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【本の解説】ASEAN6 Eコマースで変わる今後

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、この『ASEAN6における販売チャネル戦略』、去年、私が同文舘出版から出した本ですが、この本の解説をしていきたいと思います。

今日は75ページ、「Eコマースの浸透で変わる今後の市場」ということで、ASEAN6におけるEコマースの現状のお話をしていきたいなというふうに思います。パンデミックのあと、Eコマースがどうなったかと言うと、だいたいね、ASEAN6、各国3倍ぐらい、Eコマースの市場って大きくなっていて、2022年度ベースでEコマース市場規模って、135円計算で18兆円ぐらいなんですよ。だいたい18兆円弱ぐらい。今の為替だとたぶん20兆円前後になっているので、非常に大きい。ASEAN6の小売市場規模が150兆円ぐらいなので、そのうちの20兆円ぐらいがEコマースですと。いわゆる大手の主要な小売プレイヤー、リアルの小売プレイヤーも、Eコマース、デジタル・トランスフォーメーションへの投資を相当増やしたので、これからEコマースは大きくなっていきますよということは大前提ですと。じゃあ、どんなプレイヤーがいるの?と言うと、Amazonとかアリババとか、いわゆる米中系の大手のECプラットフォームに加えて、ASEANだとShopee(ショッピー)とかね、それから、Lazada(ラザダ)、Qoo10(キューテン)、Tokopedia(トコペディア)、Bukalapak(ブカラパック)、Zalora(ザローラ)なんかが台頭していますよということでございます。詳しくはね、75ページにいろいろ書いてありますから。

今後、成長率は一旦鈍化するんだけども、引き続きEコマース、1回手に入れたこの利便性というのはやっぱり続いていくので、今後も伸びていくでしょうということが基本的には皆さんの予測であると。そんな中で、Eコマースが伸びていく中で問題は何かと言うとデリバリーなんだけども、これもやっぱりシェアリングエコノミーで早期に解決されるような状態。例えば、ゴジェックとかグラブがASEANなんかに行くと中心でね、基本的にはタクシー取ったりするのもそれでやるわけですよね。バイクのそれがいっぱいあるわけですよ、国によっては。もちろんご飯も運ぶし、人も運ぶという中で、ショッピングしたグローサリーも運びますよという世界が広がっているので、基本的には配達してくれる。置き配とかができないんだけども、取られてしまったりするのでね。でも、自分のいるところとか、もっと自由度が利いているんですよね、「ここにいるから、ここに持ってきて」みたいなね。もうすべてはお金の話なので、「何時から何時にここに持ってきて」とかっていう設定もできますしね、何とでもなるので。いわゆるインターネット企業の参入で、テクノロジーでこれらデリバリーの問題もう解決できてしまうので、基本的にはオンラインはこれから伸びていくでしょうというのが方向性としては方向性ですと。ただ、日本に比べたらちょっと、住所の問題とか、配達した人が持っていってしまうとか、そういう問題はあってもね、でも、少々のリスクがあっても、ASEANは向かっている方向でガーッと持っていってしまうのでね、基本的には伸びていくでしょうと。

もっと重要なのは、結局、今後の世界で言うと、オンラインとオフラインが融合するので、かつてのO2Oとかの概念ではなくて、OMO(Online Merges with Offline)みたいな、オンラインとオフラインが融合した世界なので、消費者からしてみたら、飲み物を買うのにね、今、乾いている喉を潤したいんだったら、目の前の伝統小売で買って飲むわけですよね。でも、家で何かのときに飲みたいなというものであれば、24個入りのものを買ったりとか、オンラインで買ったりするので、結局、オフラインがオンラインに取って替わって全部オンラインになってしまうかなんていう極端なことではなくて、基本的には買い手の状況に応じてオンを選んだりオフを選んだりということなので、そこは必ずしも、絶対的にならないのは中国のような半分以上オンラインみたいなことにはならないし、ASEANは中国みたいな、国土もそんなにあれじゃないので。なので、そこは見極めていかないといけない、どういう比率でどう成長していくのか、各国でやっぱりオンライン技術というのは違うので。ただ、間違いなく言えることは、方向性としてはもちろん伸びていきますよということでございます。80ページまで伝統小売のデジタル武装、Eコマースについて書いていますので、ぜひ読んでください。

次回からね、この81ページですね、「販売チャネル戦略 VIP編」ということで第Ⅱ部に進んでいきたいと思います。今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。