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第6回 アジア新興国の各国の小売流通の構造

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みなさんこんにちは。スパイダーの森辺です。
今日はアジアにおける近代小売と伝統小売の比率についてお話しします。

まず、最初に申し上げたいのは、アジアの近代小売と伝統小売の比率は日本とは大きく異なります。この事を理解しないと、日本の消費財メーカーがアジアで大きな成果を上げることは出来ません。今日はアジアの近代小売と伝統小売の比率について一緒に学んでいきましょう。

後ろの図は、アジアの1部の国、地域を除いた、アジア各国の小売の近代化比率を表した図になります。まず見ていただきたいのは、中国。アジアの中で最も近代化が進んでいる中国ですら、現在小売の近代化比率というのは、金額ベースで62%。まだまだ農村部には伝統小売が残っている。一方でアジアの中で最も小売の近代化が遅れているのが、インド。インドの近代小売の比率は、売り上げベースでわずかまだ2%。残りの98%は伝統小売である。そして、昨今多くの日本企業が最も注目をしているアセアン。アセアンの中でもシンガポールのような超先進国家はもう小売の近代化は100%進んでいます。続いて、マレーシア、タイのような先進アセアンですらまだ小売の近代化というのは半分ほどに留まっている。そして、アセアンの中でも日本企業が現在最も注目しているVIP、ベトナム、インドネシア、フィリピンを見ていくと、ベトナムではわずかまだ13%。この13%を店舗数に置き換えると、わずか2100店舗しか近代小売というのはベトナムに存在しない。一方で、伝統小売というのは50万店以上存在する。そして、インドネシアですら、15%。インドネシアはアセアンの中で最も近代小売の数が多いのですが、そのインドネシアですら近代小売というは2万店弱しか存在していない。この2万店弱というのは多いのか、少ないのか。日本国内のセブンイレブンを見てみましょう。日本国内のセブンイレブンは1社で1万9000店舗も持っている。これからわかるように、いかにこのインドネシアの近代小売の2万店弱が少ない数字か。一方でインドネシアの伝統小売は、なんと300万店以上存在する。そして最後のフィリピン。フィリピンの近代小売の比率は22%ですが、フィリピンも伝統小売80万店以上存在する。そんな市場です。

このことから分かるように日本の消費財メーカーがアセアンを攻めるときに、近代小売を攻略するということは、完全なる必須事項である。そして、これをやった上で、どう伝統小売を攻略するかということが非常に重要になってくる。
例えば先ほど申し上げた、ベトナムの近代小売の数が1100店舗。仮に1100店舗への配荷率が100%取ったとしても、たかだか1100店舗では日本のメーカーがその1100店舗から利益を出すなんていうことは出来ない。
これからわかるように、いかに近代小売を攻略しつつ、同時に伝統小売を取るかということがアジアでは大変重要になってきます。

それではお時間になりましたので、今日はこの辺にいたしましょう。
また次回お会いいたしましょう。