第38回 4P分析は競合との比較
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テキスト版
4P分析も3C分析同様、アジア新興国展開において大変重要なフレームワークです。しかし、この4Pは競合と比較しなければ大した効果を生むことはありません。4P分析における競合との比較の受容性について解説します。=================================
みなさんこんにちは、スパイダーの森辺です。今日は、「4P分析は競合他社との比較」が重要であるというお話をします。企業がアジア新興国展開における戦略を構築する際、この4P分析というのは3C同様大変有効なフレームワークです。しかし、この4Pを競合と比較しなければ、せっかくの4Pも大した効果を生むことはありません。今日は4P分析は競合との比較が大変重要だということについて、一緒に学んでいきましょう。
まず、最初に申し上げたいのは、失敗 する多くの企業の4Pは競合との比較を行っていない。4Pは競合と比較しなければ、単なる独りよがりの4Pになってしまいます。まず4Pというのは、Product,Price,Place,Promotionnoの4つのPを略して4Pと、別名マーケティングミックスという風に言われますが、アジア新興国で消費財メーカーが4Pを組み立てる場合、ターゲットとなる中間層。中間層が重要ですから、中間層に求められる商品を、中間層が賄える価格で、また、中間層が買いやすい場所に並べ、中間層が選びたくなるプロモーションをするというのが4Pの基本的な考え方です。その基本的考え方で4Pを作った後、それをいかに自社の競合A社、B社、C社、D社とそれぞれ比較するか。例えば、確かに中間層 に求められる商品であったとしても、それがA社と比較してその求められる度合いがどうなのか。B社と比較したらどうなんだ。C社D社と比較したらどうなんだ。これを見ていくことが4P の大変重要な醍醐味なんです。例えば価格。確かに、中間層が買いやすい価格帯なんだ。ただ、それは、A社、B社C社D社と比べてどうなんだ。確かに、中間層が買いやすい売り場。アジア新興国ではつまりは伝統小売になりますが、その伝統小売のカバレッジが、A社B社C社D社と比べてどうなんだ。ということを見ていかなければ自社の基準でいかに中間層のための製品を中間層の買いやすい価格で、中間層の買いやすい売り場に並べ、中間層が選びたくなるプロモーションをしてるに過ぎないので、大前提のベースはそれであっても、いか にその精度が競合と比較してどうなのかということを見ていくことが、本当の4Pの醍醐味なんです。
4P分析で重要なのは、いかに競合と比較をするか。競合と比較 すると、初めて自分たちの4Pには何が足りていて、何が足りていないのか、そしてどれくらい足りていて、どれくらい足りていないのかという具体的 な数字が見えてくるはずです。
それではみなさんまた次回お会いたしましょう。