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第33回 STPは現地基準で考える

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多くの日本企業は、自分たちがプレミアムなポジショニンングであるべきだと考えてしまいます。その根底の考えが、結果的に自ら市場を小さくしてしまっているのです。しかし、ネスレやユニリーバのように中間層をターゲットとしながらも、ポジショニングを高く保つことは可能なのです。STPの考え方について一緒に解説します。

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みなさんこんにちは。スパイダーの森辺です。
今日はSTPは現地基準で考えるということについてお話しします。
多くの日本の消費財メーカーは、このSTPを日本基準で考える。したがって自ら市場を小さくしてしまっている。逆に言えばこのSTP を現地基準で考えることができれば、市場はさらに拡大していきます。今日STPを現地基準で考えるについて一緒に学んでいきましょう。
まず最初に申し上げたいのは、多く の日本の消費財メーカーは日本をベースにSTPをハナから決めつけてしまうということです。特にこのポジショニングが一番はじめに来るわけなんですが、多くの日本の消費財メーカーはいい原材料を、高い技術力を駆使して、いい製品を作っているという自負がある。事実その通りなんですが、その自負があるため、自分 たちはプレミアムな存在である、自分たちはプレミアムなポジショニングであるべきだというポジショニングが根底に存在する。したがって、富裕層、中間層、低所得者層、とあるセグメンテーションの中から、ターゲティングする相手を富裕層にしてしまう。アジア新興国の魅力は中間層であるということを頭ではわかっていながらも、自分たちはプレミアムな存在で、製品の価格が高い。したがってそれを買えるだろう、富裕層がターゲットというSTPを組んでしまう。しばらくすると、富裕層 だけではあまりにもパイが小さいことに気づき、今度は上位中間層という言葉を生み出す。しかし、富裕層と上位中間層を足しても、中間層に比べれば、そのパイはほんのわずかであり、アジア 新興国の最大の魅力は30億人の中間層なんです。ですから、日本の消費財メーカーがターゲットにすべきは30億の中間層。プレミアム なポジショニングを築きながら30億の中間層をターゲットにするということは決してできないことではありません。例えば、ネスレやユニリーバ、P&Gはそれを実現している。彼らのポジショニングは決して低くない。大変プレミアムな存在。しかし彼らは真っ向から中間層、メインストリームをターゲティングしてビジネスを一貫して行っている。
重要 なのは、STPを日本基準で考えないことです。STPをいかに現地基準で組み立てるか。そしてセグメンテーションはセグメントの事実をまず正確に把握する。その中で自分 たちが最も儲かるマーケット、最も攻めやすいターゲット、最も成功確率の高いセグメントがどこなのかというのを選び出すのがターゲティングである。そうした時にアジア 新興国では中間層以外の選択肢は存在しません。そしてその中間層に対して自分たちがどういう立ち位置を目指すのか。これがポジショニングであって、ハナからプレミアムポジショニングを決めて出るべきではないのです。アジア新興国では現地基準でSTPを考える。これが大変に重要になってきます。
それではみなさん、また次回お会いいたしましょう。