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第438回 【本の解説】「目指すべき目標」で戦略は大きく変わる

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺でございます。今日も引き続き、『グローバル・マーケティングの基本』 日本実業出版社から私が去年出した本ですが、この本の解説をしていきたいと思います。

今日から第3章ですかね。3-1、120ページ、「「目指すべき目標」で戦略は大きく変わる」ということでお話をしていきたいなというふうに思います。これ実は、非常に重要なことにもかかわらず、意外に多くの企業が戦略を立てる際に認識が薄いという実態を多く見てきています。これはどういうことかと言うと、3年で100億やりたい企業と3年で10億やりたい企業では戦略が全然変わりますよということなんですよね。戦略的にならなければいけないと、ならなければいけないんだけども、何年でいくらやりたいのかという目標数値、目指すべき場所によって、どうやってそこに到達するかの手段、戦略ですよね、は変わるということなんですよね。意外に、すごく大きな山を登ろうとしているので、軽装で山登りを始めていつまで経っても頂上に行けないみたいなね、それは当たり前ですよねみたいな企業もいれば、高々それぐらいの山なのに、なぜそんな重装備、つまりは念には念を入れて調査ばかり繰り返しているんですかみたいな、とにかくやってみたらよろしいんじゃないですかみたいな、こういう企業が非常に多くて。自分たちが目指している場所、つまりは数字ですよね。すべては時間軸と目標数値なので、何年でいくらやりたいのかで、何年でいくらやるための最適な最短の手段、戦略を考えていくということが重要で。

ちょっとスライドをすみません。遅くなってしまったんですけど、どの程度の規模のビジネスを何年で望むのか、それは現実的に望めるのかということが非常に重要で。5年のところで売上何々億というふうに書いていますけれども、利益曲線A、B、Cというふうにあるわけなんですけどもね、日本企業というのは、どちらかと言うと利益曲線Aを好むと。とにかく赤字はだめよと、赤字は悪ですと。なので、とにかく赤字を出さずに、最終的には曲線Cのように、赤から茶色…、茶色かな、これは何色なの…、に移るようなね、そんなあり得もしないようなことをやるんですけど。だいたい欧米の企業というのは利益曲線C、ドーンとへこんでドーンと売上を出すみたいなのを望むわけなんですけど、日本企業は曲線Aを望む。でも、やっぱり利益曲線Bぐらい、一旦へこんで何とか上げ幅を上げていくということをやっていかないといけないので、なかなかAの曲線だとずっと鳴かず飛ばずの状態が続いちゃうんですけど。例えば5年で本当にこの赤い矢印が指しているようなところを目指すのであればAだし、逆に、この黄土色というんですかね、黄土色が、茶色が目指しているような高い位置を目指すのであれば、やっぱり戦略は1回へこむというね、利益が赤字になるというような投資をやっぱりしていかないといけないので、全然やることが変わってきますよと。言ったら、5年でこれだけやるということは、もうM&Aが必要だと。M&Aも戦略の1つとして入ってくるわけですよね。自前でやるのではなくて、もう会社を買うとか、そういう選択肢も入ってくるわけなので、目指すべき目標で戦略が大きく変わりますよと。何年でいくらやるかによって全然戦略というのは変わってくるので。

特に中堅中小企業さん、大企業が求めているような売上をそもそも求めていないわけですよね。まずは数億と、いずれ数十億ということであれば、やっぱりそんなに戦略づくりをこねくり回してもあまり意味がなくて、まずは何億いける最短な方法をしっかりと可視化をして、それを実行するということのほうが手っ取り早いですし、高々数十億やるのにM&Aは必要ないですし、戦略というのはもう全然変わってくるわけなので、必ず何年でいくらやりたいかによって戦略は大きく変わってくるんですよということを認識してください。

今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。