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第101回 日本企業の世界競争力

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皆さん、こんにちは。スパイダーの森辺です。今日は、日本企業の世界競争力についてお話をします。この日本企業の世界における競争力って、日本国内だけを見ていると、大して実感することってできないんですよね。ただ、この25年間、日本企業の世界における競争力って劇的に変わっていて、この劇的に変わった日本企業の競争力、すなわち現在のポジショニング、現在の立ち位置、現在の置かれている状況を深く理解することは、今後、皆さんがグローバル戦略を立てる上では、大変重要です。今日は、日本企業の世界競争力について、一緒に学んでいきましょう。
 この図は、1992年と2016年、約24~25年の間における日本企業の世界競争力を表した図です。まず最初、世界競争力ランキングというランキングでは、1992年当時というのは、日本というのはNo.1なんですよね。まだまだ、ジャパンアズナンバーワンと呼ばれていた時代が続いていた、大変いい時代。この時代、日本の世界の競争力は1位だったと。それが、24年経った2016年には、26位まで低下していると。Fortune Global 500には、日本はなんと119社ランクインしていたと。500社のうちの119社は日本企業だったわけですよね。それが、2016年には僅か52社まで低下をしたと。そして、Fortune Top 100以内の日本企業というのは、1992年当時はこういった企業が約20社あったと。しかし、2016年にはこんなふうな企業7社に減ってしまったと。
 この図を見て、分かることは2つあります。1つは、中国企業の台頭。これ、1992年の中国企業なんていうのは、日本企業にとっても、世界の企業にとっても、正直ほぼ相手ではなかったと。ほとんどが国営企業でしたし、一般的な民間企業というのはそんなにまだ多くなかったし、中国企業がここまで脅威になる、なんていうのは誰も想像しなかった。昔、この時代、中国企業なんていうのは安かろう悪かろう、と言っていたわけですから、全くノーマークだった中国企業がこれだけ成長してきて、103社がもうGlobal 500のうちの103社が中国企業になってしまったと。そのおかげで日本は52社まで低下したという、この中国の台頭がまず1つですよね。
 もう1つが、やはり僕は米国企業の強さ。これはもう、米国157社、1992年当時あって、確かに落ちているんですけど、依然1位で、その落ち幅が少ない。157社が134社に落ちた、ということで少ない。依然1位であると。もっと言うと、この1992年当時にFortuneにランクインしていた企業と現在ランクインしていた企業が全く違う。例えば、1992年にウーバーという会社はあっただろうか。テスラという会社はあっただろうか。フェイスブックはどうだ。ツイッターはどうだ。こう考えていくと、やっぱりアメリカの強さって、イノベーションによって新しい産業を生み出していく、ということが本当に強い。日本企業は、残念ながら、いまだに技術力があれば、品質こそすべて、と思っている企業が本当に多いんじゃないでしょうか。その結果、技術革新という言葉、あまり好きじゃないですけど、技術革新が進んだ中国企業に追い抜かれて、No.2の座を明け渡したと。
 これ、Fortune 100位以内の企業を見てもらうと、結局、1992年にランクインしていた20社って、そうそうたる日本の従来の大手の企業ですよね。言ったら、日本を代表するような大手企業。2016年に7社に減ったものの、結局ね、日本を代表するような、財閥系や何とか系の大手の企業の数が減ったというだけで、新しい会社って、アメリカと違って、ソフトバンク1社しか入っていないんですよ。アメリカは、ウーバーだ、テスラだ、フェイスブックだ、ツイッターだって、新しい会社がどんどん、どんどん、入っているのに、残念ながら、この24年間、日本はイノベーションらしいイノベーションというのは起こせないまま、結局、ソフトバンクがようやく入ったぐらいで、あとは全部同じ会社であると。ここが日本の弱さ、イノベーションを起こせない弱さであり、いつまでも品質や技術や機能がよければすべてよしと。品質がいいものを世界が求めている、機能が高いものを世界が求めている、という誤った常識を追及しているメーカーがまだまだ多い、ということを表しているんじゃないかなというふうに思います。
 今日は時間がきましたので、この辺にしたいと思います。それでは、また次回お会いいたしましょう。