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第68回 アジア新興国のディストリビューターの特徴

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日本の問屋、卸とアジアのディストリビューターは機能や性質は大きく異なります。アジアのディストリビューターの特徴をつかんでおくことで、どこまでの管理をすればどこまでの成果を出してくれるのかということを把握することで、リスクコントロールや、シェア、売上のコントーロルもある程度行うことができるのです。今回は、アジア新興国のディストリビューターの特徴について解説していきます。

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みなさんこんにちは。スパイダーの森辺です。
今日は「アジア新興国のディストリビューターの特徴」についてお話をしします。消費財にとってのディストリビューター、問屋、卸なんていうふうに言われますが、アジアでも当然そのディストリビューターが存在する。しかし、この日本の問屋、卸とアジアのディストリビューターは機能や性質が大きく異なる。この機能や性質、アジアのディストリビューターの特徴をつかんでおくことで、どこまでの管理をすればどこまでの成果を出してくれるのか。どこまでの管理をすればどこまでのことをやってくれるのか、ということが把握をできる。今日は「アジア新興国のディストリビューターの特徴」について一緒に学んでいきましょう。

まず、最初に申し上げたいのは、日本のディストリビューターとアジアのディストリビューターは機能と性質が全く違う。日本だと、みなさんもう既に理解をしている、これくらいのことをやって、これくらいのおつきあいをすればこれくらいの成果を出してくれるし、こういう問題が起きないようにこういうことをすればいい、もしくはこういう問題が起きた時にはこういうことをすればいいんだということがだいたいディストリビューターとのお付き合い、過去何十年の中でもう理解をしている。一方でアジアのディストリビューターって、どこまでやればどこまでのことをしてくれるのか、もしくはどこまでやらないとこんな大きな損害につながってしまう、ということがなかなかわからない。それを理解することで逆にリスクをコントロールできるし、アップサイドである、シェアや売上もある程度コントロールすることができる。
その中で、アジアのディストリビューターの特徴なんですけど、まず1つ言えることは、9割が完全なる華僑なんですね。華僑、9割が華僑。ASEANのどの国に行っても、ディストリビューターっていうのは9割が華僑で、完全なる一族経営です。だいたい今ですね、世代2代目くらい。早いところで3代目くらいになってますけど。ディストリビューター、ASEANでいうと、消費財に関して言うと、長くても強いて25年くらいなんですよね。香港系とかの、本当に華僑財閥系で100年の歴史がありますみたいなディストリビューターも居るけども、もうそれは少し財閥系的なコングロマリッド、物流会社も持ってれば、メーカーでもあり、金融会社ももってたりするんで、そういうのはちょっと置いておいて、純粋な消費財のディストリビューターっていうとだいたい歴史は25年くらい。今、セカンドジェネレーション、華僑で完全なる一族経営、そして当然ながら異文化なので、基本的には日系企業と取引してれば日系企業に対してどういうリアクションをすれば喜んでくれるかということがわかっていますが、華僑でもメインランドの25年くらい前の中国人というよりかは、どちらかというと、台湾人に近いような華僑なので日本企業にとっては付き合いやすい華僑だと思います。ディストリの役割が日本とは異なる。
例えば、日本だと何から何まで振るのはやるんだよというのがおそらく常識だと思うのですが、国によってはデリバリーしかしない。セールスはしないというところもあるし、それは様々なのでそこは注意していく必要がある。そして、基本的には目標を達成しなかった時、こんなこと言うとディストリビューターに嫌われてしまうかもしれないですが、言い訳がうまくて甘え上手である。これも国によっては、非常にそうで、こんな言い訳日本ではしないよね、そんな言い訳をすることで逆に言うと企業としてのレベルを疑われてしまう、というような子供のような言い訳を平気でしたりするような企業が意外にあるので、そんなことにいちいち驚いていたらなかなかアジアのディストリビューターとは付き合えない。そして、みなまで言わなければ伝わらないです。みなまで言っても伝わらない。かなり、言わないといけない。これどういうことかというと、日本のディストリビューターはある程度言わなくてももう分かっているんで、自動でるんですよね。ただ、アジアのディストリビューターと取引が始まる最初の3年は必要以上にコミュニケーションを繰り返して、戦略の共有だったり、KPIの共有をしっかりやって、一緒になってマーケットを作りにいく。そして、彼らの日々のルーチンの業務をですね、かなり管理をしながら育成をしていくことがすごい重要で、日本の消費財メーカー側が現地のことは何も知らないからお任せです、みたいなスタンスでは絶対に成功しない。むしろ彼らよりもマーケットのことをこちら側が理解して彼らに戦略を共有して、KPIを共有して、彼らを管理して育成して、やらせていくっていうことをやらないとマーケットシェアは大きく上がらない。なぜグローバルな先進グローバル消費財メーカー、P&G、ネスレ、ユニリーバが高いマーケットシェアを上げられているかというと、彼らはお任せはしない。彼らは自分たちがディストリビューターよりも深く理解をして、彼ら自身の戦略をディストリビューターにやらせているので、正直マーケットの事に関しては彼らの方が1枚も2枚も上手なんですよね。日本の消費財メーカーもそういう付き合いをディストリビューターとしていかないといけない。

それではまた次回お会いいたしましょう。