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第540回 B2B製造業−どのような組織で何をやるか

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、B2Bの製造業向けのお話をしていきたいと思います。対象地域はASEAN、アジア新興国、グローバルサウスを中心とした新興国市場です。

B2Bのシリーズでずっとお話をしているんですが、今日はね、前回、方程式のお話をしたんですよね、売上であったり、シェアを達成するために必要なチャネル力と営業力、どういうふうな方程式をつくって組んでいくかというお話をしたんですが、今日は、「どのような組織で何をやるのか」ということについてちょっとお話をしていきたいなというふうに思っております。

どういうことかと言うと、目標の、売上でもいいんですけど、シェアでも構わないんですけど、その目標の売上であったり、シェアを達成するための基準値を持ちましょうねという話をこの番組で散々してきていて。じゃあ、「この基準値ってどうあるべきなの?」というところの1つの要素として非常に重要になるのが、どういう組織が必要なのか、このシェアをやるためには、もしくはこの売上をやるためにはどういう組織が必要で、組織というのは物理的なものなので、組織があるだけでは駄目で、この組織をどう動かすか、何をやらせるかによってアウトプットとかアウトカムというのは全然変わってくるわけですよね。ですから、まずこの売上やこのシェアを獲るためにはどういう組織が必要で、この組織に何をやらせなきゃいけないのかということが大変重要になるわけですよね。この基準値をしっかり持つということが重要で、物理的に達成できるという意味での基準値もそうだし、じゃあ、一方でシェア2割持っている競合が、どのような組織で何をやらせているのかということをしっかりと可視化して、その中から自分たちがどうあるべきかというものをつくっていくというのももう1つのやり方だし。

ちょっと図を使ってご説明すると、この図の通りなわけですけども、目標金額というのがあるわけですよね。これも別に単年度で見る必要はまったくなくて、3カ年、5カ年とかで見ていく、もっと長期で一応描いてもいいと思いますよね、先の図まで。ただ、B2Bの場合はやっぱりインダストリ選びというのが非常に重要で、日本でこのインダストリ、優先順位はこういう1、2、3、4インダストリぐらい、だいたいB2Bの商品で使われている中で一番大きいインダストリとかってあるわけですよね、順番が。じゃあ、新興国市場でもターゲットとしているインダストリ、だいたい同じような順番になるんですけども、そのインダストリ、どのインダストリの、どの顧客で、いくら売り上げるんですかということを最初に計算できてしまう。B2Cみたいに消費者が無数にいるというわけではないので、B2Bの場合は産業集積地に行かないといけないという場合もそうですけども、インダストリを選ぶという、この2つのケースがあるので、だいたいバイネームで顧客企業って分かってくるわけですよね。大手になればなるほどたくさんその商品を使うので、その国もしくはその都市にどれぐらいの顧客がいて、該当インダストリに、彼らに1社あたりどれぐらい売り上げていくの?ということを逆算で計算をしていく。じゃあ、そのために必要な組織ってどういう組織であるべきなんですかと。その組織にどのような施策を展開させるの?と。これが型になっていくわけですよね。例えば、10人のセールススーパーバイザーがいて、それぞれ担当エリアがいて、ディストリビューターを何社ずつ担当させて、それぞれの地域でこれぐらいのユーザー、200社のユーザーを見させるとかっていうね、それがだいたいサービスがしっかり行き届く基準値になってくる。ひいてはそれがその企業が展開する上での型にしっかり固まってくるということなので、非常にこの組織体制と実施内容というのは重要であると。

結構、日本のB2Bの製造業を見させてもらうと、すでに顧客ありきで展開をしていった新興国というのは別に問題ないんですけども、新規で外資とかローカルまで、非日系の企業を含めて顧客シェアを獲りにいきたいというときは、この組織体制とか実施内容、その組織に何をやらせるか、何を実施させるかというところの部分がシェアの高い企業と比べていくと、やっぱり明らかに足りてなかったり、問題があったりというケースが多々見られるので、1回ここをもう1回再検証していくというのは1つ次のステップにいく上では大変重要なことかなというふうに思います。

今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。