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第40回 「営業力」より「マーケティング力」

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テキスト版

グローバル市場で展開をする際は、「営業」と「マーケティング」の違いを明確にする必要があります。その違いを認識することで、自分たちに必要な仕事のポイントを理解することができるのです。この2つの違い、また、重要なポイントについて解説します。

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みなさんこんにちは、スパイダーの森辺です。今日はグローバル市場では「営業力よりもマーケティング力」の方が重要であるという事についてお話しします。グローバル市場への展開において、このマーケティング力というものと、営業力というものの明確な違いを理解しなければ、自分たちはそもそも何が重要なのか。自分たちにとって、グローバル市場ではどんな仕事が重要なのかという事が理解できずになかなかビジネスが回っていかない。今日は「営業力よりマーケティング力」の違いについて一緒に学んでいきましょう。

まず最初に申し上げたいのは、営業力 とマーケティング力はイコールではないという事です。そして営業力よりもマーケティング力 の方が圧倒的に重要であるという事です。マーケティングの父フィリップ・コトラーはマーケティング力をこのように定義している。マーケティングとは、商品を企画・開発して、生産をし、チャネルを作って流通させて販売して代金を回収するまでの一連の流れをマーケティングだというふうに定義している。一方で営業、英語ではセールスになるわけですが、セールスいわゆる営業 というのはこのマーケティングの一連の活動の最後の方の営業活動の一部分だけを指している。したがって営業とマーケティングというのは全く違う。もっと丁寧に説明するとマーケティングの領域と言ったら一体どういうものなのか。まずアジア新興国。例えばアジア新興国に出た時にその市場のことは全くわからない。したがって企業はまず市場調査を開始する。そしてその市場に合った商品を企画して開発し、それを生産し物流網を構築して、販売促進をして、営業活動をしてそれを販売して代金を回収するというこの1連の流れをマーケティングという。対して営業というのは、この営業活動の1部分である。営業活動をさらに深ぼると、顧客のアプローチに始まり、顧客への提案、そして顧客クロージング。この流れが営業活動である。我々は、日本国内では営業は営業活動だけをしている。したがってマーケティングのプロセスに介在するなんていう事はほとんど出来上がった商品を出来上がったチャネルに営業をするというのが日本国内の仕事。一方でアジア 新興国にでたら、そもそもその市場が何なのか、どういう市場なんだ。市場調査をやり、その市場に合った商品を開発して販売チャネルを構築し、生産体制を確立してそれを販売促進するというマーケティングの一連の能力が求められている。これが決定的に日本 と、グローバルに出た時のプロセスの業務の仕事の違いなのです。

したがって、営業とはマーケティングではない事。グローバル 市場に出たときには営業力よりも圧倒的にマーケティング力が重要になる。我々は営業力以上にマーケティング力を武器にして戦わなければならない。
それではみなさんまた次回お会いいたしましょう。