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第248回 ベトナム市場 – 50万店の伝統位小売を攻略するには?

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日は、「ベトナム - 50万店の伝統小売を攻略するには?」ということでお話をしていきたいと思います。

今日のお話はFMCG、B2Cの食品・飲料・菓子・日用品等のメーカー向けのお話で、ベトナム市場というのはもうこれは●伝統小売(※近代小売)(00:28)●の数が3,000店舗弱程度ですから、いかに伝統小売、50万店の伝統小売を攻略するかということがキーになってきます。この伝統小売をどうやったら攻略できるのかということについて一緒に学んでいきたいと思います。

それでは、早速お話をしたいんですが、以前、この番組でもフィリピンの80万店の伝統小売の攻略をするにはどうすればいいのかというお話をしましたが、ベトナムは50万店存在しますと。ベトナムはVIPの一角を担うわけですけど、ASEAN市場で今後最も成長が著しいと言われている国で、日本とも非常に関係の良い国ですが、このベトナムなんですが、まずASEANで最も近代小売の数が少ないと。3,000店舗ぐらい、これはコンビニを入れても3,000店舗ぐらいしかないということで、これ3,000店舗だと日販どれだけ売ってもなかなか儲からない。日本のセブンイレブンは1社で2万店とかありますから、タイのセブンイレブン1社で1万店とか…、1万2000店だったかな、それぐらいありますから、全部の近代小売で3,000店舗というのはどれだけ少ないかということは分かると思うんですけど。一方で50万店の伝統小売がある。この50万店の伝統小売のうちの30万店がいわゆる食品が置けるような伝統小売で、残りの20万店というのは食品が置けないような伝統小売なんですけども、こういう構造になっています。

ベトナム市場がややこしいところは、国が縦長だということが非常にややこしいんですよね。首都がハノイなんですけど、ハノイから最大都市のホーチミンまで1,600キロぐらい、1,700キロぐらいあるんですかね、縦長で海沿いにグーッと、皆さんから見るとこうですかね、グーッとこうあるわけですけども。マーケットがホーチミンでだいたい5割ぐらい、マーケットの5割、そして、ハノイで3割、真ん中にあるダナンという、観光の都市ですけど、ダナンで10%、その他で10%という、そんな市場構成になっているんですよね。

伝統小売を獲らないと、もちろん3,000店舗の近代小売なので、これはなかなかビジネスをスケールさせることはできない。これはフィリピンのときもお話しましたけど、いかに近代小売で売れ筋になるかということは重要で、伝統小売のオーナーというのは近代小売で売れ筋になったものしか取り扱いたくない。なぜならば、狭い店舗のスペースで置けるものの数が限られているから。そうなったときに、この縦長で、またこれは南北戦争の名残りがいまだにあって、北の影響力が強いわけです。北の会社が南で何かをしようとすると、これはやりやすいんですけども、南の会社が北で何かをしようとすると、これは非常に力を発揮することがなかなかできないという、こういうジレンマがまだまだ根強く残っているというのがベトナムの市場。だから、北のほうが南でやりやすい。南は北に行っても全然駄目というのはあるんですけど。実際に北の会社に、北に本社のある会社に南をやらせてもやっぱりこれは弱くて。南に会社に北をやらせてもこれもまた弱いので、北は北、南は南でやっぱりディストリビューターというのは分けないといけない。近代小売をやるにも分ける必要があるわけですよね。北のプータイ、南のメサみたいな、これは大手のディストリビューターですけども、外資系のメーカーなんかをやっているディストリビューターですけど、こういうふうに分けないといけないということがまずあって。そのうえで、もう1つの特徴としては、これは分けて近代小売を獲りますよね。
もう1つの特徴としては、ベトナムのディストリビューターの定義が非常に面白くて、今言った北のプータイ社とか南のメサ社というのは、基本的には欧米の先進的なグローバル企業が彼らを一人前のディストリビューターとして教育を何十年ってしてきて今があるんですけど。なので、ディストリビューターの機能というのはセールスであるということは分かっているんですね。セールスとデリバリー。むしろデリバリーなんていうのは、日本では佐川やヤマトがやりますから、ディストリビューターの一番の仕事ってセールスなんですよね。けど、この感覚がやっぱりベトナムというのはなくて、ディストリビューターというのはデリバリーする人と。もともとデリバリーボーイから来ているんですよね。インドのストッキストとかと一緒の感覚で。結局、小さな、もう本当に、行くと倉庫しかなくて、倉庫兼事務所みたいな、短パンに上はだかみたいなおっちゃんがいて、本当にバイクで何人か雇って運んでいる、もう自分たちの地区だけにデリバリーを毎日しているような、こういうのをディストリビューターと言うんですよね。こういう人たちを、人というか会社を、例えば、ネスレとかは、ユニリーバとかは、もう200社とか、250社とか使って、プラス自社のセールスマンにそれらのフォローをさせて20万店とか30万店の伝統小売を攻略しているという、こういうディストリビューション、マイクロ・ディストリビューション網を構築していくんですよね。ベトナムで有名な日本企業と言うと、ユニ・チャームさんとか、それからエースコックさんとかですけども、エースコックなんかはベトナムで今5割ぐらいのシェアを持っていますけども、彼らもやっぱり縦長のベトナムの市場に10工場ぐらい持って、それぞれの地域で250社ぐらいのディストリビューターを使って、おそらく彼らは50%以上のシェアを持っていますから30万店ほぼフルカバーしていると思いますけども、そういう大変美しいディストリビューション・ストラクチャーを持っていると。ユニ・チャームもそうですよね。

こういうものをつくっていかないと、なかなかベトナムの伝統小売というのは攻略できないので、やっぱりフィリピンと同様、いかに近代小売で売れるように、売れ筋になるかということと、伝統小売でそもそも売れるような形態じゃないと駄目ですよと。パッケージ、グラム、入り数、そんなに将来にわたって使う分まで売ろうとしても駄目ですよ。1個売りが重要なんですよと。伝統小売の最大の特徴は、今使いたい分だけを今使える、こういう形態になっていますかということが2つ目。

3つ目はマイクロ・ディストリビューションができるディストリビューション・ネットワーク。この強固なディストリビューション・ネットワークをいかにつくり上げていくかということは大変重要で。ベトナムには北と南のこのジレンマと、また、ディストリビューターの定義にセールスがないと、デリバリーであるという、この大きな特徴があるということをしっかりと理解をしたうえでディストリビューション・ネットワークをつくっていくということが重要になります。

それでは今日はこれぐらいにして、皆さん、また次回お会いいたしましょう。