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第170回 アジアビジネス 参入戦略 – 3C分析と4P分析

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。いつも、当番組をご覧いただきありがとうございます。今日も引き続き、参入戦略についてお話をしていきたいと思います。その前にぜひ、この辺にあるチャンネル登録ボタンをクリックして、チャンネル登録をお願いいたします。

それでは早速始めたいと思いますが、前回、前々回に引き続きなんですが、今回もアジア新興国市場への参入戦略、前々回やった「3C分析」というフレームワークと、それから、前回やった「4P分析」というフレームワーク、これを2つ合わせてどう戦略をつくっていくかという話をしていきたいと思います。前回、前々回のまとめというふうに捉えていただければと思います。

まず、この1番の「3C分析」なんですが、前々回のおさらいをしていくと、市場・競合・自社、自社・市場・競合の3つのC、「Company」「Customer」、それから「Competitor」の3つのCを取って「3C」というふうに言っているわけですけども、その市場をしっかり見ていきましょうと、自分たちが出る市場はどれぐらい儲かる市場なんだと、それを具体的に見ていくというのがこのCustomerの市場で。自分たちの市場が一体どういう市場なのか、その情報を集めることがこのCustomerのCなわけですよね。しいては、その市場でどれぐらい自分たちは儲けることができるのか。儲けると言うと、下品な感じがしますけど、どれぐらい売上を上げられるのか、マーケットシェアを獲れるのか、どれぐらい収益を上げられるのかって、そういうことを見ていく指標ですよと。一方で、Competitorというのは、市場が大きければ大きいほど、当然、そこには脅威の高い敵がいるので、どういう敵がいるんだということを見ていかないといけない。その脅威を知らずに出ていくと、もちろん旨みのある市場でも強い敵がいて、やられてしまうということもあるので、こういったことを見ていくのがCompetitorですと。そうすると、こんなに魅力な市場で、でも、こんなに強い敵がいると。そこに自社が出たときに、何が起こるのかということを想定して出ていかないといけない、それを見ていくのがCompanyなわけですよね。自分たちの経営資源が今、この市場で、こういう競合がいるところに出たときに十分戦える経営資源が自分にはあるんだろうということを見ていくのがCompanyで、人・もの・金・情報、どういう経営資源があるんだろうと。この「3C」って、いわゆるファクトの把握なんですよね。あんまり勘ぐって何かを斜めから見たりとか、何かを推計したりというよりも、どちらかと言うと、事実をあぶり出していく、可視化していくという、ファクトを把握しましょう、事実を把握をするということで、市場の事実はどうなんだ、競合の事実はどうなんだ、自分たちの事実はどうなんだと、市場・競合・自社を客観的に見たときに事実は何なんだということをまず把握をして、そこから、じゃあ、その市場でどれぐらい売上を上げられるのかという推計をしたらいいし、じゃあ、そこからこの市場でこの競合と戦って、今の自分たちの経営資源だと勝てるんだろうか、負けるんだろうかということを想定して予測をすればいいし、まずはファクトを集めないと、推計も想定も何もできないので、ファクトを集めるということが「3C分析」においては非常に重要です。

この「3C分析」と、もう1つの「4P分析」という、この2つのフレームワークを合わせると、参入戦略を、アジア新興国市場でつくっていくうえでは非常に有効なフレームワークになるので、この2つを合わせてつくっていくわけなんですけど、この「4P分析」というのが前回かな、前回もお話した通り、「Product」「Price」「Place」「Promotion」、この4つのPをもって「4P」と。この「3C」が何か、「4P」が何かというのは、ググってもらって。この「4P」というのは、前回お話をした通り、いかに競合と比較するか、いかに自分たちのProductは競合と比較してどうなんだ、自分たちのProductのPriceは、競合と比較してどうなんだと、自分たちのPlace、いわゆるディストリビューション・チャネルは、競合と比較してどうなんだと、自分たちのPromotionは競合と比較してどうなんだということの、いわゆる競合との比較論の観点で見るというのがこの「4P」の非常に重要なところで、そうしないと、独りよがりの「4P」になっちゃうんですよ。「4P」って、これは誰かと比較しないと、ものすごく独りよがりになっちゃっていて、自分たちが日本で得た実績がそのまま「4P」になっているわけですよ、基本、どの製造業もね、日本の。それをそのまま、アジア新興国なので少しダウングレードするけど、というレベルで終わってしまっていて、なかなか成功しないというのが今の日本の消費財メーカーなんか特にそうだと思うので、この「4P」をいかに現地の競合と比較をしていくかということがすごく重要で。事実の、ファクトの把握をする「3C」と、競合との比較をする「4P」、これを合わせていくと、「3C」はファクトを把握して、「4P」は競合と比較すると、こういうことをしていくと、貴社の課題が明確になるんですよね。事実が分かって、競合と比較していくと、自分たちにはこういう課題があるんだと、自分たちはこういうところを直さないといけない、自分たちは競合と比べてこれぐらいの差異があるんだという、いわゆる課題をあぶり出す。その課題をあぶり出すための、実はこのフレームワークなわけですよね。今度、この課題があぶり出されると、それをどう、じゃあ、クリアしていこうかということを考えていくので、それが戦略になっていくわけですよね。なので、まずその戦略をつくるというのは、事実を把握して、競合と比較をして、課題をあぶり出す。課題があぶり出るから、じゃあ、それに対して対策を打つために考える、思考するということができて。それが結果として戦略になるということなので、これを1度気を付けながら、この「3C」と「4P」のフレームワークと、この2つのフレームワークを使って1回課題をあぶり出して、参入戦略をつくってみていただければと思います。

それでは、今日はこの辺にしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。