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第542回 B2B製造業-競合の理解度 簡単チェック

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テキスト版

森辺一樹(以下、森辺):皆さん、こんにちは。SPYDERの森辺です。今日も引き続き、B2B製造業向けのお話になります。対象地域は、グローバルサウスを中心とした新興国市場でございます。

今日はね、競合の理解度の重要性についてお話をしていきたいなというふうに思います。今まで20年ちょっといろんな企業の参入戦略に関わってきて思うのは、日本の企業の参入戦略とか再参入戦略、私どものクライアントの9割5分はもうすでに進出をしている、もう何十年前に進出をしているんだけども、なかなかここにきてうまくいかないので、戦略の再構築が必要だということで、特に競争戦略とか販売チャネル戦略を中心にご支援をしていて。弊社はその2つに強みを持っているので、逆に言うとその2つしかやっていないというような会社なんですけど。

その中でやっぱり非常によく感じるのは、多くの日本のB2Bの製造業って、どちらかと言うとひとりよがりの参入とか再参入を繰り返し続けていて。というのは、競合の理解度みたいなところの精度が非常に低い。基本的には顧客ありきで海外展開をしているというケースが多くて、顧客のことはしっかりと見ていますよ、顧客に対して欲しいものどうなんだと。ただ、その顧客というのが多くの場合は日系企業が顧客であったりするわけですよね。その中で、自分たちの競合のことを理解しているようで具体的に理解していないというケースが非常に強くて、かつてのように日本のB2Bの製造業しかつくれなかった時代というのは、基本的に競合の理解なんて必要なくて、むしろ自分たちが良いものをつくっていれば世界はそれを求めたという時代があったわけですよね、80年代90年代、ぎりぎり2000年代ぐらいまでそういう時代で、基本的に良いものをつくるということが最大の付加価値だったので、基本的にそれ以上のことは必要ないと、競合はつくれないわけですから、日本企業しかつくれなかったわけですから。じゃあ、なぜ今こんなに苦労しているかと言うと、日本企業じゃなくてもつくれるようになってしまったから、つまりは多くのB2Bの製造業がつくっているものがコモディティ化したというふうに言ったほうがよろしいと思うんですけど、コモディティ化した、誰でもつくれるようになったわけですよね。確かにまだまだ品質の差はあるんだけども、じゃあ、その差が使い手にとって何か大きな差を生むのかということを考えたときに、やっぱりコストが安いほうが優先されてしまうという、そういう時代がまさに来ていて。そうすると、やっぱり競合の理解度というのは非常に少ない。だから、かつての時代の常識で戦略を組んだりしているというケースが非常に多くて。今再び競争力の理解をしていく、競合を可視化していくということが見直されていて、非常に多くのご相談を受けるというのが今の弊社の現状で。

その中で私どもの、弊社のスパイダーの、どれぐらい、じゃあ、皆さんが競合のことを理解しているのかということを、皆さん自身で認識してもらう。要はね、競合のことを分かっていないことが分かっていないというか、どれぐらい分かっていないかが分かっていないという問題が非常に多くて、それは非常によろしくないよねと。われわれとしても支援をするのに、お客様自身がどれぐらい分かっていないかを認識していないので、どんなことを分からなければいけないのかということに対する価値を見い出せないでいるというケースが非常に多かったので、弊社のホームページに簡単にチェックができる、競合の、自分たちの競合の理解度を簡単にチェックできるプログラムを公開をして、無料で公開をして皆さんにやっていただいているというのがあるので、それをちょっと今日、紹介したいなというふうに思っています。

スライドをお願いします。こんなような、このQRコードからサイトに飛んでもらって、いくつかの質問に答えてもらうと、12個ぐらいですかね、12個の質問に答えてもらうと、皆さんの競合の理解度が何点なのかというのが出ますよと。プログラムをやってもらったら分かると思うんですけど、私どもの会社で一切データは収集していませんので、基本的には皆さんのスマホにしかそれは表示されないので、皆さんしか分からないということなのでご安心くださいということでございます。競合のマーケティング戦略、販売チャネル戦略、経営資源、それから全体戦略、組織、マネジメントということで、この6つの項目についての理解度をチェックをしていくと。

ちょっと次のページから1つずつちょっと見ていきたいと思うんですけど、マーケティング戦略についてね、少しでも迷ったらもうノーというふうに回答してもらったらよろしいと思うんですけど、これは競合のターゲティング戦略を具体的に把握できていますかと。例のところを見てもらうと、どのセグメントの、どのターゲットに対して、どういうポジショニングを取っているんですか、これはすごく重要で、ここがありきなわけですよ。このターゲットに対して戦略というのは組まれていくので、競合のターゲティング戦略を理解していなかったら、そのあとの戦略を理解しても、根幹のところが抜けてしまうので、競合のターゲティング戦略をどれぐらい具体的に理解できているかということは非常に重要ですよと。次の質問が、競合のマーケティング戦略を具体的に把握できていますかと。ターゲットに対してどのような4P、4Cを展開していますかと。競合の4Pとか4Cを、マトリクスを書いたときにしっかり埋められますかということですよね。販売チャネル戦略に関しては、競合の販売チャネルのストラクチャを明確にできていますかと。直販とディストリビューター経由の区分とか、どの企業の規模のディストリビューターを何社、どの地域で、どのような契約形態で活用しているのか、こういうことを理解していますかと。結構これがね、比べてみると、ディストリビューターの質も数も劣っていたし、契約内容とか契約形態も全然違ったよと。うちのこの契約じゃ全然駄目だったみたいなケースというのは結構あるんですよ。なので、こういう問題もそうです。あと、競合のディストリビューターのパフォーマンスレベルを具体的に把握できていますかと。どれぐらいの経営資源を持ったディストリビューターがそれらの経営資源をどう配分して、どのようなパフォーマンスを発揮しているのと。本当に具体的に競合のディストリビューターがどれぐらいの経営資源を持っていてね、例えばどれぐらいの熱の入れよう、資本の注入度合い、人・モノ・カネを入れているの?そこにと。だから、何人使って、どんな活動をさせているから、こんなパフォーマンスが出ていますよ、結果が出ていますよ、そんなことをしっかり見ていくというのがこの販売チャネルのところ。経営資源のところは、競合の経営資源を明確に把握できますかと。どのような経営資源をどれぐらい持っているの?それから、競合の経営資源の配分、明確にできていますか、どの経営資源をどれぐらいどこに配分しているか。それから、戦略。競合の戦略を明確に把握できていますか。どの方向に向かって、どのような戦い方をしているの?競合の戦略の中でも最もポイントとなる部分はどこですか。次のページ、組織に関して。これは非常に重要で、どのような機能や部門を持ち、それぞれ何人の人員があてがわれているのか。競合の組織を構成している主要メンバーのスキルセットを理解して、どのようなリーダーが、どのようなスキルセットを持った人員が機能して、どのようなリーダーのもと、どのようなスキルセットを持った人員が機能しているの?と。最後、マネジメント。競合の組織の活動内容を具体的に把握できていますかと。組織が目標達成させるために日々どのような活動を行っているのかと。競合の組織のマネジメント体制を具体的に理解できているか。組織が目標達成のために日々行っている活動をどのように管理されているかと。

こういうことが具体的に分かっていると、自分たちの現状と比較することができる。自分たちの現状と比較すると、「自分たちには何が足りていて、何が足りていないのか」ということが明確になるわけですよね。そうすると、この足りていないところを埋めるというところが次のタスクになってくるので、何をすればいいかということが非常に明確になるというのがこの競合の可視化で。競合の可視化は本当に絶対にやるべきだし、競合の可視化をすると次のステップで具体的に何を詰めていけばいいのか、自分たちが本当に足りないものは何だったのかということが明らかになるので、私は大変重要なことだというふうに思っております。ぜひ皆さんもね、このQRコードから今一度点数を確かめてみてください。75点以下の企業は、ぜひ私にご連絡をいただければと思います。

それでは今日はこれぐらいにしたいと思います。また皆さん、次回お会いいたしましょう。