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第44回 「導入期」、「成長期」戦略のありかた

テキスト版

日本企業がグローバル市場でマーケットシェアを上げられない理由の1つは、戦略の立て方です。日本企業の多くは「導入期」、「成長期」での戦略を誤っているのです。そこで、欧米先進グローバル企業の戦略を見ると共に、アジア新興国で立てるべき戦略のあり方について解説します。

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皆さんこんにちは。スパイダーの森辺です。
今日はアジア新興国市場における「導入期戦略」と「成長期戦略」のありかたについてお話しします。多くの日本の消費財メーカーはこの導入期と成長期の戦略を間違ってしまうがため、なかなか現地で高いマーケットシェアを上げられません。何年たっても導入期から抜け出す事ができず、なかなか成長期に突入できないという消費財メーカーは少なくないのです。
今日はアジア新興国市場における「導入期」と「成長期戦略」のありかたについて一緒に学んでいきましょう。

まず、最初に申し上げたいのは日本 の消費財メーカーと欧米の先進的なグローバル消費財メーカーでは、この導入期、成長期戦略が全く異なります。日本 の消費財メーカーは導入期と成長期の戦略を2つの小売流通で分ける。まず導入期では徹底して近代小売にフォーカスをする。そして、近代小売でのビジネスがある程度回った段階で、成長期に突入できるので成長期に突入したら今度は伝統小売を攻略すると、こういう戦略をとる。一方で、欧米の先進的なグローバル消費財メーカーはどうかというと、彼らは端から、導入期 の時点から近代小売も伝統小売も同時に攻略をしていく。この2つの戦略の違い、なぜ日本の消費財メーカーの戦略だとなかなかマーケットシェアが上がらないのか。これは、アジア新興国の中でも特にVIPのような新興ASEANベトナム、インドネシア、フィリピンです。これらの国ではまだまだ、近代小売の数がやっぱり少ない。例えばベトナムには主要近代小売は1200店舗程度。アセアンの中でも最も近代小売の多いインドネシアですら、2万店強。このような数の中でいくら近代小売にフォーカスをして近代小売で頑張ってもアセアンの近代小売は導入費をとる。リスティングフィーであったり、ほぼ半強制的なプロモーションであったり、年間を通して様々な導入費がかかってくる。この導入費 を賄うほどの店舗数がない中で、近代小売にだけフォーカスをしても絶対に利益は出ない。したがって、なかなか成長期に入れないのでずっと近代小売をやることになる。そしていつまでたっても成長期に入れず、伝統小売に手が出ない。こういう状況になる。一方で欧米は近代と導入をなぜ同時にやるか。その理由は、近代 小売で取り扱われているもの、売れているものは伝統小売のオーナーが積極的に取り扱います。また、伝統 小売のストアカバレッジの高いメーカーの商品には、近代小売は導入費をさほどとりません。したがって、伝統 小売と近代小売というのは双方に相乗効果がある。両方同時に狙うからこそ、双方の効果が最大化される。そしてそれが利益を生む。そういう構造になっているのです。
日本の消費財メーカーも、具体的なto doを明確にする。まず、近代小売と伝統小売を同時にするんだと。その中でも近代小売なんていうのは物理的な問題なので、誰がやってもできる。むしろ伝統 小売で具体的にどのようなエリアのどのような伝統小売に、どれくらいのストアカバレッジで自分たちの商品を配荷するんだという明確 なto doを決めて自社のセールス体制と自社のディストリビューショネットワークを使ってストアカバレッジ とインストアマーケットシェアを上げていくということをやっていかないとならないのです。

それではみなさん、また次回お会いいたしましょう。