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第336回 中小企業の大企業とは異なる2つの前提条件

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、中小企業のグローバル展開ということでお話をしていきたいと思います。

中小企業の定義は、前回同様に数十億円~数百億円ぐらいの企業を中小企業というふうに定義をしております。今日は、前回に引き続き、中小企業のお話ということで、前回は確か、失敗する中小企業のパターンということで3つぐらいパターンを紹介させていただいたと思います。

今回は、中小企業は大企業とは違った戦い方をしないといけないですよというお話なんですが。中小企業と大企業、これは大企業の戦略と中小企業の戦略ってもう全然違う戦略なんですよね。なぜ違う戦略を描かなきゃいけないのかというお話なんですが、理由があって。それは2つ理由があります。1つは、大企業と中小企業の絶対的な違いって何かと言ったら、1つは経営資源なんですよね。人・モノ・金・情報等の経営資源の質と量が大企業よりも少ないというのが中小企業です。この限られた経営資源を使っていくということなんですが、一方で、求めている売上であったり利益、それからシェアなんかも、大企業は本当に100億、200億、いずれかは1,000億円の市場をつくらないといけないと、こういう至上命題でグローバル展開、海外、新興国に出ていくわけですけども、中小企業の場合は取りあえず数億円やりたいと、そして、数十億円までいけばいいなという、こういうことだと思いますので、求めている売上であったり利益も違うというのが中小企業なわけですよね。そうなってくると、3年で100億やるのと、10年で100億やるのって全然違ってくる。

100億ってちょっと大きいので…。すみません、この図で説明しましょうかね。100億と書いてますけども、100億ってちょっと大きいので10億ぐらいで見たときに、3年で10億やるのと、5年で10億やるのって、もうこれは描く戦略が全然変わってくるんですよね。同じ経営資源で3年で10億やるのと、5年で10億やるのって、これは同じ経営資源を使いますから、その配分を調整していかないといけない。3年で100億やるときは限られた経営資源をこういう配分にしますと、5年でやるときはこういう配分にしますと、全然戦い方は変わってくるんですよね。なので、中小企業には中小企業の戦い方があって、結局、100億200億やろうと言っているのではないので。であれば、戦い方をしっかり絞っていくというか、フォーカスをしていくということはすごく重要で。そういったことについて、この中小企業のお話では今後いくつかのシリーズに分けてお話をしていきたいんですが、今日の話は、なぜ戦い方が異なるのか、それは、持っている経営資源と求めている利益、これが大企業とは違うから当然戦い方も違いますよというお話です。

次回以降、具体的に中小企業はどういうふうに戦っていけばいいのかということでお話をしていきたいと思います。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。