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第72回 アジア新興国の大中小規模ディストリビューターの特徴4

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テキスト版

この回ではディストリビューターの経営者並びに、オーナーにフォーカスします。
アジア新興国のディストリビューターの特徴トを整理した上で、彼らとの付き合いの上で重要なポイントを解説いたします。

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皆さん、こんにちは。スパイダーの森辺です。
今回も引き続き、アジア新興国の大中小規模ディストリビューターについて、解説をしていきます。

今回はですね、ASEANのディストリビューターの経営者並びにオーナー家にフォーカスをして見ていきたいなと。非常に重要なことは、ASEANのディストリビューターといっても、再三この番組でもお伝えしているとおり、一部の財閥系を除いて純粋な民間ディストリビューターというような位置付けのディストリビューターであれば、大体長くても歴史25年ぐらい、そして一族経営で9割方華僑です。今ちょうど2代目に世代交代している、というような感じで、売り上げ規模としても大きくても数100億前半。そういう企業と、日本の消費財メーカーが何かしらの協業だったり、ディストリビューターとしての契約、販売店契約などを結ぶときには、やっぱりオーナー社長と話さないと全く物事は進まないし、オーナー社長と話せないようなディストリビューターだったら、何もするべきじゃないというのが、私の経験値からのアドバイスです。

例えばこの六つの写真、全てオーナーなんですけど、この某国のディストリビューター、お父さんとその息子。お父さんが1代で築いてきて、北米で教育を受けてきた息子が、20代後半で戻ってきて跡を継いでる。国際関係のマターに関しては、全部息子が主導してやっていってる、というような中で、父親と息子と話していかないと、なかなか物事は進まないし、このディストリビューターもそうです。父親と娘。日本だと、娘が会社を継ぐなんていうのは、なかなかないのかもしれないですが、ASEAN、アジアだと、娘であろうが、息子であろうが、女性男性問わず会社を継いでいくというのが、そんなに女性で会社を継ぐことが不自然ではないので、娘の場合もあると。
だいぶお父さんが、もうビジネスに介在してきてない、というところもあるので、そういうところだと、しっかりと息子と話さないといけないですし、息子も3人ぐらいいると、仲が悪いとかしょっちゅうあるんですね、そのファミリーの中で。そういうものを見極めて、どの息子をとらえたらいいのか。一人息子だったら、息子としっかりやってれば、お父さんもそれを見てるだけでハッピーなので、どんどんどんどんビジネス進んでいくんですが、息子が三つぐらいいて、お父さん完全に引退しちゃってます。そしてこの3人の息子が仲悪い、なんてことは結構あるので、そうした場合のポジショニングをどう取っていけばいいのか、ということも非常に重要になってくると。
また、華僑なので、一族でやってればいいんですけど、二つ、三つぐらいのファミリーで始めてたりすると。そうなってきたときに、社長だからこの人が一番力があるだろう、この人と話せば全てまとまるだろうと思っていたら、実は別のファミリーのほうが、オーナーとしてのシェアが高くて、そこと話さないと全然物事が進まないなんていうケースもあるので、資本の株主の観点で誰がオーナーなのか、ということは非常に重要であると。社長が誰なのか、ということも重要ですけど、誰がオーナーなのか、ということも重要なので、こうしてファミリーといかに付き合っていくか、というのがASEANのディストリビューターとの付き合いで、大変重要なポイントだというふうに思います。
それでは、皆さん、また次回お会いいたしましょう。