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第403回【本の解説】戦略のベースは「マーケティングの基本プロセス」その2

テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、『グローバル・マーケティングの基本』 日本実業出版社から私が去年出した本ですけども、この本の解説をしていきたいと思います。

今回も前回に引き続き、37ページから始まる「1-8 戦略のベースは「マーケティングの基本プロセス」である」ということについてお話をしていきたいと思います。

1-8の3枚目のスライドをお願いします。3枚目のスライド、これについて「R」まで前回説明したんですよね。今回は「STP」からということで。「R」のところで、まとめると、「R」をやることで自分たちが出るべき市場の優先順位が1つ分かりますよということと、あと、出る前に勝ち負けがある程度想定できますよということをお話をしたと。出る前に勝ち負けがある程度想定することができるので、出る市場の順番を、優先順位を正しくすることができると。なぜならば、自分たちの経験値や経営資源が少ないのにいきなり難易度の高い新興国市場に出ても、これは失敗するだけなので、その整理をするのが「R」ですよと。多くの日本企業は、そこでまず1つ目の間違いをおかしてしまいますよというお話をしたと思います。

これが済んだら、じゃあ、いざ出ると決まったときに「STP」なわけなんですけども。この「STP」って、自分たち、セグメンテーション・ターゲティング・ポジショニングの略なんですけど。「セグメンテーションって何?ターゲティングって何?ポジショニングって何?って、カタカナで言わないで」という人は多いと思うので、日本語でこういうふうに書いていますけどもね。セグメンテーションって、どんな層に売ったらいいんですか?という話なんですよね。例えば、B2Bだったら、自分たちの部品って、自動車産業にも使われているし、携帯・通信産業にも使われているし、何とか産業にも使われていると。その中で「自分たちはどのセグメントを狙いますか」ということを選んでいくというのがセグメンテーションなわけですよね。分けていくという。もしくは、大企業・中小企業というセグメンテーションでもいいですし、B2Cだったら、BOPからTOPまでね、中間層それから富裕層、BOP(ベース・オブ・ピラミッド)を含めて選んでいくというのも1つだし、エリアで分けるというのも1つだし。まずターゲットを選ぶときに、ある程度ざっくりセグメントしましょうよというのがこのセグメンテーションなわけですよね。

セグメンテーションがざっくりのところまでは何となく日本企業はできているんだけども、実はすごく重要なのが、その中でも具体的にどこを狙いますかというターゲティングが重要で。このターゲットに対して戦略というのがあるんですよね。戦略というのは戦略があってターゲットがあるんじゃなくて、ターゲットに対して戦略というものをつくっていかないといけない。このターゲットに売る、これを売るためにこういう戦略なんだということなので、ターゲットが明確になっていなかったら何も明確にならないんですよね。日本企業のよくある間違いというのは、パートナーをまず見つけたいという、こういう思考に新興国市場に行くと陥るわけなんですけど。パートナーなんかよりも、ターゲットが誰なのかということを明確にするほうがすごく重要で、「誰と」売るかよりも「誰に」売るかということのほうが重要だよということは、この番組でも散々言ってきているんですけども、このターゲティングをやるというのがまさに「STP」の「T」、ターゲティングなわけですね。

最後のポジショニングというのは、自分たちはその中でね、どういう立ち位置を取るんですかと。これは1つに自分たちの企業って、どういうブランディングをしていくのかという側面もそうだし、どういうスタンスを取っていくんですか。たぶんいろんな立ち位置って、いろんな捉え方ができると思うので、「自分たちが何者であるの?ここの市場において」ということを、これは全部、対競合を見てやっていくわけですね。

セグメンテーションも、ターゲティングも、ポジショニングも。こういうことを整理していくと、より自分たちがどうあるべきなのかということと、より自分たちが誰を狙うべきなんだということが明確になってくる。ここがふにゃふにゃしていると、次の「MM」もふにゃふにゃしていくんですよね。なぜならば、この次の「MM」というのは、まさにこの「STP」のためにつくられていくものだから。「MM」 何が求められているのか、自分たちが売りたい商品を売るのではなくて、市場は何を求めているんですかと、こういう商品を売っていかないといけない。自分たちが売りたい金額で売るんじゃなくて、いくらなら賄えるの?と。特に消費財なんていうのは、1回2回なんていうのは買えるんですよ、高くたって、たかだか消費財の値段ですから、数十円、数百円。そうすると、賄えるということは、どれだけ自分たちの生活に取り込めるかということなので、そういう値段でいくらなの?ということが賄えるか。プライスですよね。プロダクト、プライス。そして、3つ目のプレイス。これは、どこなら買いやすいの?特に売り場に関しては、消費財、新興国、もう逃げられないのは伝統小売ですよね。近代小売と同時に伝統小売をどうやって押さえていくか。消費者にとっては、伝統小売はめちゃめちゃ買いやすい売り場なわけですよね。そして、これからはオンラインの市場。オンラインの市場も彼らにとって非常に買いやすい売り場、これをどうやって押さえるんですかということを考えていく。そして、じゃあ、棚に並びました。サイトに載りました。伝統小売にも置かれました。じゃあ、それをどうやったら消費者が手を伸ばすの?と、選ばれるの?と。売り場に並ぶということは、競合と隣り合わせに置かれるということなので、そのときに競合よりも多く、競合が5回に2回選ばれるんだったら、自分たちは5回に3回4回選ばれる存在にはどうしたらなるんですかというのがプロモーション。まさにこれを緻密に考えていくということをしないといけない。さっき言った、「STP」がふにゃふにゃしていると、この「MM」もふにゃふにゃしてくるので、ここっていうのはやっぱり「STP」をまずしっかり、ターゲット、誰に売るんだ、自分たちは何者なんだということをしっかりさせるということは大変重要ですよと。そして、「MM」をしていくと。

これまたちょっと時間ですよね。次にしましょうかね。次にね、また4枚目のスライドに行きたいと思うので、またちょっと次回ちゃんと説明したいと思います。今日はこれぐらいにしたいと思います。それでは皆さん、また次回お会いいたしましょう。