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【Q&A】アジア新興国 コンサルを使うメリットとは その2

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDER INITIATIVEの森辺です。今日も引き続き、番組に寄せられた皆さんからの質問にお答えをしていきたいと思います。今日は前回の続きですね。前回の続きで、自社でやる場合とコンサルを使う場合、何がどう違うのかということで。前回われわれの事業でいうと販売チャネルの構築なので、販売チャネルの設計のフェーズと実装のフェーズ、それぞれで大きく異なりますよという話をしました。前回は、まず設計、戦略設計の段階でまず大きく違いますと、この設計に特化してどう違うのかということを解説させてもらって、今日はこの実装の中でどう違うのかということを解説していきたと思います。

この実装って、私は販売チャネルの実装というのは構築そのものですよね。どう構築するのかというのが設計で、じゃあ、それを構築するプロセスを、僕は実装というふうに呼んでいて、この構築プロセスの実装には、ディストリビューターの発掘選定と契約交渉、それから管理育成という、この3つのフェーズがあるわけですよね。自社でやる場合って、まずそもそもこの3つのステップがあるという認識を、僕の番組を見ているとか、僕の本を読んでくれている方は持っておられると思いますけど、基本的にはないわけですよね。良いディストリビューター、大手のディストリビューター、とにかく契約締結をするということがゴールで、実際には契約締結さえしっかりすればある程度売れるという、ここを前提でいくので、そもそもの天井が低いんですよね。そのあとの管理育成とかまったくないので、基本的に管理育成=定期訪問という、こういう概念になっている会社が、もう9割方そうじゃないかなと思うんですよね。だから、販売チャネルの実装、もっと優しい、優しいというか、分かりやすい言葉で言うと、構築自体のステップがそもそも違うでしょうと。われわれの発掘選定、契約交渉、それから管理育成、こういうステップに分けて、それぞれのポイントがあるので、そのポイントがまずもってないということで言うと、まず大きな枠として、組み立て方が、構築の仕方が違いますねというのが1つですよね。これもノウハウなので、あまりね、本に書いてあること以上はちょっと言いたくないんですけど、競合さんもこの番組を見ているでしょうから。ただ、1つ1つのポイントを見ていくと、例えばわれわれがすごく重要視しているのは、このディストリビューターの発掘選定、ここのプロセスにおいても大きな違いが出る。僕は、このディストリビューター、どのディストリビューターを選定するかによって成功確率のもう6~7割決まりますというふうに言っていて、そのディストリビューターとどういうふうなプロセスを通じて契約を締結するかによって残りの3~4割違いますよと。もうここで100%決まってしまうんですよね。じゃあ、管理育成は要らないじゃんという話なんだけども、そうじゃなくて、じゃあ、この100%を維持し続けるために管理育成があるので、基本的には管理育成は要るんですよね。100%はどんどん、どんどん、放っておいたら90、80、70,60と下がっていってしまうので。そうすると、このそれぞれのステップにおける組み立て方というのはもう本当に重要で。

じゃあ、選定においてもね、結局、メーカーが自身でやっていくときって戦略設計がそもそも甘いので、戦略設計が、自分たちでやっていますからね、前回のエピソードでお話したように甘いので、基本的に組む相手は大手がいい、財閥系がいい、実績があるところがいい、こういう話になるわけですよね。大手と組んだはずなのに、始めてみたらなかなか伸びないよねと。ある程度までは伸びたんだけども、今ここ10年20年経って、そこから先、市場は伸びているのに自分たちのシェアは伸びないよねとか。あと、自分たちが本当に売りたいカテゴリーの商品が伸びないよねと。こっち側は伸びたんだけども、汎用品は伸びたんだけども、高付加価値品が伸びないよねとか、こういう問題に行き着くわけなんですよね。本当に重要なのって、自分たちのターゲットが誰で、そのターゲットに確実に売れる、こういう相手が重要なわけですよね。多くの日本の消費財メーカーの場合ね、アジア新興国市場で課題になっているのは、伝統小売をどう獲るかというところなわけですよ。近代小売なんていうのは基本的には現法あって直販だし、あまり手間のかかる話というよりかは、どれだけ良い関係をつくるかということなので、基本的には課題があるのはもう、どの企業も伝統小売。じゃあ、この伝統小売を攻略する上でのチャネル設計を間違えているから、これはどうやったってディストリビューターの選定を間違えてしまうんですよね。間違えてしまうんだけども、その中でもね、こっちが、じゃあ、合っているとしたときにどう実装の部分だけで、コンサルを使う場合と自社でやる場合と違いが出るかというとね、やっぱり自分たちで行くということは、自分たちが商品を取り扱ってもらいたいという目的でドアをノックしにいくわけですよね。ディストリビューターからしてみたらね、メーカーが自分たちの商品を売ってもらいたいというスタンスでドアノックをしてくるのと、コンサルが社長ないしはそれに代わる人に直接アポイントメントを取って、あるメーカーがこの国での事業の更なる拡大において、ディストリビューターを比較検討していて、そのうちの1社にあなたが入っているので話を聞かせてくださいという文脈で話を持っていくのでは、捉え方がまったく違うわけですよね。下から行ったときにね、上まで行かないでこの辺で判断されて終わるというケースもあるわけですよ。私の過去の経験でもね、取締役まで行って、取締役はまったく興味ないんだけども、なんか違和感を感じたので粘って社長まで会いに行ったら、まったく社長は違う観点でわれわれの顧客の商品を見ていて、それが取り組むということになったりとかね。こんなことは新興国市場ではもう普通にあるんですよね。Aさんが駄目と言ったんだけども、それよりももっと偉いBさんが「OK」と言って、OKになったとか、Aさんはいいと言っていたのに、最後に社長が「やっぱり」と言ったので、手のひらを返すようにひっくり返ったとかね。こういうことだけ見てもね、やっぱりアプローチが違うと向こうの構え方も違う。

重要なのはね、自分たちの商品を持っていって、「興味持ってくれるかな。どうかな。ここいいんだけどな。興味を持ってくれるといいな」というスタンスではなくて、彼らの興味をどう引き出すかというところがめちゃめちゃこのコンサルを使う場合と自前でやる場合の大きな違い。われわれはこのディストリビューターの事業をさらに拡大をするという観点で文脈で話を持っていくので、あなたたちが今こういう状態で、将来さらに成長するには、おそらくこういうことをやっていかないといけなくて、こういうことをやるときに取り扱う商品の選択肢としてはA社、B社、C社、D社とある。その中で、今この日系のB社を取り扱うということは、あなたの息子、孫の世代まで中長期で考えたときに、どういうメリットがあるのかという、こういう持っていき方をするわけですよね。こんな話、メーカーがたぶん自分でしないので。そうすると、われわれはコンサルとして、このディストリビューターの事業のさらなる成長において、このメーカーの商品を取り扱うことはこういうふうにプラスですよという持っていき方をするので、彼らの興味度合がもうまったく変わってくる、交渉の段階で。それがたぶん実装の最初のステップでは一番大きなところだし。実際に契約交渉においてもね、契約交渉ってね、条件決めの儀式、セレモニーじゃないんですよ。メーカーとディストリビューターの契約なんて、大枠フェアな内容の取り決めが出来上がっているので。日系企業の場合ね、なんでこんなに安い仕切りで出しているの?とか、なんでこんな好条件をあげているの?とかっていう、びっくりするような契約書をたくさん見てきましたけど、今までね。そういうことの整理はもちろんなんだけど、だいたい業界標準の契約書があるので、そこにだいぶ至っていない。特に攻めの部分が至っていない。その攻めの部分を発掘選定でやる気にみなぎっているディストリビューターに対して、この守りしか固められていない契約書に対してどう攻めの部分をリンクさせていくか、ここがすごい重要で、それに対してメーカー側もベネフィットをしっかり与えて、それを実行していく。それがしっかり守られているかを管理育成して、モニタリングしていく。こういう3つのステップの構造がパズル合わせのようにしっかり合っていくから売上がガーッと伸びていくんですよね。これは単にディストリビューター、とにかく良いところ、優秀なところ、大手、実績のあるところ、「契約するぞ」と言って契約して終わる場合と、今ご説明したようなポイントだけでもクリアをしていく場合では圧倒的に成果が違うので、それは大きく違うんじゃないかなと。

メーカーは、餅は餅屋なので、コンサルをうまく使ってやったらいいと思うんですよね。費用を出して、それでノウハウが手に入るので、そのうち自分たちでできるようになっていくわけで、要所要所でコンサルを使うという話になるので。これはやっぱり遅れれば遅れるほど、社内にノウハウが蓄積していかないので、もったいないんじゃないかなというふうに思います。われわれも強い企業、弱い企業、いっぱいお付き合いしてきましたけど、やっぱり強い企業はその辺のことが頭で理解しているので、どんどん進んでいくという。一方で、弱い企業に関して言うと、やっぱり最初のステップの、前回お話した調査のところの予算取りから苦労するので、なかなか大変な状況なのかなというふうに思うので、そういうところが大きく違ってくるのかなというふうに思います。

今日はこれぐらいにしたいと思います。皆さん、また次回お会いいたしましょう。

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