第8回 アジア新興国における小売流通の分類方法
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テキスト版
みなさんこんにちは。スパイダーの森辺です。過去何回かに分けて、アセアンにおける近代小売と伝統小売についてお話ししてまいりましたが、今日 はその近代小売と伝統小売のレイヤーについてお話したいと思います。このレイヤーを理解しないと、なかなかどう参入戦略を組み立てていいのかがわからなくなってしまいます。今日はアセアンにおける近代小売と伝統小売のレイヤーについて一緒に学んでいきましょう。
後ろ の図は、弊社がアセアンにおける近代小売と伝統小売のレイヤーを弊社基準で分けている図になります。
まず 、私どもの会社では、近代小売つまりMTをMT1とMT2というに分類しています。 ここにMTの画像がありますが、過去にもご説明した通り、MTというのはポスレジが設置してある近代的な小売のことを指すわけですが、その中でも主要となるMTをMT1,非主要となるMTをMT2と分類している。
もしくは首都圏エリアにあるMTをMT1、地方部に存在するMTをMT2という分類をして参入のプライオリティをこのレイヤーで分けていくということがMTでは重要です。
そして 近代小売。TTという風に単純にMT、TT論のお話をしてきましたが、実際にはMTとTTの間には、GTという中間小売というものが存在します。国によっては、このGTをMTという意味で使う人もいますし、GTをTTと捉える国もあります。弊社ではあくまで近代小売がMTである、伝統小売がTTである、その中間に存在するものをGTという風に呼んでいます。
そして このGTはどういうものかというと、TTは単純でこの写真のとおり横幅2m奥行き3mくらいの、パパママが一人が店番しているような小さなショップをTTと呼びますが、このGTはご覧の通り、地域1番店。つまりは横幅でいうと7mくらい奥行きでいうと10m以上あるような、地域の1番店スーパー、グローサリーを指していて、確かにポスレジは置いていない。ポスレジは置いていないが店員はパパママの1人じゃない、複数人存在している。そして、売り場面積は圧倒的にTTよりは広い。こういう地域1番店も伝統小売といえば伝統小売なんですが、非常に需要なレイヤーになるため、弊社ではGT1、GT2という風に分けている。
首都圏 に存在する、こういう地域1番店はGT1。そして地方部に存在するものをGT2という分け方をしている。
最後 にTTですが、TTも一般的にみなさんが想像するTTというのは写真のとおりのTTなんですが、TTにも幾つか種類がある。例えば、非常に人口密度の高い住宅地に存在しているTTもあれば、交通量の多い大通りに面しているTTもある。はたまた地方部のTTもあれば、リヤカーで移動しながら販売しているようなもの。もしくは、ゴザを引いて即席の店舗を道端に作ってそうゆうTTもある。TT3 、TT4というレイヤーをして、いかにこのMT、GT、TTを自社基準で分類をして、プライオリティを決めて攻めて行くかということが非常にアセアンの小売を攻めていく上では重要。これはMT、TT問わずどちらでも言えることです。
重要 なのは、MTとGTを分類するということも非常に重要なんですが、いかにMTGTTTのレイヤー分けを自社基準で行って、プライオリティをつけて上から攻め落としていくという事が非常にアセアンの小売市場を攻める上では重要になってきます。
みなさんまた次回お会いしましょう。