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第368回 【Q&A】現状のディストリビューターは適切なのか? その1

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、皆さんからの質問にお答えをしていきたいと思います。

今日の質問ですが、早速スライドをお願いします。今日の質問、「現在のディストリビューターでこれ以上シェアを上げられるか悩んでいます」ということで。「20年以上お付き合いをしているディストリビューターですが、最近、本当にそのディストリビューターでこれからさらにシェアを上げていけるのかが不安です。こういった課題に直面している場合、どうすることが適切なのでしょうか?」ということで、大変良い質問だと思うんですが。

実際に8割9割の日本企業はこういった同様の課題を抱えていると思います。思いますというか、実際に抱えています。これは、B2C、B2B問わず多くの日本の製造業は、自分たちのディストリビューターが果たして本当に最善なのかという、こういう疑問を常に持ちながら、今、アジア新興国市場でビジネスを展開している。これはなぜそうなのかと言うと、多くの日本企業は、自分たちのディストリビューターの競争力に対して基準値をまったく持っていないんですよね。基準値を持っていないので、自分たちのディストリビューターが果たしていけてるのかいけてないのかということがなかなか数値で分からない。つまりは、競合のディストリビューターの能力を100とした場合に、自分たちのディストリビューターは一体どれぐらいできているんだろうか、50なの?それとも150なの?というところで1つの基準値がないと自分たちのディストリビューターが本当に十分できているのか、十分できていないのかということがまったく分からない。これ、そもそも競合のディストリビューターのことも何となくボヤッとしか見えていないので、当然自分たちのディストリビューターのこともボヤッとしか見えていない。マーケットシェアを上げるということは、市場の需要度とあと競争環境の戦いなわけですよね。そもそもそこに需要があるのかないのかという、また、はたまたそこに需要をつくっていくという、この市場性の観点が1つ。そして、その市場に対して、当然そこには競争が起きているわけですから、競合の優位性がどうなのかというところをバランスよく見ていかないといけないんですが。自分たちのディストリビューターがいけてるのかいけてないのかというのは、あくまで「対競合に対してどうなの?」ということと、「対市場に対してどうなの?」ということは非常に重要で、そこの2つが大変重要で。

なぜこういうふうになるかという話なんですけど、多くの日本企業が、「誰に売るか」ということよりも、「誰と売るか」ということを優先してきたという背景があって。本来、「誰に売るのか」ということは目的であって、「誰と売るか」というのは手段なので、手段よりも目的のほうが上位概念であって、絶対的に優先しなければいけないのは「誰に売るか」なんですよね。「誰に売るか」ということが明確にあって、じゃあ、「誰と」そこに売ろうかなという、言ったらディストリビューターですよね、どのディストリビューターにしようかなということを決めていかないといけない。それが、なぜか日本企業の場合は、「誰に売るか」というところはぼんやりしていて、「誰と売るか」。この「誰と売るか」というのも、結局、重要なのは、この「誰に売るか」ということを実現できる、目的を実現できるディストリビューターと売るというのが絶対なんですよね。なんですけども、「誰に売るか」よりも「誰と売るか」のほうが優先されるので、とにかく大きいディストリビューター、安心できるディストリビューター、こういったところを最初に選んで、そのディストリビューターが、さあ、どれぐらいできるかなというのを半ば神頼み的な感じで見守る。「自分たちはつくる人、売るのはあなたたち」ということでずっとやってきているので。基本的にディストリビューターを選定したプロセスがあまり適切でなかったという、そんな背景があるんですね。

時間になっちゃったので、今日はちょっと、もっとしゃべりたいですけど、これぐらいにしますけども。次回またちょっと続きをやりますけども。今日の話のポイントは、「基準値」という、基準値を持つということと、あと、「誰に売るのか」ということと「誰と売るのか」というのはまったく別次元で、目的が「誰に」で、「誰と売るか」というのはいわゆる手段なので、目的を最初に決めないといけないという、この2つの話です。また次回ゆっくり話しましょう。

それでは今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。