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第290回 インプットがないと戦略アウトプットは出せない

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、「インプットがなければ戦略アウトプットは出せない」ということについてお話をしていきたいと思います。

アジア新興国ビジネスにおいて高い成果を上げている企業というのは、インプットを大変重要視している。「成功している企業と失敗している企業の大きな違いは何か」と言われたときに、その1つの大きな要因になっているのが「インプットの質とか量」というふうに言えるんじゃないかなというふうに思います。今日は、「インプット」と「アウトプット」、しいては「アウトカム」の相関関係について、1回簡単に整理をしていきたいと思います。

戦略ってアウトプットなんですよね。いかに正しい戦略をつくり上げるかということが事業においては非常に重要で、戦略というのは地図のようなものなので、どういうふうに事業を進めていくのかという地図を描かないといけない。地図なきまま、事業を出たとこ勝負でやっていくということはできませんので、まず地図を描かないといけない。設計図を描かないといけない。この設計図とか地図というものを描くためには、やっぱり圧倒的に情報量とか質みたいなものがすごく重要で、これがまさにインプットになるところなんですね。インプットの少ない人間というのは、当然そこから出されるアウトプットというのは少ないわけですよね。これは人じゃなくても、企業でも一緒ですけども。これは新興国のビジネスじゃなくても、何においてもそうだと思うんですけども、基本的にはインプットって、できる限りたくさんの量を、できる限り深い質で、細かい粒度で集めるということは非常に重要で、これがたくさん集まると戦略の質というのは高まるわけですね。

例えば、10の情報しか持っていない人がつくる戦略と、100の情報を持っている人がつくる戦略って全く違うものになってくるので、インプットというのは事業を成功させるためには本当に重要で、別のかたちで言うと、調査とか可視化とかという表現になりますけども、例えば、以前この番組でもやりましたけども、「市場環境はどういう市場なの?」「本当に儲かるの?」「具体的にどれぐらい儲かるの?」ということを徹底的に可視化する。そこは必ず競合が存在するわけなので、「どういう競合がそこにはいて、彼らはどういう脅威になるんだ、彼らの戦闘能力はどれぐらいなんだ」ということを定量的にしっかり把握すると、競合を調べるということも非常に重要だし。

流通環境を見るということも非常に重要ですね。日本とは違う、独特の流通事情が新興国などでは多々見られますから、どういう流通事情がそこにはあるんだと。そして、B2Cだったら消費者、B2Bだったらユーザーが何を欲しているのかということを、ユーザーを、顧客を知るということを徹底的にやらないといけない。

そしてまた、ディストリビューター。アジア新興国で事業をするときに、ディストリビューターの存在というのは非常に重要なので、このディストリビューターが、どういうディストリビューターがいて、何を特にとしていて、何を不得意としているのか、国によって新興国というのは、ディストリビューターと言われる人たちも、セールス機能を持ってなくて、デリバリーしかやらないなんていう国もあるわけですね。もしくは、B2Cなんかで言うと、近代小売には、Modern Tradeにはディストリビュート、デリバリーできるけども、伝統小売には全くデリバリーできないとかというディストリビューターもあるわけなので、そういったものを見ていかないといけない。

可視化ということをやっぱりやっていかないと、アウトプットの戦略は高まらないし、失敗している企業と成功している企業の違いってここの可視化なんですよね。「こんな失敗はもう出る前から分かってたじゃないか」「なぜこんな設計図を描いちゃったんですか」「なぜこんな戦略を描いちゃったんですか」「こんなのうまくいかないと出る前から分かっていたよね」と、専門家が見るとすぐ分かってしまうような戦略で進めている企業が決して少なくない。これは大企業でも全然多くて。重要なのって、実はこの「アウトプット」と言っている戦略ではなくて、その戦略を実行して得られる「アウトカム」なわけですよね。まさに利益であったり収益であったり、こういったものがアウトカムで、事業というのはアウトカムまで持っていかないと、これは成功とは言えないので、戦略というのはただ「絵に描いた餅」ですから、いろんなインプットを集めて絵にかいた餅をつくりますと。この絵に描いた餅を実行するということがアウトカムなので、アウトカムまで持っていくということが非常に重要で、アウトカムを出すためにはアウトプットをしっかり出さないといけない。アウトプットを出すためにはインプットを入れないといけないという、もうこの「インプット」「アウトプット」「アウトカム」って全部繋がっているんですよね。インプットが駄目だとアウトプットも駄目だし、アウトプットが駄目だったらアウトカムも駄目だということになるので、この最初のインプットが本当に重要です。成功している企業というのはこの最初のインプットにとても力を入れていますというお話でした。

それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。