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第226回 海外市場 ディストリビューター選びで最も重要なこと

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、ディストリビューター選びで最も重要なことは何なのか、ということについてお話をしていきたいと思います。

日本の製造業、B2BであってもB2Cであっても、海外展開をする際にディストリビューターというのは非常に重要な存在で、直販をしない限り、ディストリビューターというのは必ず活用する。このディストリビューターをどういうディストリビューターを選ぶかによって、その事業が失敗するのか、成功するのか、もしくはどれぐらい拡大するのかということが大きく変わってくる。多くの日本企業は、このディストリビューター選びに失敗してしまったがゆえに、海外でなかなか売上が上がらない、シェアが獲れない、もしくは撤退を強いられてしまった、という事例は決して少なくない。非常に多い。その中で逆に返すと、ディストリビューター選び、適切なディストリビューターをどうやって選んでいくかということ習得できれば、自分たちの海外展開の失敗のリスクとか成長鈍化のリスクを大きく軽減することができるので、今日はこのディストリビューター選びで最も重要なことは何なのかということについて一緒に学んでいきたいと思います。

結論から先に申し上げると、ディストリビューター選びで最も重要なことはスキルセットとマインドセットをしっかり見るということなんですね。失敗する多くの企業は、極端に言うと、出会いでディストリビューターを決めるというケースが非常多くて。これは決して中小企業の話ではなくて、大企業の話なんですが。大企業の出会いって小さな会社と出会うことってないんですよね。大きい会社は大きい会社とだいたい出会う。例えば、誰かを介して、銀行を介して紹介してもらうとか、証券会社を介して紹介してもらうと言っても、大手には大手しか紹介しないので、基本的に大手が中小に会うなんていうことはなくて、大手は大手に会うと。そうすると、結局、そういう、ある程度大手であるとか、アジア新興国だと財閥系であるとか、そういうような要因で「大きくて安心」という要因だけで出会い要素で決めちゃっているというケースがあるんですよね。そうやって決めた企業、パートナーって、必ずしも大きいから適切なディストリビューターとは限らないので、大きいということは、自分たちよりも重要なプリンシパルをたくさん持っているということなんですよね。要は、自分たちよりも重要なメーカーの商品をたくさん取り扱っているので、新しく契約するわれわれは、言ったら新規のプリンシパルになるので、当然、今の既存の顧客のほうが重要なので、対応が弱くなってしまう。そういった前提条件の中で、どうしっかりと対応してもらうかということが、これはディストリビューターを選んだ後のプロセスとしても重要なので。要因としては、選んだことによって失敗をしたというよりかは、その後のプロセスに失敗したというケースのほうが多いんですが、でも、結局その選んだ後のプロセスのほうの対応力が自分たちになければ、大きいところを選んでもやっぱり失敗する可能性があるので、必ずしも大きいところがいいとは限らないわけなんですよね。そういうかたちで決めていってしまっている。

でも、実はディストリビューターを決めるというのは、自分たちに明確な戦略があって、これを実現するためにはこのスキルセットが必要だからこのディストリビューターにしよう、というふうに決めていかないといけないんですよ。例えば、B2Cの場合、このAとBとCの小売に商品を売りたい。ここで販売をしていきたい。なので、このA、B、Cにしっかりと配荷ができるディストリビューターを選ぼうとか。あるいは配荷ができてもバイヤーにしっかり提案力のあるディストリビューターを選ぼうとか。もっと言うと、年間50億円60億円商品を流通させたいのに、売上が50億円60億円だと当然これはディストリビューターってキャッシュを回すビジネスですから、キャッシュが回らないのでこの会社は駄目だ。こうやってスキルセットって決まっていくんですね。このスキルセットで自分たちが達成したい目標、どういう時間軸でいくらやりたいのか、そのためにはどこの、B2Cだったら小売で売らないといけないのか、ということがもう決まっているので、そのスキルを持っているディストリビューターはどこなんだとやって選んでいかないといけない。大きい、小さいは関係ないんですよね。B2Bの場合も、自分たちがリーチしたいユーザーは、このインダストリーのこの企業、この企業、この企業ともう決まっているわけなので、そこに口座を持っているディストリビューターはどこなんだと。そこにしっかり提案ができるディストリビューター、そこにしっかり対応ができる。この対応というのは、B2Bは対応、B2Cは配荷力と言いましたけど、対応力と配荷力と言っていますけど、対応力というのは、アフターサービスの対応力、メンテナンスの対応力、こういうものがB2Bは必要になってくるので、対応力。そして、同じく資金力ですよね。これは、エージェントであれば基本的には保険の代理店と一緒で、顧客と保険会社を繋ぐということがエージェントの役割なので、基本的にキャッシュを持っている必要はないんですよね。ただ、ディストリビューターというのは商品を一回買って、それをエンドユーザーに売るわけなので、資金力がないと駄目。だから、資金力ということで、このスキルセットで決めていくということになっていくわけなんですよね。なので、自分たちが実現したい明確なことがあって、例えば、何年でどれぐらいの売上とか、何年でどれぐらいのシェアを獲りたいと明確にあって、それが実現できるスキルセットを持っているか、持っていないかということでまず決めていくということが重要。

そうすると、数あるディストリビューターの中から5社とか3社とかに絞られていくわけなんですけども、この絞られた最後のタイミングで、今度マインドセットという概念を持ち込むわけなんですけど。私が言っているこのマインドセットというのは、1つは企業理念、そして、もう1つが社風。これは、社長が社風を決めていくケースが大半なので、ディストリビューターって大半がもう華僑で、一族経営の超スーパーワンマン企業なので、社風、そして社長の人柄、こういうものが非常に重要で。結局、最後の最後、絞り込んだ後に、5社のうちのどれにしようかな、3社のうちのどれにしようかなということを決めるときというのは、スキルセットというのはもう一定の決めたスキルセットを持っているということでクリアした企業が5社いるわけなので、その5社の中から1社なり2社を選ぶということは、もうあとはマインドセットの比較なんですよね。確かにスキルセットはこの5社の中でこのA社が一番高いけども、マインドセットはC社が一番高いということであれば、私はC社を選ぶことにしている。なぜならば、最低限のスキルセットをクリアをしている母集団の中からどれにするかということを決めていくんですけど、結局、最後、どんなにスキルセットがあっても、自分たちの商品に対してどういう理解をしてくれて、どれぐらいの思い入れで、どれぐらいの熱量でそれをその市場に浸透させようとするかということをディストリビューターのオーナー社長がしっかりと認識して感じてなければ、これはなかなか事業なんてうまくいかなくて、これは絶対に担当者とか部長とかそういうレベル、課長のレベルでどれだけ熱量があっても、もう完全なるワンマン企業なので、ディストリビューターというのは。なので、鶴の一声で「右」と言ったら右だし、「左」と言ったら左なので、結局、オーナー社長の熱量をどれだけ測れるか、自分たちが実現しようとしていることに対してどれぐらい理解してくれて。そして、彼らもディストリビューターもリスクを取るわけです。自分たちがリスクを取って経営資源を投下をして、皆さんの商品をその市場に展開をしていくということなので、熱量がどれぐらいあるのかというのはやっぱりしっかり把握して。最後は最もマインドセットの高い会社に決める。マインドセットが高くないところと、どれだけスキルセットが高いからと言って組んでも、結局気持ちが入っていないので、なかなか難しいわけなんですよね。どんなにスキルセットがあっても、やっぱり自分たちの商品とか自分たちのやりたいことよりも別のことを優先されてしまって、スキルセットはそっちに使われるわけなので。だから、本来持っているスキルセットは100%活用できない。なので、最後はマインドセットでしっかり見ていくということになるんですけど。

図にするとこういう図になるんですけども、スキルセットとマインドセットで見ていくことが重要ですよ。そして、スキルセットは自分たちが実現したいことに物理的に必要なスキルを持っているか持っていないかで、もうバサッとディストリビューターを切っていく。持っていなければ対象外だし、持っていれば対象内だと。持っている企業が5社だったら、その5社の中から抽出をしていくわけなんですけど、選んでいくわけなんですけど、その最後の選びというのはもうマインドセットを優先すると。スキルセットよりもマインドセットを優先しますよと。スキルセットというのは、B2Cだったら提案力と配荷力と資金力だし、B2Bだったら提案力と対応力、アフターサービス、メンテナンスの対応力、そして資金力です。マインドセットというのは企業理念と社風と社長の人柄ですよと。オーナー社長と必ず話さないといけないということを注意してもらったらよろしいんじゃないかなというふうに思います。

このことをしっかりと認識をして、ディストリビューターを選べば、いいディストリビューター、適切なディストリビューター、自分たちに合ったと言ったほうがいいですかね、大きいところが優秀かと言ったら必ずしもそうではないし、スキルセットが一番高いところが一番良いか、一番優秀かと言ったらそうでもない。「自分たちに合った」というところが非常に重要なので、そういう適切なディストリビューターを選定できますので、必ずこのスキルセットとマインドセットを気にして選んでみてください。
それでは今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。