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第376回 【Q&A】良いディストリビューターを選ぶポイントとは? その3

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、前回の質問にお答えをしていきたいと思います。

スライドをお願いします。前回の質問「良いディストリビューターを選ぶポイント」ということで、前回、前々回と違う切り口でお話をしましたけども、今日は5個目のスライドですかね、5個目のスライド。良いディストリビューターを選ぶポイントなんですけども、いくつかの切り口がありますよと。その切り口を前々回ぐらいから説明をしているので、必要であれば、また前回、前々回と見てもらって。

今日の切り口なんですけど、スキルセットとマインドセットというお話をしていきたいと思います。ディストリビューターってスキルセットとマインドセットを両方見ていく必要があって。僕、スキルセットって、これは何を言っているかと言うと、自分たちのターゲットに対して3つの力をスキルセットと僕は呼んでいて。1つは提案力、もう1つは配荷力、そして、もう1つは資金力で、この3つの力がスキルセットが揃っているかどうかということを僕はすごく見ているということなんですけども。

まず、自分たちのターゲットに対してしっかり自分たちの商品を提案する力がありますか、提案できますかという力を具体的に見ていく。過去にどういう提案をしていて、どういうものが入っているのか。類似でもいいですし、今取り扱っている商品でもいいですし、どれぐらいの提案力があるのかというのを具体的にやっぱり見ていくということはすごく重要で。

もう1つが配荷力ですよね。これは現実的なディストリビューション・ネットワーク、特にTT、伝統小売をやる場合のディストリビューション・ネットワークがどれぐらいしっかりと本当に構築されているのか。近代小売なんていうのはもうセントラル物流にドーンと商品を置けば、そのまま各支店に配送されていくので、基本、現法があれば直販するというのが道理なわけですよね。そうすると、伝統小売にいかに配荷できるか、配荷する力があるかというところの力を見ていく。

3つ目が資金力。ディストリビューターというのはお金を回す仕事ですから、基本的には100億やりたいのに、売上が100億の会社とやっても資金絶対に100億円持っていませんから、回らないということになるわけですよね。そうすると、自分たちがやりたい数字をしっかりとお金を回せるだけの潤沢な資金があるのかどうかということをしっかり見ていくということが必要で。

これがスキルセット。最低限、自分たちがこのターゲットに対して、まずはこれぐらいやりたいということであれば、その提案力、配荷力、資金力があるかということで全部切っていくわけですよね。これ以下の会社というのは、正直、選択肢にはならないので、基本的にそこで1つスキルで切るということは重要で。

スキルで切ると、何社かの最終的な選択肢が出てくるわけですけども、その選択肢の中からどれにしようかなということを選んでいくわけで。結局、どれだけマインドが高くても、マインドセットというのは、企業理念とか社風とか社長の人柄、特に社長がね、どれだけわれわれとの事業に対して思い入れを持ってくれていて、どれぐらい自分が投資をしようとしているのか。ディストリビューターにとっても投資なんですよね。結局、「売れるかどうか、やってみるよ」ぐらいの話ではなくて、「この商品が売れる、売るんだ」という強い意志のもと、しっかりとディストリビューターも投資をしてくれるような社長なのかどうかというのを見極めないといけないので、基本的には社長と会わないといけない。ディストリビューターと言ったって、その取り扱っているモノにもよりますけども、数百億規模ですよ。まあまあ財閥系とかになると数千億とかっていうのはもちろん出てきますけども。そうすると、ある程度、ディストリビューターの社長には、こちらも然るべき役職者を出せば会うことができて、そこでしっかりとトップ同士で話をつけないと、アジア新興国市場ってだいたい話が手のひらが返るように違うことになってしまうので、必ず最終決定権者と話をする。その人の人柄次第だと思うんですよね。結局、マインドセットがどんなに高くても、さっき言ったスキルセットを持っていなかったらそもそもターゲットには到達しないので、これは無理です。だから、最低限必要な、「ここまでは許せるけど、ここまではもう許せない」というところのスキルセットを明確にするということと、それが明確になったら、最後はマインドセットでどれだけ自分たちのことを理解して、どれだけ自分たちの商品に熱量を感じてくれて、そこに投資をしようとしてくれているか、ということをやっぱり見ていかない。

逆に言うと、どれだけスキルセットが高くても、マインドセットが低かったらうまく売れないんですよね。結局そこまで熱量がないので、その商品、新規の商品を市場に投入するときのかかるパワーって、ものすごく大きなパワーが複数年におよんでかけていかないといけない。それだけのパワー、熱量をしっかりとオーナー社長が持っているかということはすごく重要なので、そこをしっかり見極めるということは大変重要ですよというお話でございました。

それでは今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。