ASEAN市場で日本企業が直面する課題 その1
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テキスト版
森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日は、弊社に寄せられる相談内容についてお話をしていきたいと思います。弊社に寄せられる相談内容ですが、私、この我々の会社にね、25年こういうことをやっていて我々の会社にどういう問い合わせが多いのかっていうことによって、今、企業がどっちの方向を向いているのかというトレンドが掴めるなというふうによく感じてきたんですよね、今まで。基本的に新興国市場なので、ずっと何かしらの課題はあって、それが中国だったり、そこからASEANに移ったり、インドが始まったり、ベトナムだけでも何回もブームがあったし、インドも何回もブームがあって、今回のブームはどれぐらい本気なんだろうとか、どれぐらいで収まるんだろうみたいな、一時期はミャンマーブームみたいのもあって、トレンドが結構掴めました。地域的なトレンドと、あと、何に企業が注目をしているかっていう、そういうトレンドをすごく感じられるなというふうにかつてから思っていて。
我々が「日本の製造業のアジア新興国展開の圧倒的な競争力のネガティブな側面って販売チャネルですよ」ということを散々言い続けていて、それが伝わったのか、伝わっていないのかはちょっとあれですけど、だいぶ販売チャネルの再構築を急ぐという企業が増えてきていて。我々のクライアントは9割が大企業で、特にその9割を100とした場合に8割ぐらいはやっぱりB2Cの製造業なんですよね、2割がB2Bの製造業で。なぜB2Bが少ないかというと、B2Bってネジをつくっている会社から、部品、製品、それから装置、いろんなものを多岐にわたってつくっていて、基本的に必ずしもチャネルが最も重要なキーサクセスファクターになるということにならない企業もいるんですよね。例えばもう直販しかやっていないとかね。直販しかやっていないし、あと自分たちの会社しか世界中でつくれないので、チャネルもクソもないんですという。分かりやすく言うと半導体の製造装置とか、あと半導体の一部の何か部分に使われるようなものとか、これもう販売チャネルとか要らないですよね、向こうから買いに来るので、その企業しかつくれないし、なおかつ直販だしみたいなことがあると、チャネルがKSFじゃない企業というのもやっぱりB2Bって半分ぐらいいて。ただ、一方でチャネルが課題ですよというB2Bの企業もたくさんいて、B2BとB2Cの違いって、小売があるかないかなので、その違いなんですけど、B2Cが多いですと。
そんな中、特にB2Cの企業が、今、特に日用消費財の企業が、ここ1年2年ぐらいやっぱりすごく自分たちの販売チャネルの再構築に力を入れ始めている、そういうご相談もやっぱりうちは多いと。まあまあ、当たり前なんですけど、そういう相談以外は受けないし、そういう相談にしか対応できないし、そういう相談に特化しているからそういう相談が多いのかもしれないといったら、まあまあ、その通りなんですけど。ただ、でもいろんな話があるんでね、よく分からない話から、いろんな話があるんで。でも、やっぱり我々はお客様の販売チャネルの構築をどうやって…。構築ってね、0からいきなりつくるっていうのも、これも当然あるんですけど、やっぱり1~2割ですよね、新しい国に出るって。大企業はもう出ていますから、基本的には今、何かしらのチャネルがあって、それをさらに再構築をしていくということなので、チャネル構築というか、厳密には再構築とかチャネルのさらなる強化みたいな、そういう仕事が多いですよね。
さらに具体的に言うと、どういう課題に、じゃあ、日本のB2Cの企業も、B2Bの企業もあるかというと、やっぱり売上が鈍化していると。一方で、会社としてはもっとやらないといけない、やるべきだと。やれるというファクトは掴んでいるというところもあるし。そんな中で今の既存のチャネルで本当にいいのと。もっと具体的に言うと、今のディストリビューターでいいのと。かといって、じゃあ、これを切り替えるというような意思決定は別にないんだけども、これをうまく維持しながら、やっぱり新しいチャネルをつくっていかなきゃいけないよねという、ここを結構日本企業は本当に長い期間放ってきた。今の既存のディストリビューターとのハレーションを恐れて、もちろんここは絶対に嫌だと言うんでね、自分たちがこんな大きな支障があって、自分たちがやれてるのはここだけなので、ここをほかに渡して、全体を上げればここの売上も上がるはずなのに、それを嫌だと言うと。私たちはここに据えてくれと、その下に別のディストリビューターを置いてほかの地域とかって、まあまあ、こういうことを言うわけですけども、結局それに甘ちゃんな対応をし続けてきたっていうのが結構あって。欧米の先進的なグローバル企業とかアジアのローカルの企業なんていうのは、ドラスティックにそれをバサバサやってきてるんですよね。そこの違いがやっぱり出てきてて。もちろん日本企業の場合は現地の駐在の方が4~5年でローテーションが組まれるので、ここじゃ駄目だよね、もう変わらないといけないよねというタイミングで帰任帰任の連続で、何だかんだでもう15年そのまんまですと、10年前から課題感は同じですみたいな状態になってきてしまっていて。そもそもが販売マーケに関してはディストリビューター主導でやってきてるので、基本的にはやっぱりディストリビューターの言うことがすべて、ディストリビューターの言うことが事実になってしまっていると。けどね、我々が入って調査をしたりすると、それはディストリビューターの視点で、もしくはディストリビューターの都合でそうなっているけども、実際は違うなんていうことはものすごくたくさんあって。さらに、何が足りていて何が足りていないのかということを明確にして、自分たちの主体的な戦略をつくって、それをやっぱりディストリビューターにぶつけていく。その中で多少のハレーションコンフリクトがあったとしても、やっぱりこのままだらだら今の既存のディストリビューターの都合で事業をやっていてそれ以上伸びるかって、これは絶対に伸びないので、ここはメスを入れないといけない。
一方で、僕はいろんな会社に言うんですけども、ディストリビューターの大半は華僑でね、華僑はやっぱり銭金の勘定が非常に重要なので、いっときの感情に任せて、「じゃあ、もういい」とけつまくるなんていうことは絶対にないので、かといって、心から協力してほかのディストリビューター使うことを賛成しますなんていうことも決してないので。基本的にはある程度の倦怠期を通じながら、新たな道筋をできる限り短期で描いていく。そして、いつしかここにもともといた既存のディストリビューターだけに頼らざるを得ない状況から脱却する、こうするとやっぱり一皮剥けて本当に強い販売チャネルができあがっていく。やっぱりここに一歩進んでいくということがすごく重要で。我々のところに来る依頼って、こういう依頼ばかりですよね。こういうことってやってきている、経験値とかノウハウがあるので。まず設計をしないといけない。今の現状を把握する。今の現状すら把握できていないという企業が結構多い。表面的には把握しているんだけども、もっと現場に入り込んだときに、いやいや入ってないじゃないですかと。これだけ入っていると言ったけど、実は入ってないよとか、もっとこういう地域にポテンシャルがあるよとか。じゃあ、今の既存のディストリビューター立てながら、こっちの地域だったらたぶんこれ認めてくれるのでやりましょうとか、そういう全体の設計を考えながら、それを実際に実装していくというね、こういう仕事がやっぱり非常に多い。
やっぱりお客さん自身が何かしらそこに課題があるというふうに感じているので、それにずっとやっぱり蓋をし続けてきた、意思決定をしないで今日まであるという状況がやっぱり僕は良くないと思うので、多少のハレーションがあっても…。ハレーションなんて絶対起きるんですよね。何かをしようと思ったら必ずハレーション起きるので。ゲインを得ようと思ったらリスクはあるし、ノーリスクでゲインなんてノーゲインなので、それと一緒でね。ただ、そのハレーションを破裂させないということが重要で、破裂させないように今は進めていく、その先にやっぱり大きな光があるというふうに思っているので、日本の製造業の販売チャネルはまだまだ強くなるというふうに思います。
今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。



