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第349回 ディストリビューター選定で成否の7割は決まる その2

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も前回に引き続き、ディストリビューター選びで海外展開の成功可否の7割ぐらいは決まっちゃいますよというお話で。

スライドをお願いします。前回ここで止まっちゃったんですけど、「発掘選定、契約交渉、管理育成というのが非常に重要ですよ」というお話をしました。

この今回のお話、エピソードの中のお話というのは、この最初の発掘選定で7割決まりますよということを言っています。ここが大変重要で。何が重要かと言うと、多くの中小企業は、ディストリビューター、「誰に売るか」ということが決まったら、今度はその「誰に売れる」ディストリビューターを選んでいくわけなんですけども。前回、前々回かな、前回、「誰と売るか」よりも「誰に売るか」が重要ですよという話をしましたけどもね、この「誰に売るか」ということが明確に決まれば、B2Cだったら、A小売、B小売、C小売という小売で考えていいですよと。消費者じゃなくて、小売で考えていいですよと。B2Bだったら、もうバイネームで企業名まで挙げましょうと。その企業に売れるディストリビューターがどこなんだ、その小売に売れるディストリビューターがどこなんだということで、良いディストリビューターの定義は、ここに売れるディストリビューターなんですよね。売れなかったら良くないんですよね。

どんなに良い人たちでも、新規でこのA、B、Cに売っていくんだと言うと、時間軸の話になるんですけど、ある程度時間かけてもいいよというのであれば、それは本当にマインドセットが良ければ、これから新規なんだけど、マインドセットがいいから、こことやってみる、賭けてみるというのはありかもしれませんけど、やっぱり今既存で取引がない、A小売、B小売、C小売と取引がない、A社、B社、C社と取引がなかったら、そこと取引を始めるまでにやっぱり最低でも1年とか、それぐらいの時間がかかってしまうので、やっぱり自分たちの売りたい、「誰に売る」というところと取引がすでにあるところが良いディストリビューターであると、スキルセット面ではですね、良いディストリビューターであるというところを見ていくと。

マインドセットに関しては、彼らとやっぱり戦略を話すというところのステージで彼らの本音が出てくるので、どこまで投資をする意向があるのかと。それに対して言うと、日本企業側がやるべきは、中小企業が海外のディストリビューターと契約を締結する、この図にある通り、契約交渉とありますけど、管理育成とかはもう考えなくていいです、中小企業はなかなか難しいので。契約交渉のところで、簡単に言うと、よくありがちな日本と海外のディストリビューターの契約って、単年度・非独占というのがよくありがちなんですよね。リスクが何かあったら困るので、一応、契約は1年で更新しましょうねと。一応、あなたがもう実質的には独占なんだけども、何かあったら困るので非独占契約にしておきますみたいな。でも、これって、ディストリビューター側から見たら、単年で切られてしまうかもしれないし、自分たちよりも別の人たちにも権利を渡してしまうかもしれないということで、自分たちが、じゃあ、このメーカーと一緒に投資してやっていこうというマインドにどうしてもならないんですよね、これだったら。自分たちに置き換えてもそうですよね。1年で切られるかもしれないなと。何か新しいものを売るのに1年で何か成果を出すってなかなか難しいので、やっぱり僕は、中小企業がやるときは複数年度の契約にすると。そして、独占契約を与える。しかし、一方で最低買い取り額とか注文額みたいなものを設定をして、その注文はしっかり守ってくださいねと。初年度でいくら、次年度でいくら、3年度でいくら。で、それが達成できなければ、別に解約する必要はなくて、単年度で契約が解除になる権利がメーカー側にありますよと。ただ、一方で、一緒にやっていくわけなんですけどもね、実際は。なので、やっぱりそうしていかないと、向こうが投資をしたいというマインドセットになっていかない。そこの条件を彼らとの契約交渉の中でこちら側もそれだけの、すぐにそういう話をする必要はないと思いますけども、どこかのタイミングでその話を出して、「よし、じゃあ、自分たちもしっかり投資をしよう」というマインドセットにさせるというのもこっちの腕の見せ所で。結局、最初からスイッチ入るディストリビューターなんていないわけですよね。彼らのやる気スイッチをどう入れるかということがすごく重要で、それがまさに契約交渉なんですよね。契約交渉をしたあとに、管理育成は考えなくていいと言いましたけど、どれだけ彼らに歩み寄れるか、どれだけ彼らがやっていることを見てあげられるかということはすごく重要で。多くの場合は、もう契約締結したら、あとはもう向こうの仕事、自分たちは良いモノをつくると、ディストリビューターは売る仕事ですと、売るのはディストリビューターの仕事ですというふうに思ってしまっているケースが多いんですけど。ディストリビューターに任せるんですけど、販売は。でも、ディストリビューター以上にやっぱりマーケットのことを理解するということはすごく重要で。でないと、いつまで経ってもディストリビューターの言っていること以上にも以下にもならなくなっちゃうんですよね。なので、うまくいっているときはディストリビューターの言いなりになって、うまくいっていないときはディストリビューターの言い訳を聞くということになるわけなので、こんな何の戦略性のない新興国展開も、海外展開もないので、やっぱりディストリビューター以上にマーケットを理解する。日本でもそうですよね。皆さんよりも、皆さんの販売店のほうが市場のことを理解しているかと言ったら、決してそうではなくて、皆さんが市場市場を理解していて。もちろん販売店も理解していて、その販売店に販売業務をお願いしているというだけの話なので。メーカーが市場を理解しなくて良いなんていうことは、別に海外に行ってもあり得なくて、同じように理解しないといけないので。それをしっかりと理解をするという努力を怠っていくと、やっぱりディストリビューターとのパワーバランスも負けるし、「おまえら分かっていないんだから口を出すな」という話にもなってしまうし、真実が見えなくなってしまうので、いろんな意味で不利になるということなので、ディストリビューター以上に市場を理解するという。ディストリビューターに任せることと、市場を理解することというのはまったく別個の話なので、そこはしっかり理解をしていくということは重要ですよというところが必要なんじゃないかなというふうに思います。

ちょっと話がブワーッと広がっちゃいましたけども、今日はここまでにしたいと思います。もう1回ぐらい、まとめをやりましょうかね。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。