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第344回 成功しやすい国と失敗しやすい国

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、中小企業にとって成功しやすい国と、反対に失敗しやすい国ということでお話をしていきたいと思います。ここ何回かシリーズで中小企業向けの話が続いておりますが、この番組で中小企業向けのお話をしてきたことも過去なかったので、今回はいい機会なのでしばらく中小企業向けのシリーズを続けていきたいと思います。あと何回かぐらいだと思いますけど。

前回、中小企業は出る国によって成功確率が大きく変わりますよと、この国に出たから失敗して、もしこの国に出ていれば成功していたのに、というようなお話をしましたが、今日は具体的に、じゃあ、どの国に出れば成功しやすくて、どの国に出れば失敗しやすいの?ということで、具体的に国名を出してお話をしていきたいなというふうに思っています。

繰り返しになりますけども、ここでお話をしている中小企業というのは、売上数十億円~数百億円でEBITDAでしっかりと利益が出ているということが条件になります。それ以下の企業はなかなか海外にチャレンジしても成功しづらいので、今回は対象から外しています。また、基本的には新興国市場、ASEAN、中国に限らず、中国はもう先進国ですけど、ASEANに限らず、アジアに限らず、新興国ということで。対象は、今日のお話はB2Cに近しいのかなというふうに思います。B2Bも応用はできるので、今日のお話を自分たちの事業に置き換えて聞いていただければなというふうに思います。

成功しやすい国と失敗しやすい国ということなんですが、前回のおさらいもちょっと含めてお話をすると、結局、中小企業は、進出先というか、実際に進出するということはまずやらないでくださいとこの番組でもお伝えをしていて。出ない戦略を徹底しましょう、基本的には輸出で稼ぎましょうと。輸出で稼いである一定のステージまで行ったら、初めて現地に進出をしましょう。なぜならば、現地に出るということは固定費が掛かります。出血しながら利益を出していくってなかなか難しくて、なかなか当初想定したような利益が稼げないというのがだいたいの場合ですので、基本的にはいかに出血をしないかということはすごく重要です。なので、出ない戦略、輸出でやりましょうということでお話をしてきました。その中でも、成功しやすい国としにくい国があるということで、中小企業の場合は経営資源が限られているんですよね。限られた経営資源の中で戦わなきゃいけない。だから、ターゲットとするべき国を選択しましょう、しっかりと絞りましょうと、出る国、ここで言う出るというのは、ターゲットとしている国を絞りましょう、選択しましょうということを申し上げていて。経営資源が多ければ、別にそんなに、経営資源が多くても選択と集中というのは重要なんですけども、基本的には経営資源の多い会社よりも経営資源の少ない会社のほうがより選択と集中をせざるを得ないということなんですよね。なので、絞っていきましょうというのが前回のお話だったと思うんですが。

じゃあ、実際にどういうふうに絞るの?というところで、図をお願いします。この図の通り、グループA、B、C、Dというふうにありますが、グループAに行けば行くほど基本的には難易度が低い。一方でグループDに行けば行くほど難易度が高い。グループAって香港、台湾、シンガポール、韓国。韓国は反日の今のNo Japan運動の流れがまだあるので、そういう要素を除外すれば、この香港とか台湾、シンガポール、韓国というのは、言ったら、国がある程度小さくて先進国であるということがすごく重要で。どこまでを先進国というふうに言っていいかというのは語弊があるかもしれませんが、ある程度進んでいる国であるということ。そうすると、日本でやってきたこととある程度同じようなモデルというかプロセスでやってもうまく売上が上がるんですね。一番大きな要素というのは、輸出をするということは関税が掛かりますから、日本で売っている金額の1.5倍とか2倍になるわけですね。その中でも購買力が高くて、なおかつ日本に対する良い印象を持っている国たちというのがこの香港であったり、台湾、シンガポール、韓国なので、中小企業がもし最初にB2Cで狙うのであれば、やっぱり圧倒的にこの国。この国を攻略できて初めてグループCとかグループDとかっていう。

このグループBの中国は、グループAと昔はかなり差があったんですよ。「いや、中国の大陸、メインランドをやる前に台湾でしょうと。台湾で成功しないのにメインランドやるなんて難しいですよ」という時代があったんですけど、今、私が取引している海外の企業でも、やっぱり中国企業が最も金払いがいいと。輸出をやるときの最大のポイントって、お金のいわゆる金払いというやつなんですよね。もちろん最初に、キャッシュオンデリバリーなので入金があってモノを輸出するというプロセスは変わらないんですけども、やっぱり払う金額、買ってくれる金額も大きいし、今の中国は全然昔の中国とは違いますよということは申し上げておくと。グループAとグループBの差というのはほとんどないというふうに考えてもらったらいいんじゃないかな。華北・華東・華南というふうに中国を大きく3つのエリアに分けるんですけども、その中でいわゆる1級都市と言われているような大都市ですよね、上海から重慶まで、この辺なんかは比較的やりやすい、難易度が低いですよというのがグループA、グループBです。

グループCは、MTというのはマレーシアとタイですね。本当はここにシンガポールが加わってSMTとかっていうふうに言うんですけども、言うんですけどもというか、勝手に言っているんですけども、マレーシア、タイなんかは、ASEANの中でも比較的先進国であると、SMT、シンガポール・マレーシア・タイは先進国、比較的というか、思いきり先進国ですよというのが1つですね。

VIP、VIPというのがベトナム・インドネシア・フィリピン、これが一番今、日本の大企業も難易度を抱えていて、ただ、将来のポテンシャルは非常に大きい。ベトナムで今、人口が1億人弱、そして、インドネシアで2.7億人、フィリピンが1億強ということで1億以上、インドネシアなんかは3億近い人口を抱えているわけですよね。年齢層も若年層が非常に多くて、将来にわたって人口ボーナスを得られる、そういう市場で大変注目をされているというのがVIPです。ただ、今の現状を見てみると、やっぱり伝統小売の比率がものすごく高くて、B2Cでやるにも近代小売だけじゃなくて、伝統小売の攻略もしていかないといけない、こういう難しい市場なんですよね。なので、VIPがその次にきます。

CLM、カンボジア・ラオス・ミャンマー、もうこれは本当に、ミャンマーは、ちょっとすみません、2020年からああいうことになっちゃったので、軍事クーデターでちょっとややこしくなっちゃったので除外をしたとしても、まあだいぶ難しいですよ。ベトナムを攻略できていないのに、ミャンマーとかラオス、カンボジアをやるなんていうのは論外なので、基本的にはその順番です。

そして、インド。インドもグループDにしていますけど、都市によってはグループCと順番が入れ替わるケースもあります。インドも大きいので、やっぱり都市によって全然難易度が変わってくる。ニューデリー、ムンバイ、コルカタなどの大都市は比較的やりやすいけども、やっぱりまだまだ日本企業にとっては、距離的に遠いし、非常に商習慣も違うという意味では、かなり難しい市場。ただ、この10年で、ちょっと目をそむけたくなるようなシーンを街を歩いていてもいっぱい見たインドだったんですけども、だいぶやっぱり都市によっては先進化・グローバル化が進んでいて、世界中からお金も集まっていますし、基本的には英語をしゃべるということで、西側諸国のビジネスだったりも入りやすい市場なのでだいぶ進んではきましたけども、まあまあ中小企業がやるには大枠こういう順番で難易度が変わってきますよということをしっかりと認識してもらえればいいのかなというふうに思います。

時間が来てしまったので今日はこれぐらいにして、また次回、続きをまとめのかたちでやっていきたいと思います。それでは今日はこれぐらいにして、また皆さん次回お会いいたしましょう。