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第20回 まず初めに販売チャネルを考える

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テキスト版

アジア新興国で行なうべき4Pの順序は、日本のものとは異なります。
日本で行っているマーケティングの4Pの手順をそのままアジア新興国で行っても、現地では効果を発揮しません。アジア新興国での最適な4Pの手順を解説します。

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みなさんこんにちは。スパイダーの森辺です。
今日は「アジア新興国における4Pの正しい順序」についてお話しします。まず、最初に申し上げたいのはアジア 新興国で実施すべき4Pの順序とみなさんが今現在日本で行っている4Pの順序には大きな違いが存在します。皆様が今現在日本で行っている4Pの順序をそのままアジア新興国に持ち込んでも大きなシェアを現地で得ることはできません。今日はアジア新興国における4Pの正しい順序について一緒に学んでいきましょう。

後ろの図は、日本での基本的な4Pの順序とアジア新興国に必要な4Pの順序を表した図になります。マーケティングの父フィリップコトラーは企業がその国で高いマーケットシェアを得るには4Pの4つのPを最適化しないとならないと言っています。そしてこの4Pの組み立てには当然順序があり、日本 企業はどちらかというと製品、価格、販売チャネル、プロモーション、つまりは、product, price, place, promotionの順で4Pを組立てていく。皆様が4Pを学んだ時の順番をこのproduct, price, place, promotionの順だったと思います。そして 、一方でアジア新興国で必要な4Pの順序とはplace, price, promotion, product、3,2,4,1の順番で組み上げていかないといけない。それは何故なのか。まず、アジア新興国市場で高いマーケットシェアを上げようとした時に日本企業が持っていないものは何なのか。総じて日本企業というのは、製品は問題がない。どの企業よりも素晴らしい製品を作る。したがって製品なんてどうでもいい。Promotionに関してもある程度効果が見えれば、それに対して投資をする資金力も日本企業にはある。そしてprice。これは当然日本企業の商品は高いと言われるんだけども価格自体は存在している。何が存在していないのか。Place。つまりは販売 チャネルが存在をしていない。だから販売チャネルから組み立てないといけない。そして販売チャネルを組み立てるということは、チャネルからこの価格でないと売れない。この価格でないと消費者は買わない。このようなpromotionを打たないとこの国では売れない。また、こういう製品スペックでないと、若しくはこういう製品パッケージでないと消費者には求められない。こういう答えが返ってくる。だからこそplaceから組み立てるということが大変重要になってくるのです。

アジア 新興国で売るには、何よりもまずは販売チャネルをどう構築するか。これが日本企業にとっては大変重要なのです。従いましてアジア 新興国で取るべき4Pの正しい順序はplace, price, promotion, product。この現状のアジア新興国での事業展開と今一度比較してみてください。
それではみなさんまた次回お会いいたしましょう。