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第447回 【本の解説】 参入戦略策定までの6ステップ

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森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日もですね、今日もかな。久々ですかね。この『グローバル・マーケティングの基本』、私が去年、日本実業出版社から出した本ですが、これの解説に戻りたいと思います。そうですね、前回とかはたぶん確か違ったような話をしていたと思うので、久々に本の解説に戻ったのかなというふうに思います。

早速なんですが、今日は3-3、125ページ、「参入戦略策定までの6つのステップ」ということで解説をしていきたいと思います。参入戦略をつくる上で重要なことって、可視化をするということがすごく重要で、可視化をしないと何も始まらないというか、戦略もそもそもないわけなんですよね。なぜならば、今の現状を可視化する、いわゆる見える化することで分析が初めてできて、仮説を始めて立てられるようになって、それに向かって進んでいくわけですから、可視化がすべての始まりであると。その中で、いくつかの項目に分けて可視化ということをしていかないといけなくて、それができて初めて戦略策定のフェーズに移れますよという、そういう順番になっているんですけど。その6つのステップを、図を見ながらたぶん説明をしたほうが分かりやすいと思うので、すみません、スライドをお願いします。これは1から5があって、6、7、8ということで、今回はね、参入戦略策定までの6つのステップということで、本当はチャネル構築までの7つのステップとか、チャネルを構築してもそのあと管理育成までしないとそれは継続性がないので、継続性がある販売チャネルにするにはこの8までやっていかないといけないんですけど、7、8の話はまたいずれこの本でも出てくるのでやりますけども、今日は1から6の話をしていきます。

1の市場環境の可視化ということで、まず重要なのってこの6つ、市場、競合、それから競争環境、これはまさに競合を可視化するということなんですけど、競合、それから流通環境、特にB2C、消費財の場合はアジア特有の伝統小売の存在ということがありますし、例えば小売がいわゆる導入費を徴収するという、新興国、ASEANに限った話じゃないんですけど、独特の商習慣があるので、流通環境も日本とは違うわけですよね。そういうものを見ていくと。当然、消費者も、日本みたいに北海道から沖縄まで、基本ほぼ同じような価値観で生きているというような状況ではありませんので、富裕層もいたり、中間層もいたり、貧困層もいて、実は日本も同じようにいるんですけど、それがあまり普段の生活では見えないようになっているし、見る必要もないような状態がうまくつくられているので。ただ、新興国に行けばそれは露骨に見えていくし、貧困層と富裕層や、中間層と富裕層の差というのがとてつもなく大きい。日本だと、確かに中間層と富裕層の2つの存在というのはあるんですけど、じゃあ、その差があからさまに見えるかと言うと、それはなかなかあからさまには見えないわけで。でも、新興国に行くとそれが見えるので、この消費者の可視化ということをやっていく。あと、ディストリビューターの可視化。これもいわゆるディストリビューター、誰と組んでいくのかということが非常に重要になってくるので、ディストリビューター自身も、これは椅子取りゲームみたいなもので、ディストリビューターの選択肢もどんどん、どんどん、少なくなっていくので、ディストリビューターの可視化というものもしていかないといけない。

この5つのことが可視化できれば、その中で、じゃあ、何を捨てて、何を取るの?ということなので、分析をしっかりすれば、参入戦略の策定というのは自然とできると言っても過言ではないのかなと思うんですけど。結局うまく参入戦略がつくれないとか、戦略自体は別に間違ってないんですよね。戦略のつくり方が弱いのではなくて、戦略をつくるための可視化の作業が弱いから、日本企業のアジア新興国市場の参入戦略は間違うというケースがあって。すごく面白いのが、自分は分かっているつもりだというケースが非常に多くて、特にアジア新興国市場を引っ張っていく責任者、リーダーが、自分が分かっていると過信しているわけなんですよね。海外も長いし、もう自分は十分分かっているんだで行くんだけども、そんなの僕でもアジアに関わって35年ぐらい、自分の事業として20年ぐらいやっていますけど、分からないことはたくさんまだまだあるし、やっぱり都度可視化の作業というのは絶対に丁寧にもう1回やるので、今までの自分の知識を、おそらくこうなんだろうということは分かっているんだけど、もう1回やっぱり可視化の作業を繰り返すことによって短期間で微妙に変わったトレンドなんかをつかんでいくということは非常に重要なので、やるんですよね。結構誤った方向に進んでしまっている会社を見ると、この可視化の作業にお金を割かない、予算を割かないというケースが非常に多くて、それがゆえに、自分たちがすでに先進国で経験したこと、もしくは日本で経験したことをベースに参入戦略をつくっていくので、もしくは自分たちがこうしたいということをベースに参入戦略をつくっていくので、なかなかアジア新興国の市場の実態と合わずにうまくシェアが上がらない、売上が上がらないというケースをたくさん見てきています。

なので、非常にシンプルな話なんですけど、分かったつもりだから可視化に進めないというケースが多くて。もしくはこの可視化が重要だという認識がない。なぜならば、自分たちは日本で成功してきているので、きっとこうやればうまくいくはずだと強く信じ切ってしまっているから。だから、逆に1回2回失敗をしているケースのほうが可視化を丁寧にするという傾向が強いのかなというふうに思います。なので、ぜひこの5つのことをしっかり可視化をするということを頭に入れておいていただければなというふうに思います。

今日はこれぐらいにしたいと思います。また次回お会いいたしましょう。