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第369回 【Q&A】現状のディストリビューターは適切なのか? その2

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も前回に引き続き、質問にお答えをしていきたいと思います。

前回のスライドをもう1回お願いします。前回ね、途中になっちゃいましたけど、この質問でしたね。「現在のディストリビューターでこれ以上シェアを上げられるか悩んでいます」ということで。前回お話したのが、確か、B2C、B2B問わず多くの製造業は同じ同様の課題を抱えていますよというお話をしました。なぜそういう課題を日本企業は抱えるのかと言うと、基準値がないからですというお話をしました。それは、競合の優位性、例えば戦闘能力というふうに言いましょうかね。競合の戦闘能力が100だったときに、自分たちのディストリビューターの戦闘能力がどれぐらいなのかと。50なのか、それとも150なのかということで、対競合の基準値、対競合に対してどうなんだというところが1つの自分たちのディストリビューターが良いのか悪いのか、いけてるのかいけてないのかということを見極めるポイントですよ、というのが1つですよね。競合側の観点。

もう1つの基準値は、市場側の観点なんですけども、自分たちが売りたい相手、B2CでもB2Bでもターゲットが明確になっていれば、そのターゲットを100のターゲットに対して何割攻めきれているんですか、導入しきれているんですか、販売しきれているんですかということを見れば、100やれていたら自分たちのディストリビューターはいけてるわけで、それが30だったらいけてないわけなので。30しかやれていないディストリビューターにどんなに鞭を打っても、どんなに飴を与えても、それが80や90になることっていうのはほぼないというか、それを期待してしまうというか、押し付けてしまうというのは大変酷な話で。10年20年の時間軸でそれを見るのであればいいでしょうけども、おそらくそんな時間軸でやっている間に競合に市場を取られてしまうので、基本的にはそのディストリビューターは適切じゃないと、ディストリビューターを変更しないといけないということなので、そうやって判断をしていって前に進んでいかないといかない。

なんですけど、この基準値がないと何の判断もできないんですよね。自分たちのディストリビューターが良いのか悪いのか、何となくぼんやりしていて、不満ばかりが溜まっていって、そのうち中がギクシャクして、結局なかなかシェアが上がらないという結果になっている企業なんてもうたくさんあるので。そこに何年も足をとらわれるわけですよね。手切れ金を払ってやるわけなんですけども。そんな無駄なことをするのであれば、もう不安視をしている段階でしっかりと基準値を持ちいくということをやる必要があって。市場側の基準値に関しては非常にシンプルですよね、自分たちが売りたい先を明確にしてしまって、そこに対して自分たちのディストリビューターがどれぐらいやれているのかということを見ていけばいいので。今やれていないものを本当にこれ鞭打ったって、やれと言ったって、何したって、なかなかできないので。そこはもう、そこで1つ判断がつきますよということが1つと。

あと、もう1つの判断というのは競合ですよね。競合がどういうディストリビューション・チャネル、チャネルのストラクチャーで、どういうディストリビューターが、どういう組織体制とどういう人員体制で日々どういうアクションを取っていて、その結果どういうアウトプットなりアウトカムが生まれているのかということをしっかりと可視化すれば、それと自分たちを比較検証、分析をすると、自分たちの出来具合いというのが、これまた明確になるわけなので、こうして自分たちのディストリビューターの客観的な評価をしていくということをやっぱりやっていかないといけない。

本来であれば、これはディストリビューターを決める前にそれをやるべきだったんですけども、前回もお話した通り、日本企業の場合は、「誰に売るか」よりも、「誰と売るか」のほうがなぜか優先されてしまって、結局、重要なのは「誰に売るか」という目的ですよね。その目的が達成できる人と売るというのが本来重要な話なんですけども、「誰に売るか」ということは何となくぼんやりしていて、それよりも「誰と売るか」。この「誰と売るか」というのも、「誰に売るか」のこの「誰に」売れる人が重要なわけで、適切なディストリビューターなのに、なぜか規模の大きいディストリビューターとか、財閥系とか、実績がどうとか、今どこのメーカーの商品を取り扱っているかとか、そういうあまり関係のない要素を良いディストリビューターの定義に当てはめてしまって、なかなか選定の段階でもう間違ってしまっている。選定をする順番もそうなんだけども、選定の方法も間違ってしまっているので、そこがやっぱりすごくもったいないところで。重要なのは「誰に売るか」で、「誰と売るか」というのはそのあと、上位概念は目的であって、手段はそのあとなので、必ず「誰に売るか」ということを先に決める必要がありますよと。

なので、この質問、「こういった場合どうすることが適切なのでしょうか?」ということなんですが、「基準値を掴む」ということが重要です。その基準値をどうやって掴むかというのは、競合のディストリビューターの競争力をまず可視化する。それを100とした場合に自分たちがどうなのか、というところを見ていく。多くの日本企業の場合は、自分たちのディストリビューターの競争力すら何となくしか見えていない、ぼんやりしか見えていないので、客観的にそれを評価して可視化するということをやってきていないので、ぜひ競合のディストリビューター、自社のディストリビューターの可視化ということをやっていく必要があると思います。以上になります。

それではまた皆さん、次回お会いいたしましょう。