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第355回 日本で負けて世界で勝つ その2

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も前回に引き続き、「日本で負けても世界で勝つ」ということでお話をしていきます。

中小企業向けのお話です。ここで言う中小企業というのは、売上数十億円から数百億円のEBITDAでしっかりと利益が出ているということが定義になります。対象市場は新興国、アジアにかかわらず新興国で、前回に同じです。

「日本で負けて世界で勝つ」ということなんですけど、「中小企業の新興国展開、グローバル展開、どうすればいいの?」ということで、もう1回、スライドをすみません、前回と同じスライドをお願いします。これですね。中小企業の弱点はもう、経営資源の少なさです。経営資源で戦っていたら絶対に大企業にはかなわない。大企業よりも、じゃあ、何が勝っているかと言うと、スピードの速さ、速く決めて速く動けるって、もうこれ以外に中小企業が勝っていることなんてないんですよね。

世界に出ると、日本企業の弱点ってやっぱり遅いということをすごく言われて、その中で速く決められる日本企業というのはやっぱり目立つわけですよ。世界に出たときに、新興国に出たときに、日本企業が持ち得ているビジネスパーソンというか、ビジネスをするオーガニゼーション、組織として、そもそものクオリティは非常に高いわけですよね、世界レベルで。例えば、信用がおけるとか、提供するサービスやモノのクオリティが高いとかっていうことはもう十分クリアしていて、そうすると、次に世界が望んでいるのって、いかに速く判断をして、いかに速く動くかということはすごく重要で。それができる中小企業がやっぱり海外ではこれからどんどん成功していくし、日本では大企業にかなわなくても、新興国のこの国では大企業以上にシェアを獲っているという例が徐々に出つつあるので、スピードはやっぱり重視をしていかないといけない。経営資源で戦ってもとてもじゃないけどかないませんと。

その中で、スピード、速く決めて速く動くって、これは誰ができるかと言うと、経営者なんですよね。中小企業の場合、海外事業に経営者が主担当になる必要はないですけども、主として介在をするということはすごく重要で。自分の目で見て、実務担当者は別にいても、自分の目で見て、自分で会って、自分で決めて、自分で指示を出せる、出す、そういう展開をしていかないと、数十億円の中小企業だったらマストですよね。数百億円でもできればやっぱり社長自身がやるべきだし、もちろん社長の年齢とかっていうこともあるし、それなりにしっかりとした海外担当役員がいる企業であれば、その役員がやればいいと思いますけども、基本的には、決定権者がその事業に介在をしていくということはすごく重要。スピードを重要視する。経営資源じゃないですよと。こういう話をしていると、あれもこれもそれもといっぱい頭の中に出てきちゃっているんですけど、これは次回以降まとめてちょっとお話しますけども、そこをやっぱりなくしてなかなか成功はない。もう、大企業の決めない体質、昔の大企業ってたぶん決めたんですよね、創業者がまだ残っていたときの大企業は。今、何世代か代わってきて、なかなか決めない日本の大企業に、新興国市場もそうだし、グローバル市場は苛立っている。パートナーやディストリビューターやあらゆる現地で関わる企業というのは、やっぱり苛立ちがゼロかと言うと、決してそうではなくて、日本企業の嫌なところを挙げてくださいと言ったら、スピードの遅さ、もしくは決めないところというのは必ずトップ3に出てくると思うので、その中でいかに速く決めて速く動くかということはすごく重要。

速く決めるということは、いい加減に判断するということではなくて、領域を広げないということなんですよね。もちろん決めるということは、それが本当に良いのか悪いのかということに対して、とてつもないインプットを入れて、客観的にそれを分析して、そして決めるというジャッジメントをするわけなんですけど、その領域が広いと、これまた経営資源の戦いになってきてしまうので、速く決めて速く動くということは、いかに選択と集中をするかということはすごく重要で、フォーカスをする。例えばASEAN全体を狙うとか、海外全体を狙うとかじゃなくて、タイを狙いますと、タイの中でもバンコクを狙いますとか、マレーシアを狙いますじゃなくて、クアラルンプールを狙いますぐらいの、クアラルンプールの中でもこのインダストリーを狙いますと、タイの中でもバンコクのこのインダストリーを狙いますとかっていうことを、ものすごくフォーカスをしていく。それでないと、質の高いスピード、質の高いジャッジメントというのは生まれないので。質が低いスピードや決定やそのあとのアクションというのは失敗に当然つながるので、選択と集中をしていくということをまずやっていく。そして、勝ちパターンを1個1個積み重ねていくと、ある程度領域を広げても、どうやったら勝てるかという勝ち筋が見出しやすくなるので、まずは選択と集中をしていくということが大事になります。

それではこれぐらいにして、皆さんまた次回お会いいたしましょう。