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第448回 【本の解説】インプットがないと戦略アウトプットは出せない

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、この『グローバル・マーケティングの基本』、日本実業出版社から私が去年出した本ですが、この本の解説をしていきたいと思います。

今日は3-4、129ページ、「インプットがないと戦略アウトプットは出せない」ということでお話をしていきたいと思います。前回、可視化の重要性、参入戦略をつくる上で可視化が重要ですよと、5つの可視化のポイントの話をしたんですけど、それとも通ずる部分が多いというか、すごく近しいお話なんですけど、インプットとアウトプットの話をしたくて。優れたアウトプット、戦略をつくるためには、絶対的にインプットが必要であると。前回もお話ししたように、市場のことも分からないといけない、競合のことも分からないといけない、流通のことも分からないといけないし、ターゲットとなる顧客、消費者のことも分からないといけない。それから、中間流通事業者、ディストリビューターのことも分からないといけない。これらは全部インプットなんですよね、インプット。このインプットが入って、ここで過去の知見、経験やナレッジを掛け合わせて化学反応を起こす、分析をしていく、そうすることによって初めてアウトプット、戦略というのはアウトプットなので、アウトプットが出ますよということなわけですよね。

もちろん、10のインプットを入れても、結局2、3のアウトプットしか出せないと、ここの中での化学反応をどうするか、分析をどうするかによってこっちの掛け算の出てくるアウトプットって変わってくるので、10入れたのに3しか出ない人ももちろんいるし、10入れたのに30出してくる人もいるわけですよね。だから、一概にインプット=アウトプットというわけではないんですが、少なからずインプットがやっぱりないと、平均的に言ったら高いアウトプットなんてなかなか出せないんですよね。基本的にはインプットの量以下のアウトプットを出すって相当ちょっとイケてない話になるので、そんなことというのはあまりなくて、10のインプットを入れたら、それが掛け算になって20とか30とかのアウトプットになるんですよね。筋の良い人であれば、10のインプットを入れれば、それが60、70、80と倍々ゲームになって増えていくという。これが優れた戦略で、この戦略を仮説検証を続けながら、何回も繰り返し繰り返しやっていくことで、実績をアウトカムというふうに僕は訳しているんですが、実績、アウトカムになってくる。だから、インプットがアウトプットをつくり、アウトプットを繰り返しやることでアウトカムになるという、この順番になってくる。インプット、アウトプット、アウトカムと、ここの重要性をなかなか理解してなくて。入れるインプットというのが、今まで自分が国内の市場とか先進国の市場でやってきたインプットがやっぱりベースで、アジア新興国市場のアウトプットを出そうと思っても、そもそも入れてるインプットが違うので、これを全否定するということをすると、人生全否定になっちゃうので、そういうことを言っているのではなくて。一旦、その出そうとしているアウトプットがアジア新興国なのであれば、やっぱりアジア新興国市場のインプットを入れなきゃ駄目で、自分にそのインプットがなければ、外から取ってくるという、借りてくるということをするとかっていうことをしないといけない。とにかく自分のインプットが、これから出そうと思っているアウトプットと違うインプットなんだったら、やっぱりインプットを新しく入れ直すということをやらないといけないんですよね。それをやらないと、正しいアウトプットというのは出ないし、そこが正しくないと、アウトカム、最終的に出さなきゃいけない実績、アウトカムなんていうのは永遠に出てこないので。やっぱりこのインプットというのは非常に重要ですよと。インプット、アウトプット、アウトカムということを皆さん頭のどこかに入れておいてもらえたらなというふうに思います。

僕が今まで見てきた優れた企業のインプット量というのはやっぱり半端ないですし、インプットを入れてアウトプットをしようとするトライを何回も繰り返しているので、その繰り返しがここで起きる化学反応だったり、分析力として蓄積されていくので、繰り返しやることで。それが最終的なアウトカムにつながっているというケースが多かったと思います。

それでは今日はこれぐらいにしたいと思います。また皆さん次回お会いいたしましょう。