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第395回 【本の解説】なぜ「良いモノを作って売る」ではダメなのか

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続きこの企画、新しい企画をやっていきたいと思いますが、私が去年出した『グローバル・マーケティングの基本』の日本実業出版社の本ですけども、これについての解説になります。

あんまり大切じゃない項目はどんどん飛ばしていくとかって言いながら、しょっぱなから前回フルに長いビデオになっちゃったんですけど、今日は1-2、15ページですね、「なぜ「良いモノを作って売る」ではダメなのか」というお話をしていきたいなというふうに思うんですが。

私がこうして緩い感じでダラダラしゃべるものですから、5分というふうにこの番組は決まっているんですけどね、いつもちょっと時間オーバーをして皆さんにご迷惑を掛けちゃっているんですけども、なるべく簡潔にお話をしていきたいなというふうに思います。

「なぜ「良いモノを作って売る」ではダメなのか」ということで、日本企業の、日本の消費財メーカー、消費財メーカーに限らずなんですけど、アジア新興国展開を見ていると、良いモノを作って売っていくというところにやっぱりだいぶ中心が寄せられていて、ひどい会社だと7割8割がもうそこになってしまっていて。結局、本当にマーケットシェアが獲れている会社って、そこだけじゃないんですよね。良いモノを作っていくなんて当たり前の話で。

これは前回もちょっとお話しましたけど、4Cとか4Pの観点で言うと、プロダクトとプライスとプレイスとプロモーションがあって、良いモノというのはプロダクトに結び付いているもので、このプロダクトが良いなんていうことは当たり前なわけですよね。その次にプライスがあって、これは別に安くしろと僕は言うつもりはなくて、1円でも高く売ったほうが良い。ただ、これってやっぱり消費者がどれだけ許容できるかということはすごく重要で、消費財というものは1回や2回買ってもらって終わりじゃないわけですよね。いかにたくさんの人に、いかに速い頻度で、いかに繰り返し永遠に買い続けてもらうかということを考えたときに、どういう価格であるべきなんだということを、競合の価格帯も見ながら、自分たちのブランド力も見ながらつけていかないといけない。そして、チャネルですよね。プレイスのチャネル、どうやってたくさんの人が買いやすい売り場に並べるかということを考えないといけない。アジア新興国の場合だったら、近代小売に併せて伝統小売も考えないといけない。そして、並んだもの、見たこともないものを、アジア新興国の人たちは失敗できませんから手には取りません。そうなったときにどうやって彼らの手に取らせるかという、これを考えるのがプロモーションなので、この4つをしっかりとやらないといけない。

1P戦略ではダメなんですよね。プロダクトだけじゃダメ。良いモノを作っているだけじゃダメなんですよね。この4つのPが最適化されて初めて商品は売れると。これを4Cの観点でやらないといけない。4Pとか4Cとか、今はガガガッとググってもらったらいっぱい出てくると思うので、その観点でやっていかないといけないですよと。なので、良いモノを作って売ったって、そんなもの買いやすい売り場に並んでなかったら売れないし、仮に売り場に並べても、それが何なのかを知らせなかったら売れないわけですよね。われわれがなぜ日本でスーパーやコンビニに行って買うかと言うと、知っているから買うわけですよね。知らないモノは買わないわけなので。日本人だったらね、知らないけどこのメーカー知っているし、そうそう変なモノは出さないだろうと、チャレンジしてみようかなと、こういう買い方ができるわけですけど。アジア新興国に行ったら、ブランドも知らない、会社も知らない、何も知らないわけですよ。日本ほど知られていないわけですよね。なので、やっぱりそこはしっかり知らせていかないといけないと。

…うるさいですよね。ここ25階なんですけど、目の前でコーンズさんがですね、コーンズってフェラーリとかロールスロイスを売っているディーラーさんなんですけど。コーンズが新しい社屋を建てていて、その工事のコンコンという音と、今日…、バイデンさんが昨日来たんですよね。バイデンさんが昨日来て、ヘリコプターの音もね、ブルブルブルブル…。こうしてしゃべっていたら、わざとかなというぐらいカンカンカンカン、聞こえますかね。こんな感じなんですけどね、こんな感じのとこで仕事しているんですけど。カンカンカンカンカンカンね、下から聞こえるんですけどね。あれなんですよ。音って上に行くんですよね。ごめんなさい。音ってやっぱり上にいると届きやすくて、遮るものが何もないので、ものすごく響いてくる。実は地上にいたほうが音ってなかなか聞こえにくいということをね、ここにいるとよく感じますね。25階ぐらいだと全然音届くので、高層マンション、なかなか音うるさいなというふうに思いますね。

…はい、何の話だっけ。「なぜ「良いモノを作って売る」ではダメなのか」ということなんですけど、まあまあそういうことなので、品質だけではダメですよと。今度は救急車、なんか狙われているんですかね、今日はね。ということで、しっかりとプロダクト以外のモノ。特に日本企業はモノが良いのは分かっているので、それが本当に良いんだったらそれを伝えていかなきゃいけないんですよね。そこまで品質にこだわっているんだったら、「私たち、こんなにキチガイみたいに品質こだわっているんですよ。見てください」という、この馬鹿げたことをもっと説明していくと、それが馬鹿げたことではなくなってくるので、それはやっぱりしっかりやったらいい。ヨーロッパのブランドなんてまさにそうですよね。時計1つ取っても、別にパーペチュアルカレンダー、「400年変えなくていいんですよ、手巻きの機械式の時計」と言うんですけど、「いやいや、400年変えなくていいけど、5年に1回オーバーホールしたら別に時間止まるじゃん」みたいな。「だから、意味ないよね、そのパーペチュアル機能って」というものに対して、「どれだけの時間を職人がかけて作って」みたいなことを言うわけですよね。それに人々が翻弄されて買っていくわけなんですけど。まあまあまあ、ラグジュアリーブランドと消費財はまた違う話なんですけど。でも、そのこだわりを表現していくということはすごく重要で、ただ良いモノを作って売るだけでは売れませんよというお話を書いています。

ということで、今日はこれぐらいにして、また次回お会いいたしましょう。