HOME » 動画番組 スパイダー・チャンネル » 第342回 狙う市場で成功確率は大きく変わる その2

動画番組 スパイダー・チャンネル

第342回 狙う市場で成功確率は大きく変わる その2

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、選択する市場で成功確率は格段に変わるということでお話をしていきたいと思います。ここ何回か、中小企業向けにずっと話をしていますが、この番組で中小企業向けの話はそんなにしてこなかったので、中小企業向けの話を今日も引き続きやっていきたいと思います。

その中で、選択する、狙う市場で成功確率が格段に変わるということで。前回どういうお話をしたんだっけな…。そうですね。ベトナムやフィリピンやインドネシアで成功していない企業がなぜいきなりメコン経済圏をやるんですかとか、タイやマレーシアで成功していないのに、なぜベトナムやインドネシアにいきなり出るんですかと、順番が違いますよねというお話をしました。SMT、シンガポール・マレーシア・タイ、VIP、ベトナム・インドネシア・フィリピン、そしてメコン経済圏、こういう順番で先進度が変わっていく。SMTになればなるほど先進性が高くて、メコン経済圏に行けば行くほど後進性が高い、後進国・先進国ということなわけですけども。

中小企業というのは圧倒的に経営資源が少ない、大企業に比べて圧倒的に経営資源が少ないので、いわゆる選択と集中を大企業以上にやらないといけないんですよね、速いスピードで。そうしないと勝てない。勝つ必要もないのかもしれないですけど、そうしないと成功しないんですよね。そうすると、限られた経営資源を圧倒的なスピードで選択と集中をしないといけない。と言うと、やっぱり大企業以上に自分たちはどこに出るんだということを本当に考えないといけない。大企業は、取りあえず市場がデカいしやってみるか、インドネシアでいいんですよね。失敗しても、別に次の球、また次の球って打てますから。でも、中小企業になると、基本的には失敗したらもう、立ち上がれないことはないかもしれないけど、立ち上がるのにだいぶ時間がかかってしまう。そうなってくると、やっぱり大企業以上に選択と集中をしましょうと、経営資源が少ないということは、それだけ選択と集中をしないといけないということなので、そこは1つしっかりと認識をしていただいて。

先進国のほうが、先進国になり過ぎるとね、これもまたアメリカの市場を中小企業が狙うとか、ヨーロッパの市場を中小企業が狙うと言うと、また難しいんですけど。こと新興国と捉えたときに、新興国の中でも先進的なASEANと後進的なASEAN、先進的な国と後進的な国があるんですけども、そこのやっぱり見極めというのをしっかりしないといけない。

図で説明をしていきたいと思うんですけど。スライドをお願いします。このスライドなんですけども、新興国が生まれるプロセスを説明していて。もともとは全部後進国なわけですよね。後進国がどうやって新興国になるか。新興国というのは、まさに今、新たに復興し始めている国なので、非常にこれからおいしいですよと。先進国に向かって伸びていくような市場、まさに今のVIP、ベトナム・インドネシア・フィリピンのような市場ですよね。ASEANのような市場ですよね。次のいわゆる新興国というか、インドであったり、インドみたいに大きくなると、中国とか、一部の都市はもう先進国なんだけども、一部の都市はまだまだ新興国という、国1つで先進国、新興国って決められないので気を付けないといけないんですけど。話が逸れましたけども…。

こういうプロセスになっている。ちょっと説明していくと、後進国から、まず最初に新興国になるには何が起こるかと言うと、ODAなんですよね。政府開発援助が始まるんですよ。これ、ASEANなんかはみんなそうなんですけど、政府開発援助が始まって、いろんな建設会社がまずバーッと出ていくわけですね。いろんなODAで国の基礎的なインフラをつくり始める。その基礎的なインフラをつくり始めるのが、しばらくすると今度は外資企業の誘致政策というのがその国から打ち出される。外国企業の皆さん、ぜひうちの国に来てください。私たちの安い土地、土地整備しましたから、そこに工場の建物を用意しました。工員も用意します。無税です。ぜひここで安くモノをつくって、皆さんの国に輸出をしていってくださいという政策が始まるんですよね。そんなのが始まると、政府と民間、商社とか銀行が最初早いんですけども、官民のインフラ整備プロジェクト、工場の用地をつくったり、開発区をつくったり、日系企業が進出してくるような、そういう用地エリアをつくり始める。4番目に民間進出第1号となるのがインフラ事業者で、大手の建設会社はもうすでにODAのときに出ていますけど、さらに出ていってそれに関連するようなインフラ事業者などがまず出ていきます。インフラが揃って、工場をつくれますよ、水・ガス・水道、全部大丈夫です、工場で生産できますよとなったときに初めて民間進出第2陣ということで自動車メーカーが出ていくわけですよね。それに付随して自動車の中小企業、中堅中小企業の部品メーカーなんかも出ていく。ティア1、ティア2、出ていきます。6番目に今度は民間進出第3陣となる家電メーカーなんかが出ていって、7番目に民間進出第4陣、FMCGのメーカーなんかが出ていくという、こういう順番で出ていくんですよね。

それで、その国に海外からいろんな企業が来て、そこでつくって、そこでつくったものを輸出することでその国が潤っていく。だから、どんどん、後進国から新興国になっていくという、こういう構造なわけですね。中国もまさにこういう構造をたどってきていて。ASEANもまさにこういう構造。タイだって、マレーシアだって、シンガポールだって、私が1980年代に住んでいましたけども、そのときも、1980年代1990年に住んでいたんですけど、そのときも生産拠点だったんですよね。もちろんシンガポールは当時から金融拠点でもあったし、ポートとしての位置付けもありましたけど、工場がたくさんあった。それがマレーシアに移っていったりしたんですけど。それで今、マレーシアもタイも、もう首都で言ったら先進国ですよね。なので、あれだけの大きな市場になっていった。

そうすると、経営資源の、話を戻しますけど、少ない中小企業が、今まさに民間インフラ事業者が出ているような市場に出ていってどうするんですかという話なんですよね。それとか、例えば7番の民間進出第4陣、FMCGメーカーが出ているって、ベトナムまで出ていますよ、インドネシアも出ています、フィリピンも出ています、じゃあ、ここなのかと言うと、この7番も本当に細かくレイヤー分けしていくと、やっぱりすごく難しさがあって。

例えば、B2Cのものを売っているような中小企業だと、そもそも小売の種類で見極めるということはすごい重要で、近代小売と伝統小売という、この2つの小売が存在するんですよね。新興国とかこういう先進国以外の国は。その比率がやっぱり圧倒的に近代小売が多ければ、自分たちの商品を売りやすいですよ。だって、日本から持っていくとか、日本の中小企業がつくると言うと高いわけですよね、ローカル品とかグローバルメーカーがつくるものに比べて。そうすると、伝統小売では売れないのはもう分かっているので、近代小売がどれだけあるかということをやっぱりポイントとしては見ていかないといけないし。B2Bだったら、産業集積が本当にどこにあるんですかということをしっかり見ていかないといけない。B2Bは、国の先進度に応じて出るんじゃないんですね。例えば、自分たちがインフラ事業者向けに何かモノを売るんだったら、この図で言うと4番、民間進出第1陣が事業をやっているときに出るとかっていうことは非常に重要なので、産業集積地に出るということが重要になるわけですね。

もう時間ですね。最近話が長くてまとまりがない話を本当に申し訳ないんですけども、次回その3ということでもう1回だけまとめの回を設けたいと思います。

それでは、皆さん、また次回お会いいたしましょう。