HOME » 動画番組 スパイダー・チャンネル » 第382回 【Q&A】近代小売への効率的な導入方法とは? その1

動画番組 スパイダー・チャンネル

第382回 【Q&A】近代小売への効率的な導入方法とは? その1

新刊はこちら » https://www.amazon.co.jp/dp/449565019X
定期セミナーはこちら » https://spydergrp.com/seminars/

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も皆さんからの質問にお答えをしていきたいと思います。

それでは早速、質問を、スライドをお願いします。今日の質問ですが、消費財メーカーですね。「近代小売への効率的な導入方法とは?」ということで、「消費財メーカーです。新規に参入する場合の近代小売、Modern Trade、MTへの効率的な導入方法を教えてください。一気にやるべきなのか、それとも少しずつやるべきなのかで悩んでいます」ということでございます。

結論から申し上げますと、新興国市場に限らずだと思うんですけども、特に新興国市場は小さく始めて大きく育てるということを鉄則としてやるべきで、ドミナントで小さなケーススタディ、仮説を検証して、そこである程度成功の方程式を得てからエリアを徐々に広げていくということをしないと、一気にドーンとやると息切れしちゃうんですよね。欧米の先進的なグローバル企業みたいに一気に莫大な予算を使ってズトーンと打つのであれば、一気にやられたほうが速いですし、圧倒的にそのほうがいいわけですよね。でも、日本のメーカーで世界中のどの競合よりもたくさんの予算を使って一気に市場を席捲するなんて、消費財メーカーなので広告予算もそうですよね、それは無理なんですよね。そんなメーカーは戦略としてそういう戦略でやってきているメーカーは1社もないですし、基本的に世界標準化の上のアジア新興国の各ローカル現地適合化になっているわけなので、今現状で世界標準化がまだまだ厳しい状態の日本企業がいきなりそれを新興国でやるというのもナンセンスな話なわけですから、基本的には小さくやるということが大変重要です。何事においてもですね。

今回の質問は「近代小売の攻略において」ということなので、ちょっとさらに具体的にお話をしていきたいと思うんですが、まず、近代小売に関しては、新興国市場って、別にアジアに限らずなんですけど、新興国市場って近代小売と伝統小売がありますよと。その比率が圧倒的に伝統小売なんだけども、近代小売を獲らないと伝統小売の棚は獲れないというのがいわゆる鉄則なわけですよ。なぜならば、伝統小売というのは近代小売で最も売れているものを取り扱いたがるから。そうすると、近代小売でまず売れ筋になるということは重要であると。なので、近代小売ファーストなんだけども、ほぼ同時並行的に伝統小売もやっていかないといけない。その中で、近代小売というのは、セントラル物流センターに商品をドーンと落としてしまえば、基本的に彼らが各店舗に配送してくれるんですね。自分たちが配送してもいいですけど。なんですけども、だから、近代小売というのはエリアではなくて、業態でまず分類していくということが重要。伝統小売というのはエリアでドミナントで成功体験をつくっていくということが重要。だから、近代小売を先にやるということは、近代小売の主要エリアの周辺の伝統小売から落としていくということがすごく重要なんですけども。伝統小売の話はちょっと置いておいて、そういう前提がありますよと。

その中で近代小売に関しては、まず主要MTを業態で分けたときに、この図の通り、スーパー系なのか、コンビニ系なのか、ドラッグ系なのかということが見えてくるわけですよね。自分たちの商品はスーパーに適しているのか、コンビニに適しているのか、それともドラッグ系、ドラッグ系というのは別にドラッグ、薬ということではなくて、今ドラッグストアもコンビニ化しているので、コンビニ棚があるんですよね。なので、どういう業態、別にドラッグじゃなくてもいいんですよ。ハイパーでも何でもいいんですけども、どういう業態がいいんですかと。

仮にじゃあコンビニですと、コンビニがいいんだということになったときに、じゃあ、A社、B社、C社、D社、どういうふうなところがいいの?と。A社だということを選んだら、まずコンビニのA社を徹底的にやるということを重要視する。A社で成功すると、B社もC社もD社も「取り扱わせてくれ」というふうに言ってくるわけですよ、向こうからね、A社で売れれば。ということは、新興国というのは必ず導入費というのがかかるわけですよ。棚代を取られるわけですね。商品1SKUあたり何千円という棚代を取られるということは、そういった導入コストを下げるという意味でも1つのコンビニでとにかく実績をつくるということはすごく重要で。その実績がつくれれば、Bコンビニ、Cコンビニ、Dコンビニは棚代を安く、もしくはなくして、「ぜひ売らせてくれ」という話になる可能性があるので、やっぱり絞ってやるということはすごく重要。半年間はAだけで独占的にやるということも重要。そうすると、Aのコンビニは非常に積極的にその商品をプロモーションしてくれる可能性すらあるわけですよね。なおかつAのコンビニでも、やっぱり店舗を絞るということをする。端から1万店とか、例えばタイだったらセブンイレブンになると思うんですけど、セブンイレブンで1万店、そんなことをやるんじゃなくて、やっぱり数百店とか1,000店舗で確実に利を獲るということをやる。売上を週販しっかりセルアウトさせるということはすごく重要なので、それをやっぱりやっていくことが大変重要ですよと。

ちょっと今日は時間が来ちゃったので、今日はここまでにしますけども、また次回丁寧に説明しますので、また次回お会いいたしましょう。