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第315回 強固な販売チャネル構築に必要な3原則 その3

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、「強固な販売チャネルを構築するために必要な3原則」についてお話をしていきたいと思います。この3原則をしっかり学んでいただくと、皆さんの新興国市場の販売チャネルはさらに強固なものに変わっていけると思いますので、ぜひ一緒に学んでいきましょう。

前回まで、少し概念論のお話をしました。総論のお話をしました。強固な販売チャネルをつくるための3原則の概念論バージョンということで、今日は各論、実践論のお話をしていきたいと思うんですが、まず総論の振り返りとして、すみません、前回まで使ったPowerPointを出してもらって、基本的にはこの3つ、デザイン、マネージメント、コミュニケーションの3つが必要ですよという話をしました。強固な販売チャネルをつくるためには、まずデザインなんだ。10年後に自分たちが目指したい姿をしっかり描いてください。100億やりたいのか、1億やりたいのかによって、つくるチャネルが全然変わってくるんですよというお話をしたと思います。自分たちのお客さんに、自分たちの商品が水だとすると、自分たちのお客さんのもう目の前にこの水道管をしっかり到達させないと、お客さんは蛇口をひねりませんよ。=皆さんの商品である水を買うことは絶対にあり得ませんよ。だから、水道管をお客さんの目の前に伸ばすことの行為がこのチャネルづくりなんですよというお話をしていて。これに、いわゆる今年ここまでやれたから来年ここまでやってなんていう積み上げ式でやっていたら、これは競合、グローバル競争に勝てないですよと。もう逆算で10年後にこういう世界観を描くためには、今年こうやって来年こうやってと逆算していかないと駄目ですよというお話をしていて。そうしないと、目の前に競合が蛇口を伸ばしちゃいますよと。お客さんの目の前に2個の蛇口は必要ないんですよというお話をして。まずデザインなんです。それがすべてですというお話をして。デザインができたら、実際にそれを着実に実行していくわけなんですけども、結局、新興国の水道管って錆びたり穴が開いたりするので、しっかりマネージメントしましょうね、メンテナンスしましょうねというお話をしました。日本だったらお任せでいいかもしれないですけども、新興国市場は、自分たちがマーケティングやセールスのことまでしっかり理解をした上でディストリビューターに任せる。自分たちが理解をして任すのと、よく分からないから委ねるのでは、得られる結果が全然違いますよ。問題が起きたときに対策が打てるのが、理解をして任せること。でも、問題が起きたときに全く対策が打てないのが理解できないから委ねてしまうという。なので、マネージメントをしっかりしましょうね。ディストリビューターよりも市場のことを理解してくださいという話をした。3つ目、マネージメントするからにはしっかりコミュニケーションを取りましょう。日本の製造業は流通とも小売とも、B2Bだったら流通とユーザーですけども、コミュニケーションを取らなさすぎ。B2Cも消費者とコミュニケーションをしっかり取らないといけない。このコミュニケーションを取るという行為をしっかりしてくださいねと、この3つの3原則、概念としての3原則のお話をして。

じゃあ、実践論としてどういうものが必要かと言うと、次のスライドをお願いします。この3つなんですよね。持続性高い強固なチャネルづくりの肝はもう3つしかないですよ。これは、さっきの概念論とも共通するところなんですけども、いかに適切なディストリビューターを発掘選定するかということで、これはどういうことかと言うと、出会いでディストリビューターなんて決めちゃ駄目ですよ。デカいからここだろうとか、そういう柔いふわっとしたレベル感で決めちゃ駄目ですよ。本当に自分たちが実現できることがこのディストリビューターでしっかりできるのかということがすごく重要で、この発掘選定ってめちゃめちゃ重要なんですよね。日本企業って、ちょっと話が逸れますけど、何をやるかよりも、どれだけデカい相手とやるかみたいなところにすごく気がいってディストリビューター選びを失敗してしまうケースが非常に多いんですけども、概念論でお話した、どういう世界観を10年後に描きたいのか、ビッグピクチャーをまず描く、どういうことをやりたいんですか、何をしたいんですかということによって、誰とやるべきかというのは大きく変わってくるんですよね。こういうことを実現したい、じゃあ、この人たちと組まなきゃ、必ずしも大手がいいとは限らないわけなので、この、僕が言っているのは、良いところを発掘するというのは、良い=大きいじゃないんですよね。自分たちがやりたいことを実現できる相手が誰なのかということなので、どれだけ適切な相手と、ディストリビューターを発掘選定できるかということがまず1つ。

このディストリビューターとどれだけうまい契約交渉ができるか。日本企業の場合は、理由なき…、理由なきじゃなくて、事実上独占なのに、契約書上は非独占になっているとか、こんなにもったいないことってないんですよね。なので、ちょっとね、今日は時間がないので、もう速足で進めちゃいますけど、次回詳しく話しますけども、契約交渉もしっかりやらないといけない。これはもう、すごく無駄。ただ、契約書を、守りの契約書を交わして、はい終わりじゃないんですよね。いかに攻めの契約をするかということはすごく重要なので、契約交渉。そして、契約交渉をしたあとの管理育成。契約したら終わりじゃないんです。ディストリビューター、新興国のディストリビューターは、契約交渉したあとの管理育成でもうシェアが上がる上がらないが決まる、売上が上がる上がらないが決まる、利益が出る出ないが決まっていくので、管理育成ということも非常にしっかりやっていかないといけない。この3つが実践論としては非常に重要なので、次回詳しく実践論のこの3つの原則についてお話をしていきたいと思います。

今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。