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第498回 【本の解説】ケーススタディQ&A ケース1

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、この『グローバル・マーケティングの基本』 日本実業出版社から私が出している本ですが、この本の解説をしていきたいと思います。

いよいよ最終章、「第6章 ケーススタディQ&A」ということで、ようやく最終章に入ったと。もうあと何回かで終わりですね。これが終わったら何の話をしようかなと、まだ全然考えてないんですけど、取りあえず長かったなということで、皆さんもお付き合いいただきありがとうございます。

ケーススタディね、ケース1を今日はやっていこうかなというふうに思いますけど、252ページ、ケース1ですね、お話をしていきたいと思います。ケース1、ちょっと読みますね、どういう問題があるのかと。「まず新たな国へ展開する際に何から始めていいのか分からない」ということで、これは消費財メーカーさんのケースですね。「現状、数カ国へ海外展開を行っているが、今後新たな国へ自社の商品を販売していくことを検討している。今までは戦略構築するということを意識しないまま海外展開をしてきており、新たな国へ参入する際は戦略と言われても、正直何をどうしていいのか分からない。参入戦略を立てるためには具体的に何から始めたらいいのでしょうか」ということで。これね、大企業です。大手の消費財メーカーで、当然、欧米はもう出ているし、現地法人もあるし、新興国市場、アジアASEANに出ていますと。それなりに出ていますと。ただ、マーケットシェアで言うと、まだまだ現地で追い付いていないというか、そんなに高くないような状態で、どちらかと言うと日系のちょっと食品とか菓子とか言ってしまうとどこか分かってしまうので、食品かもしれないし、飲料かもしれないし、菓子かもしれないし、そこはちょっと名言は避けますけども、あまりシェアの高くない状態ですよと。当然なんですよね。そんなにマーケティング戦略を考えるなんていうことはしていないので、突然戦略と言われてもという話なんですが、アジア経済圏、欧米の先進的なグローバル企業も入ってきて、現地の企業はね、中国とかASEANの企業、タイの企業とか、製造業とか、食品の消費財のあれなので、消費財なので日用品かもしれませんけどもね、進化してきていて、かなりの巨大企業になってきている中で、どうやって戦略をつくっていけばいいのかということなんですけど。

戦略って何かと言うと選択なんですよね。自分たちの限られた経営資源をどういうふうに配置をして、どう使うのかという戦略で、例えば戦いって1回きりじゃなくて、目の前のこの戦いに仮に全経営資源を投下して勝ったとしても、その先にもまだ戦いが続いていて、その次の戦いで負けてしまったらあまり意味がなくて。そうすると、いかに継続して勝っていくかという話で。そうしたときに、アジア新興国市場を短・中・長期で見てね、自分たちの持っている経営資源をどういうふうに使っていきますかと。あまりに目の前の戦いを放ったらかしにしておくと、気付いたときには持っている経営資源でどんなに頑張っても勝ちきれないというのが、これは日本企業が今までやってきた戦略なわけです。戦略というか、日本企業がやってきたことで。日本のB2Cの家電なんかまさにそうですよね。「中国メーカー、品質悪いでしょう。まだまだわれわれのほうが技術が上だよ」とやってきて、気付いたらインターネットの登場と同時に市場の戦い、ゲームの仕方が変わってしまって、持っている経営資源でどれだけ頑張ったって勝てないということであると。これは消費財のメーカーにおいても当然出てくる話なので、どうやって選択するかということなんですよね。

じゃあ、選択をするということは、インプットを入れないといけないと。僕ね、選択はアウトプットだと思っていて、アウトプットという選択ね、戦略=選択なので。センタクって、この洗濯じゃないですよ。選ぶということですよ。分かっていますよね? すみません。選択をする。選択ってアウトプットで、アウトプットをするために、正しいアウトプットをするためには正しいインプットを入れないといけない、情報を入れないといけない。日本企業はこの知識レベルがね、相当にやっぱり戦略をつくる上で、シェアの低い企業ってインプットがめちゃめちゃ少ないんですよ。だから、持っているインプットだけでアウトプットという選択をしようとするので、つまりは戦略をつくろうとするので、結果としてその戦略をどれだけ現場が頑張っても成果というアウトカムにはなってこないという話なんですよね。そうすると、重要なのは、インプットを入れるということは本当に僕は重要だなと思って、シェアの高い企業というのはインプットを入れることを投資だと思っているんですよ。自分たちが戦略というアウトプット、選択というアウトプットを出すためのインプットを投資だというふうに捉えているので、そこにバンバン、バンバン、予算を使う、労力を使うんですよね。インプット、正しいインプット、量を膨大に入れて、正しいインプットを入れて、そのインプットがあるから初めて正しいアウトプットができるわけですよ。選択ができるわけですよ。戦略がつくれるわけですよ。その戦略を実行すると、成果というアウトカムにつながるという、こういう仕組みになっているので、それをやらなきゃ駄目だよねということが書いてあると。

R-STP-MMというマーケティングの基本プロセスがあるので、だいたい日本企業が今アジア新興国市場でぶつかっている壁って、このR-STP-MMに分解していくと、そこに要因があるんですよね。こんな4Pじゃ絶対無理に決まっているじゃんとか、STPのターゲティングがふわふわしていますよねとか、Rをやっておけば、こんな分かり切った間違いはおかしませんでしたよね、みたいなことが見えてくるので、マーケティングの基本プロセスに立ち返るということが大変重要ですよというお話でございます。

皆さん、今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。