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第317回 正しいディストリビューターの選び方 その1

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、「正しいディストリビューターの選び方」ということでお話をしていきたいと思います。

対象は製造業、B2B、B2C、問いません。対象地域は新興国全般というふうにしていきたいと思います。今日のお話なんですが、実際に海外展開をすでにしている企業さんで、なかなか現地のシェアが伸びない、その要因にディストリビューター選びを間違えてしまったという事例が決して少なくないというか、むしろ非常に多い。今、実際に海外展開をされている皆さんも、「自分たちのディストリビューターに100%満足しています」と言える企業はそう多くはないんじゃないかなというふうに思います。今日のお話は、どうやって自分たちに適したディストリビューターを選んでいくのか、その確率を上げていく方法について、一緒に学んでいきたいと思います。

まず、ディストリビューターなんですけども、定義の整理をちょっとしていきたいんですが。日本語だと「代理店、代理店」とよく皆さん言われるんですけど、実は代理店と販売店ってすごく大きく違っていて、英語で言うと、ディストリビューターというのは販売店になります。代理店というのはエージェントというふうになるんですが、これ、日本語だと販売店と代理店の意味合いってあんまり明確に分けて使っている方っていらっしゃらないと思うんですよね。自分たちの商品を売ってくれる人を「代理店、代理店、代理店」というふうに言っていると思うんですけども、実はこの2つは大きく違っていて、その定義からまずちょっとしておきたいんですが。代理店というのはエージェント、英語で言うとエージェントで、どういうことかと言うと、自分たちに顧客を紹介してくれるエージェントのことを代理店と言うんですよね。なので、契約形態が全く違う。契約は誰がするかと言うと、ものを買う顧客と会社がする、皆さんがするんですよね。じゃあ、このエージェント、代理店という人たちは何をするかというと、基本的には顧客をお客さんに代わって探してくるというのが役割なわけですよね。なので、皆さんの商品を買い取るということはしない。基本的には、それを買ってくれる顧客を皆さんのところにお連れするというのが、これが代理店であり、英語で言うとエージェント。なので、契約形態が全く違う。一方で、ディストリビューターというのは販売店で、皆さんの商品を一旦購入するわけですよね。購入して、それを再販しますから、これをディストリビューターというふうに言う。販売店と言う。なので、なぜ定義をしっかり整理をしておきたかったかと言うと、エージェント探しとディストリビューター探し、日本語で言うと、代理店探しと販売店探しって全く異なるので、明確にそこは違いますよということだけはまず理解をしてもらうということが重要なので、説明をしました。

実際に今回はディストリビューターの選定方法、正しいディストリビューターの選定方法ということなんですが、まず、誤ったディストリビューターの選定方法からご説明をしていきたいと思うんですが、スライドをお願いします。このスライドの通り、誤ったディストリビューターの選定方法というのは、自分たちの選択肢、自分たちのディストリビューターを、自分たちが今現状持っているコネクションであったり、自分たちが手の届く範囲のディストリビューターの中からA社だとか、B社だとか、C社だとかっていうふうに決めてしまう、非常に限定的なネットワークの中で「A社がいい」とか「B社がいい」ということを決めてしまうというのが、まずもって間違ったディストリビューターの選定方法で。一応、いくつかの選択肢から比較をしてA社を選んだんですよね。ただ、実際にそこを使ってみると、本当に最善の先なのかということは常にずっと悩み続けていたりもするし、競合のディストリビューターよりも優れているのかと、要は自分たちのディストリビューターの戦闘能力が、競合を1とした場合にどうなのかということは全く分かっていないわけですよね。競合のディストリビューターには何が満ちていて、自分たちのディストリビューターには何が満たされていないのかみたいなことも全く分かっていない。なので、自分たちのディストリビューターの戦闘能力を数値で理解していないというケースが非常に多くて。そもそも選定基準何だったんだっけ?というところからやり直さなきゃいけないケースというのは非常に多い。今の多くの製造業の海外のディストリビューターってだいたいそんな基準、そんなような状態になっていて。ただ、長い関係がすでにある。なので、今さら簡単に切らざるを得ないんだよねという、そういう状況に陥ってしまっている。

この図の通りなんですけども。A社との契約後、しばらくして、しばらくって何年かして、10年20年経つ場合もありますけども、実はB社のほうが良さそうだということが分かってしまった。しかし、一旦ディストリビューターと契約してしまえば、結局、たとえ日本企業の多くはリスクヘッジのために1年契約をするんですよね。非独占で1年契約をする。事実上独占だったとしても、事実上もう複数年に及んで契約をするつもりだったとしても、何かあったらまずいから、基本的には非独占の1年更新の契約をするんですけども、結局、間違った先を使ったら、そこを代えるのに、やっぱり3年ぐらい掛かっちゃうんですよね。1年目、なんかうまくいかなかったな。でも、1年だからしょうがないか、もう1年様子を見てみよう。2年目、やっぱりうまくいかなかったな。おかしいな。ちょっとどうしようかな。悩んで3年目、やっぱり3年もうまくいかなかった。これはもうディストリビューターを代えようという話になって、ようやく動き出して4年5年と経っているうちに担当が代わってまた振り出しに戻るみたいな、そういうケースは非常に多いので。一旦選んでしまったら、代えるということはなかなか体力の要ることというか、無駄な労力が掛かることなので、やっぱりこの最初の選定を間違えないということはすごく重要で。

この図の通りなんですけど、網羅的な比較はせずに、限られた選択肢の中から選択する方法、言ったらここで説明している誤ったディストリビューターの選定方法なんですけど、手間は確かに少ないんですけど、選定根拠にやっぱり欠けるんですよね。結局うまくいかないんですよね。なぜならば、市場全体を見たときに、自分たちは、例えばFMCGの消費財なんかだと、自分たちは、もうこれ、ダイレクトマーケティングしない以外、小売店を通じてB2Cの商材を売るわけですよね。そうすると、この小売とこの小売とこの小売に置きたいんだ。こういうふうに置きたいんだ。しっかりとそこで自分たちの存在感を出した陳列をしていきたいんだということになれば、A社、B社、C社の小売、A小売、B小売、C小売に配荷できる、そこと強いパイプを持っているディストリビューターを選ぶということがもう絶対的な条件になってくるわけですよね。そうすると、ディストリビューター全体をまずリストアップして、その中でそれが一番できるところはどこなんだという価値基準で整理をしていかないと、そんなところを選ぶって、なかなか難しいわけですよね。「いや、A社を選んだんだけど、いや、後々知ったんだけどさ、実はB社のほうが全然関係強かったんだよね」なんていうことは結構多く存在するわけなので。まず、自分たちの手の届く範囲の中から限られた選択肢から選ぶというのは、確かに早くディストリビューターを決められるんですけど、1度決めたら、これ、切り替えるのは厄介なわけですから、時間が掛かっても、お金が掛かっても、労力が係っても、ある程度やっぱりしっかり決めていくということは非常に重要である。

今日はちょっと時間が来ちゃったので、これぐらいにしておきますが、次回、この正しいディストリビューターの選定方法について深く掘っていきますので、今回は誤ったディストリビューターの選定方法の解説でした。

それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。