第22回 輸出ビジネスからの脱却
新刊はこちら » https://www.amazon.co.jp/dp/449565019X
定期セミナーはこちら » https://spydergrp.com/seminars/
テキスト版
世界で成功している消費財メーカーは1社の例外もなくチャネルビジネスへ転換しています。日本の消費財メーカーも海外の売上比率を上げるためには、このチャネルビジネスへの転換が必要です。それぞれのビジネス形態の説明と、転換の重要性について解説します。=================================
みなさんこんにちは。スパイダーの森辺です。
今日は消費財メーカーにとっての輸出ビジネスからチャンネルビジネスへの転換についてお話しします。日本の消費財メーカーが劇的に海外売り上げ比率を上げたければ、このチャネルビジネスへ展開しないとなりません。世界 で成功している消費財メーカーは1社の例外もなくこのチャネルビジネスへ転換しています。今日は消費財メーカーにとっての輸出ビジネスからチャンネルビジネスへの転換について一緒に学んでいきましょう。
後ろの図は、輸出ビジネスからチャンネルビジネスに消費財メーカーがいかに転換をしていくかそれを解説した図です。まず輸出ビジネスとはどういうものなのか。輸出 ビジネスというのは日本の消費財メーカーが日本国内の輸出商社、若しくは海外の輸入商社を通じて自社の商品を海外に輸出をしていくビジネス。これは基本的には日本国内の輸出商社と日本国内で取引をする。若しくは海外の輸入商社とFOB JAPAN、若しくはCIF、現地で商売をするので、こんなものはグローバルビジネスとは全く言えない。日本 国内で海外向けの商売をしているのと同義です。そしてこの輸出型のビジネスでは、海外の輸入業社からどのような流通事業者、どのような小売流通、どのような消費者の手にみなさんの商品が渡り、それを手に取り購入して使った、若しくは食した消費者が、みなさんの商品に何を感じているのかがメーカーに全くフィードバックされないビジネス。これを輸出ビジネスと言います。現在海外に輸出をしている消費財メーカーのほとんどが自分たちの商品がいったいどのような流通事業者を通じて、どのような小売に、どのように陳列され、どのようなイメージを消費者に持たれて、どのような消費者にそれが買われているのか、それを理解しているメーカーはほとんどありません。一方でこのチャネルビジネスというのは、輸出型であろうが、原産原販型であろうが基本的には現地のどのような流通事業者に渡り、どのような小売流通にどのように並べられ、どのような消費者がそれを買って使って、食して、どのような気持ちになっているのかをメーカーが理解するビジネス。輸出型ですから、基本的なビジネスモデルとしては輸出型。ただ、チャネルビジネスをやっている。そして 消費財メーカーは最終的には原産原販のチャネルビジネスをやらない限り、絶対に現地で大きなマーケットェアは取れない。そうすると消費財メーカーにとってのゴールはここです。ただ、ここに行くということは工場への莫大な投資がありますので、やっぱりある程度ステップを踏んでいかないといけない。しかし、輸出 ビジネスから脱却できなければ、マーケットシェアはある一定以上突き抜けません。したがって消費財メーカーはいかに輸出型のチャネルビジネスに移行できるか。これが大変重要になります。
繰り返しになりますが、消費財メーカーにとって重要なのは現在の輸出 ビジネスからいかに輸出型のチャネルビジネスに転換をしていくか。これがしいては原産原販型のチャネルビジネスにつながります。
それではみなさんまた次回お会いいたしましょう。