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第203回 中国/ASEAN/インド 販売チャネル構築 契約交渉 その2

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今回も前回に引き続き、販売チャネルの構築、契約交渉の続きをしていきたいと思います。前回、ディストリビューター、契約交渉というのは、いかに契約までに契約後の戦略を詰め切るかということが大変重要だと。日本の製造業は、ディストリビューターと契約するときに自分たちのビジョンと戦略をしっかり語らないといけないと。先方に対して自分たちのビジョンと戦略を高い熱量でぶつけて、その返ってきた熱量をまた受けて、具体的に、できる限り戦略を細かくしていく必要があるんだという話をしたと思います。

その中で最も重要なKPIのお話をちょっとしたいんですが、例えば、消費財のメーカーであれば、KPIをストアカバレッジとインストアマーケットシェアの2軸にして、消費財メーカーのビジネス、売上を上げる、シェアを上げる最大のポイントって、いかにたくさん店に置くか、要はストアカバレッジを上げるかということと、いかに置いた店で商品が売れるかという、この縦軸、インストアマーケットシェアを上げるか、この2つなわけですよね。言ったら、セルインをどれだけ増やすかということと、セルアウトをどれだけ増やすかという、この2つが大変重要で。具体的に「戦略を」というのは、例えば、B2Cだったら、どういう消費者に、どういう小売にっていう、こういう意味での具体的細分化をどんどん、どんどん、していく。B2Bだったら、どの産業インダストリーのどのユーザーにって、こういう細かく細かく細分化して突き詰めていくということは細かくやったらいいんですけども、それ以上の戦略を、問屋さん、ディストリビューターと細かくやる必要なんて全くなくて。彼らの売上を上げるための「ストアカバレッジをどうやって伸ばしてくれますか?」「それをどういう体制でやってくれますか?」「デイリーのプロセスはどういうふうにしていきますか?」「われわれへのレポートはどういうふうにやってもらえますか?」ということをしっかり話すということはすごく重要で。一方で、逆に縦軸のインストアマーケットシェアというのは、これはメーカーの仕事なので、メーカーが責任を持たないといけない。

ちょっとスライドを5に替えてもらって、この通り、KPIはストアカバレッジとインストアマーケットシェア。どうやって、例えば、売上を、分からない、消費財メーカーだったら、分からないですけど、30億にしたいんだったら、基本的に30億やるために日販どれぐらい、1店舗で平均売れるかなんていうのは想定値が出ているわけなので、そうすると、何店舗に置かなきゃいけないというのは端から分かっているわけですよね。そうすると、自分たちがやりたい売上を実現するためには、どれだけのストアカバレッジと、どれだけのインストアマーケットシェアがなきゃいけないということは、端から分かっているわけなんですよね。そうすると、やりたい目標、「今年、来年、再来年、やりたい目標はこうです。それをやるためには、これだけのストアカバレッジとこれだけのインストアマーケットシェアが必要だとわれわれは仮定しています。それをやってください。どうやりますか?」ということをディストリビューターと詰めろというふうに私は申し上げていて。

ちょっとスライド6を見てもらって、この図、何回かこの番組でも出てきたかもしれないですけど、消費財って、いかにストアカバレッジを上げながら、インストアマーケットシェアを上げて、どんどん、どんどん、黒字ゾーンと書いてありますけど、現法を持ってしまったら、確実にストアカバレッジを上げて、MTだけじゃなかなか稼げないので、TTを含めてストアカバレッジを上げながら、黒字ゾーンに出ていかないといけない。なんで赤字ゾーンが存在するかと言うと、固定費がかかりますので、現法のね。なので、必ず赤字ゾーンが存在して。もちろん、輸出だと赤字ゾーンというのは存在しないわけですよね。キャッシュオンデリバリーで輸出するので。ただ、一方でTTは狙えない。MTしか狙えないので、価格が合いませんから、なので、こういう図にはならないんですけども。基本的には、このストアカバレッジとインストアマーケットシェアを上げるということをやっていかないといけない。輸出だったら、ストアカバレッジをただやみくもに上げればいいだけじゃなくて、本当にその商品、値段が高くなりますから、それがちゃんとセルアウトしやすい店はどこなんだというところを特定して、そこだけにストアカバレッジを狙ってあげていく。一方で、現法がある場合はMT、TT含めてストアカバレッジを上げていく。中間層ど真ん中を狙ってストアカバレッジを上げていくということは非常に重要で。インストアマーケットシェアもBTL、ATL、どういうふうに組み合わせてやっていくんだ、最初はBTLだけやって、ある一定の間口になったら当然ATLをやっていくという話になるんでしょけども、メーカーとしてどこまでのプロモーション予算を取るのかということも、しっかりディストリビューター側に提示をしてあげないと、「やれ、やれ」だけ言ってもなかなか難しいし。仮にストアカバレッジを上げても、置いたものが半年間棚から動かなかったら速攻撤去なので。たぶん、今、半年ももたないですよね。4カ月ぐらい動かなかったら、すぐ棚から撤去されて、払ったリスティング投資は無駄になるし、再参入の障壁は非常に高くなってしまうので、やっぱりこのストアカバレッジをただだらだら伸ばすだけじゃなくて、このインストアマーケットシェアという、この2軸を同時に考えていかないといけないので、こんなこともしっかりやっていかないといけない。

ちょっとスライド7に替えてもらって。結局、このストアカバレッジとインストアマーケットシェアをどのような体制で、どのような活動をするからそれが実現できるということになるわけですよね。「これ、何となくやります。ストアカバレッジ、3万までにします」「分かりました。お願いします」で終わらせちゃ駄目ですよということを言っていて。3万なんだったら、具体的に、「どのエリアの、どのストアが3万店舗なの?その3万店舗をどういう体制で日々どういう活動をするから、それが実現できるの?」ということをディストリビューターとしっかり詰めてくださいということを申し上げていて。それに対して、「なるほどね。それなら実現できるね」とか、「それじゃあ、実現できないんじゃないの?」ということをぶつけ合わないと、結果としていかないんですよ。例えば、30億やるには、10万ストアカバレッジ必要ですと。10万ストアカバレッジやるには、これだけの人数のセールスが必要です。これだけの人数のセールスが日々何店舗いくと、例えば、何年で10万ストアカバレッジにいきますと。1年目はこうです。なるほど、これはいくねと。この計算上ロジックが合わないものをいくらやっても、絶対合いませんから、少なからず計算上ロジックを合わせて、そこで合意をして進めていく。それでも問題はたくさん起きるので、最低限計算ロジックを合わせるということは非常に重要で。どのエリアでどういう組織でどういう活動をしていくのかということをしっかり詰めていく、ということが重要なわけですよね。
スライド、次のスライドに8番に替えてもらって、どのエリアから攻めるのかと。そして、どの小売からB2Cだったら攻めるのか。そして、どのような体制で攻めるのか。これが結果としてのシェアだったり、結果としての売上になるわけなので、B2Cなんかはそうだし、B2Bでも一緒ですよね。どのエリアから攻めるんですか?どのインダストリーから攻めるんですか?どのユーザーを攻めるんですか?ということを置き換えて考えてもらえばいいので。B2CもB2Bも要領は基本的に一緒で。いかに、B2Cだったらストアカバレッジとインストアマーケットシェアを絞るかということ。B2Bだったら、いかにインダストリーとユーザーを特定して攻めていくかということが非常に重要なので、そういう契約交渉を、契約を締結するまでにどれだけやって、契約締結した後にそれを一気に売上やシェアに変えていくということが大変重要になってくるので、この契約交渉というのは、儀式ではなくて、契約後のパフォーマンスを決める大変重要なプロセスなので、もう発掘選定のタイミングから半分は始まっているというふうに思っていただいたほうがいいと思います。

それでは次回、最後の管理育成についてお話をしていきたいと思いますので、また次回お会いいたしましょう。