを中心にものづくりを考えられたら、まだまだ、僕は、世界で日本企業が躍進をしていくというのはあり得るし、Japan as No.1と、もう再び呼ばれる日もそんなに遠くないんじゃないかなというふうに信じています。従って、日本の製造業はものづくり+グローバル・マーケティング」というものをしっかりとこれからスタディをしてキャッチアップをしていく必要があると思います。

それでは、皆さん、また次回お会いいたしましょう。